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2005/04/25(月)
死亡57人・負傷440人、まだ車内に多数の乗客
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25日午前9時18分ごろ、兵庫県尼崎市のJR福知山線塚口―尼崎駅間で、宝塚発同志社前行き快速電車(7両)の前5両が脱線し、1、2両目は線路脇のマンションに激突、大破した。
電車には乗客約580人が乗っており、尼崎東署によると、同日夜までに乗客計57人の死亡を確認、負傷者は440人に上っている。
1、2両目には、多数の乗客が閉じ込められ、夜になっても1両目の救助活動が続いている。
死者数は、1991年5月、滋賀県で起こった信楽高原鉄道での事故の42人を上回り、平成に入って最悪の鉄道事故となった。
県警によると、男性30人、女性27人の死亡が確認された。事故現場には、応急処置をするテントも設営され、ガラスの破片が刺さったり、服を血で真っ赤に染めたりした乗客らが担架で次々と運びこまれ、計33病院に搬送された。
電車は非常ブレーキをかけた後に脱線。1、2両目が線路東側にあるマンション「エフュージョン尼崎」(9階建て、47室)北側の立体駐車場をなぎ倒したうえ、マンション1階に激突し、折れ曲がった。
尼崎東署によると、午後6時30分現在、レスキュー隊員が2両目の乗客を運び出し、さらに1両目の車内で4人の生存を確認。しかし助け出す経路が確保できず、スポイトで水を与えているという。「1両目には少なくとも6、7人いる」との情報もあり、高見隆二郎運転士(23)も車両内に閉じこめられているとみられる。
県警や同社によると、快速電車は現場手前の伊丹駅で約8メートルオーバーランし、バックして停車。約1分30秒遅れで運行していた。
現場は右カーブで、制限速度は時速70キロ。県警の聴取に対し、快速電車の松下正俊車掌(42)は「いつもより速度が出ている感じがした」と証言している。
高見運転士は、運転歴11か月。
JR西日本の垣内剛社長は午前11時15分から、大阪市北区の本社で記者会見。「被害に遭われたお客さんのことを考えると、鉄道事業者として申し訳ない」と陳謝した。
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