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2005/06/08(水)
<サッカー>日本、W杯出場決定 2−0で北朝鮮降す
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サッカーの06年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会出場に王手をかけていた日本は8日、当地のスパチャラサイ国立競技場でのアジア最終予選B組第5戦で、北朝鮮を2―0(前半0―0)で降し、勝ち点3を加えて通算4勝1敗、勝ち点12としてB組2位以内が決定、上位2位以内に与えられるW杯出場権を獲得した。開催国として予選を免除されているドイツを除いて、日本は予選突破第1号となった。日本のW杯出場は、初出場を果たした98年フランス、開催国として出場した02年日韓に続き、3大会連続3回目。 日本は後半28分、相手ゴール前のクリアボールをFW柳沢がボレーで決め、先制。同44分、FW大黒が相手GKとの1対1を制し、決定的な2点目を奪った。 本来は平壌で行われるはずだったが、3月のホーム連戦で観客が騒ぐなど不祥事を起こした北朝鮮に対する国際サッカー連盟(FIFA)の「第三国、無観客試合」の処分により当地で行われた試合だった。無観客試合は日本にとって初めての経験。中田英寿(フィオレンティナ)、中村俊輔(レッジーナ)ら主力選手を出場停止処分や故障で欠いたが、最後まで落ち着いて試合を進めた。 アジア最終予選は8カ国を2組に分け、ホームアンドアウエーで計6試合を行い、各組上位2位以内の計4チームがまず出場権を得る。 ◇柳沢、ドイツへの道一気に開いた先制ゴール 重いゴールへの扉がようやく開いた。後半28分、稲本からの縦パスを大黒がDFと競り、ボールはDFがクリア。そこへ柳沢がスライディングで飛び込み、ボレーで押し込んだ。先制点。ドイツへの道が一気に、大きくと見えた瞬間だった。 日本の出来は良くなかった。立ち上がりから、前半は相手の勢いに気おされた。無観客への戸惑い、蒸し暑さもある。日本は中盤でのプレッシャーに迫力を欠いて、北朝鮮と一進一退の戦いを演じてしまった。 バーレーン戦はボールの奪いどころが守備的MFの前あたりで一定し、攻撃陣も安心して攻めに転じることができた。相手の守りが固まる前に、敵を押し込み、早く自在にボールが回った。しかし、この日はマークが緩く、相手の攻撃が最終ラインに到達することもしばだった。攻めに転じてもゴールが遠く、守りもしっかり固められ、ゴールチャンスに乏しい展開になった。 ジーコ・ジャパンは決して勢いを感じるチームではない。どの相手ともがっぷり組む。大人びた戦いだが、勝負はどっちに転がるか分からない。日本のスピード、中盤の力を生かした、すっきりした勝ち方が少ないのだ。思い浮かぶのは、先日のバーレーン戦ぐらいか。ようやく取り戻したものをわずか数日で失ったのはさびしい。日本の強さをきっちり示して勝ってほしかったと願うのは、出場権を得たからこそ言えるぜいたくだろうか。 選手たちは、自ら切り開いた道で、どん欲に世界に挑む気持ちを見せてほしい。この先の1年間、世界に近づいていく姿を見ることを期待したい。 ▽柳沢 W杯出場がが決まる試合でゴールを決めることができてよかった。みんなで勝ち取った勝利。(無観客試合で)ゴールを決めた時は観客がいなくて少し寂しい気はしたが、スタジアムの外からの大きな声援を励みにした。残り1試合(8月のイラン戦)をしっかりやりたい。
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