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2005/04/09(土) <洞くつ>たき火でCO中毒、中学生4人死亡 鹿児島
9日午後4時15分ごろ、鹿児島市武岡1の武岡団地北公園の南側斜面にある洞くつの中で「人が倒れている」と近くの女性から119番があった。消防隊が駆けつけたところ、洞くつの中で倒れている男子中学生4人を見つけ、全員を同市内の病院に搬送したが、いずれも心肺停止の状態で、まもなく全員の死亡が確認された。鹿児島西署は、4人が洞くつ内でたき火をしているうちに、煙を吸い込んだとみて調べている。検視の結果、死因はいずれも一酸化炭素中毒死だった。
 同署の調べでは、亡くなったのはいずれも同市立武岡中2年生の川越康士郎(こうしろう)さん▽中野瑞樹(みずき)さん▽毛井(もうい)一樹さん▽地頭薗聖(じとうぞのさとし)さんで、4人はいずれも13歳だった。
 洞くつは、入り口が高さ約90センチ、幅約1.4メートルの半円状で、入り口周囲は竹やぶに囲まれている。中に入ると高さ1.7〜2メートル、幅約2メートルと広くなり、T字形に分岐して右奥に長く伸びている。入り口から数メートルの場所に2人、右奥に行く途中に1人、さらに奥に1人が倒れており、入り口の2人のすぐ奥に段ボールや木くずなどのたき火跡があった。
 また、洞くつ内からライターも見つかっており、奥で倒れていた2人は逃げようとして中に進んだとみられるという。
 消防隊が到着した際、洞くつは中が見えないほど白煙が充満し、隊員は酸素マスクを着用して4人を救出した。現場は一酸化炭素濃度が依然高いため、県警は実況見分を10日午前9時から実施することにしている。
 4人はいずれも同中の軟式テニス部員で、中野君以外は同じクラスだった。洞くつは同公園から急斜面を約20メートル下りた中腹にあり、普段から付近の子供たちの遊び場になっていたらしい。
 現場はJR鹿児島中央駅の西約2キロで、鹿児島市西部の丘陵地にある住宅街の外れ。同市立武岡中とは約1.5キロ離れている。

 ◇濃度 危険地の5倍超
 有毒ガス検知器で内部の一酸化炭素濃度を測ると、検査針は一般的な危険値の5倍に当たる250ppmの限界示度を振り切ったという。
 中学生たちは次々と、担架に乗せられて救出された。近所の会社員(23)は「人工呼吸をされていたが、ピクリとも動かなかった。そばでお母さんが泣き崩れていた。かける言葉もなかった」と話した。
 4人が通う鹿児島市立武岡中の海江田和郎校長(58)によると、全員が軟式テニス部員。他の同級生が洞くつ近くに自転車が止まっていたため、中をのぞいて友達が倒れているのを発見、保護者を通じて午後4時15分ごろ通報した。
 ある女子生徒(13)は「同じ学年で洞くつのことを知っている同級生が十数人はいた。真っ暗で懐中電灯がないと見えない」。男子生徒(13)は「中は息苦しくて空気が悪かった。崩れるかなと思ったこともある」と話している。
 川越さんと中野さんが運び込まれた鹿児島市立病院には、遺族や友人らが駆けつけた。軟式テニス部の先輩だった高校1年の男子生徒(15)は「中野君はおとなしかったが、大会で準優勝するほどの腕。川越君はあいさつをよくする礼儀正しい後輩だった」と沈痛な面持ち。
 4人の通う武岡中では事故の一報を聞いて教職員らが次々駆けつけ、情報収集に追われた。午後7時20分過ぎ、4人全員死亡の報が入ると、がっくりと肩を落とした。
 関係者によると、中野さんの遺体は病院で家族から中学校の制服を着せられ、両親と姉2人、クラスメートら十数人が別れを告げた。全員が号泣し、母親は泣き崩れていたという。
 ◇防空ごうの可能性示す 視察の市課長
 鹿児島市で防空ごう対策を進める市建設局では事故の一報を受けて、管轄する街路整備課の島田睦雄課長らを現場に派遣した。島田課長は「洞くつは自然のものではなく、人為的に掘られたもののようだ」と、戦時中の防空ごうである可能性を示唆した。
 市内は戦時中、空襲に備えて山の斜面に数多くの防空ごうが掘られた。戦後その多くが埋め戻されたり、入り口を軽量ブロックでふさぐなどの対策がとられてきた。
 01年度の住民への聞き取り調査では、市内255カ所に防空ごう跡とみられる洞くつを確認したが、今回の洞くつは把握していなかったという。


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