|
2005/02/08(火)
ライブドアがニッポン放送株を大量取得
|
|
|
インターネット関連会社ライブドアは8日、フジサンケイグループの中核企業の1つ、ニッポン放送の発行済み株式35%を同日までに取得したと発表した。フジテレビによると、現時点でライブドアがニッポン放送の筆頭株主となったもよう。ライブドアの堀江貴文社長は記者会見し、経営参画への強い意欲を表明。ニッポン放送の完全子会社化を目指すフジテレビを挑発するかのような買収劇で、同グループ内には衝撃が走った。
ライブドアの堀江社長が、今度は放送業界に手を伸ばした。同社が取得したのは、東京証券取引所第2部上場のニッポン放送の発行済み株式35%。堀江氏によると、8日朝の取締役会で、株式取得のための約800億円の転換社債発行を決定。子会社を通じ、東証の時間外の市場内取引などで取得した。取得金額は約700億円。取得相手は「市場内取引なので、分からない」とした。
ニッポン放送の重要議案に拒否権を発動できる33・4%を超える大株主となり、同放送の経営に影響力を持つことに。また、ニッポン放送はフジテレビの筆頭株主でもあり、フジにも間接的に“君臨”することになる。
堀江氏は会見で、ニッポン放送に事業提携を申し入れたことを明かし「ある程度買わないとガッチリ組めない。こちらも気合が入らない」と、株式をさらに買い進める意向を示した。
ニッポン放送株をめぐっては、フジテレビが完全子会社化を目指し、公開買い付け(TOB)を実施中。フジは、ライブドアの動きについて「事前の申し入れなどはなかった」としており、計画に狂いが生じることは必至。ライブドアによる敵対的買収の様相で、今後、同社とフジによる経営の主導権争いが展開されることになる。
堀江氏は株式取得の目的について「ネットと既存メディアの融合」と説明。「ライブドアのコンテンツに、ニッポン放送、フジテレビのリーチ(到達力)が加われば、フジサンケイグループ全体の価値が上がる。今までの戦略が間違っているとは言わないが、僕だったらもっとうまくできる」と強気に話した。
また「僕らの人材がお役に立てると思う」と経営陣を送り込む方針も表明。知名度向上を狙った株式取得では?との指摘には「あり得ない。800億円も出すんです。人生懸けてますよ!」と語気を強めた。
|
|
|
|