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2005/03/21(月)
海賊 社長が3人と再会、無事確認 船長は「元気です」
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マレーシア・ペナン島沖のマラッカ海峡で海賊に襲撃され、拉致された日本船籍のタグボート「韋駄天」(498トン)の井上信男船長(56)と黒田俊司機関長(50)、フィリピン人機関士の3人は21日午前9時(日本時間同11時)前、タイ南部サトゥン県サトゥン市内で、船主の「近藤海事」の近藤観司社長と再会、最終的に無事が確認された。 3人は海賊に解放された後、20日午後にタイ領海を小船で漂流しているところを漁船に発見され、タイ海上警察当局が身柄を保護した。解放の詳しい経過は明らかにされていない。 井上船長らは21日午前、サトゥン県サトゥン市内の「シンキャタニーホテル」で、タイ海上警察の捜査員とともに、待機。事件発生当時から滞在していたマレーシア北部ペナンから約300キロの道のりを車でサトゥンに駆けつけた近藤社長と再会した。 ホテルの裏口で、報道陣の写真撮影に応じた井上船長は、家族や関係者へのメッセージを求められると「元気でやっていますので安心して下さい」と力強く、はっきりとした口調で答えた。わずかに、やつれた表情がみえる黒田機関長も「元気で帰ってきたので安心して下さい」と笑顔で語った。 船長らの無事を直接確認した近藤社長は、井上船長らの拉致されている最中とは打って変わった明るい笑顔で船長らを1人ずつ報道陣に紹介。「みんな元気です」と健康状態を説明した。黒田機関長は、拉致された後に「密林を歩くうち、足の親指の付け根にけがをした。重いけがではない」(近藤社長)という。 井上船長らは、21日午後、タイ警察の事情聴取とタイからマレーシアへの出国手続きを終えた後、サトゥンを出発、同日夕、ペナン入り。 近藤社長らに同行した外務省当局者によると、井上船長らはペナンでは会見などは行わず、マレーシア当局の事情聴取などを終えた後、健康状態に問題がなければ、なるべく早く帰国する予定という。
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