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2005/05/25(水)
蓮池薫さん、翻訳家デビュー会見
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北朝鮮による拉致被害者、蓮池薫さん(47)が初めて翻訳した韓国の歴史小説「孤将」(新潮社)が27日に発売される。
25日、都内で記者会見した蓮池さんは「奪われた24年間を取り返すため、何かにチャレンジしたかった」と話し、今後、翻訳家の道を歩む意向を明らかにした。
「孤将」は、16世紀、文禄・慶長の役で朝鮮に出兵した豊臣秀吉の軍と戦った武将、李舜臣を題材にしたもので、原作は韓国で2001年に発表されベストセラーとなった。
主人公は日本と戦いながらも朝鮮王からも命を狙われるというストーリーで、蓮池さんは「葛藤(かっとう)の中で運命に負けるのでなく、自分が生きる道を模索するところに共感を持った」という。
蓮池さんは02年10月の帰国後、新潟県柏崎市の臨時職員となったが昨年12月に退職。現在は中央大学法学部の通信教育を受けているが、「この年齢で法律家になるのは無理。悔しいが、今できることをやっていこう」と、子どもたちが帰国した後の昨年8月に翻訳作業に取りかかったという。
既に第2作としてドキュメンタリーの翻訳に取り組んでおり、「将来は、日韓の相互理解が深まる作品を手がけたい」と語った。
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