|
2005/03/27(日)
<楽天>歴史的な大敗 ロッテ最多26点
|
|
|
○ロッテ26−0楽天● ロッテが先発全員安打、全員得点で26点を挙げ、零封勝ち。55年ぶりにゲーム最多得点の球団記録を更新した。一回に2点先取し、二回は西岡の3ランを含む11安打で11点。以降もパスクチの2本塁打などで加点。渡辺俊は01年以来の完封勝利。楽天は藤崎が二回途中降板の誤算。救援陣は計14四死球を出すなど制球が定まらず、打線も1安打の残塁ゼロと沈黙した。 ■あまりにも早い試練 歴史的な勝利の後に訪れたのは記録的な大敗だった。田尾監督は「いろいろ起きるとは考えていたが、それ以上のことが起こった」と力ない笑顔で話すのがやっと。 まずは先発の藤崎が足でかき回され、相手を勢いづかせてしまう。3年ぶりの先発に「緊張しなかった」というが、生命線である低めへの制球が定まらなかった。一回、小坂を出すと初球に盗塁され、西岡に右中間三塁打、福浦には左犠飛で2点を献上。ロッテの目指す機動力野球をやられてしまった。 二回以降は中継ぎが四球を出しては痛打される悪循環。二回2死一、三塁で登板の有銘は、1死も取れず2四球で5失点し、小倉も4四球で5失点。中盤には徳元が5四球で5失点した。 「1軍レベルに達していない」と投手陣を評した田尾監督。有銘、小倉、徳元の3人には即刻2軍行きを命じた。だが、先発の藤崎、そして2軍落ちの3人はいずれもオープン戦で結果を出し、開幕1軍を勝ち取った投手だ。 田尾監督は「ゼロからの気持ちで明日からやる」と切り替えを強調した。だが、この日の相手は昨季、チーム打率リーグ最低のロッテ。28日からは1位のソフトバンクとの3連戦となる。投手陣の力量にいきなり疑問符がついた楽天。あまりにも早い試練の時を迎えた。【飯山太郎】 ○…01年9月以来となる完封勝利を挙げたロッテのサブマリン投手・渡辺俊は、千葉マリン独特の海風を味方につけた。この日は球場風速計で常時4、5メートルを記録して「投手には一番いい風。全部のボールが変化してくれた」と渡辺俊。中堅方向から吹き込む幕張の海風はバックネットにはね返されて投手には向かい風となり、球の変化が大きくなることを渡辺俊はよく知っている。四回に四球、六回には藤井に唯一の安打を許したが、いずれも併殺で切り抜け、ロッテ打者を9回27人で打ち取る会心の投球となった。 報道陣からは「楽天から勝ち星を挙げた初の投手だね」と水を向けられた渡辺俊。「そうですか。今、初めて意識しました」と笑顔が広がった。 ★ロッテが四つの球団新記録 ロッテは27日の楽天戦(千葉マリン)で試合最多得点など四つの球団記録を更新した。最多得点のこれまでの球団記録は球団創設(当時は毎日)の1950年5月31日の東急戦の23得点で、この日の26得点は55年ぶりの更新。二回には1イニング最多連続得点10点、同最多安打11本の球団新をマーク。チーム26打点も球団新。 一方、得点差26点は、零敗試合でのパ・リーグ新記録。従来は92年9月1日に西武が22―0で近鉄に勝った試合だった。
|
|
|
|