|
2005/02/07(月)
逮捕前に“無実根回し”マスコミ行脚
|
|
|
俳優萩原健一(本名・萩原敬三=54)が7日、恐喝未遂容疑で警視庁池袋署に逮捕された。途中降板した映画「透光の樹」のプロデューサーに対し、指定暴力団の名を挙げながら約1050万円の出演料を脅し取ろうとした疑い。萩原容疑者が横浜市の自宅でテレビ取材を受けている最中に、捜査員が踏み込むという前代未聞の逮捕劇だった。調べに対し「恐喝はしていない」と容疑を否認しているという。過去に大麻所持などで逮捕されたことがあり、今回が4度目の逮捕となる。 「お宅さんは? 」。家宅捜索に入った捜査員が驚いた様子で尋ねた。7日午前8時半、横浜市鶴見区の萩原容疑者の自宅にはフジテレビとTBSの取材陣がいた。捜査員が「捜査するから出ていってくれ」と、取材陣に告げる場面などがテレビカメラに収録された。 その直前、萩原容疑者は自宅のダイニングルームで「逮捕されるのを待っています。でも恐喝はしていない。一方的な逮捕はどうなんですかね」などと時折笑みも浮かべながら語った。萩原容疑者がフジとTBSを自宅に招き入れ、逮捕直前まで自らの潔白をアピールした。「まあ、いいや」とつぶやき、観念したかのようにコップの水を一気に飲み干す場面もあった。 逮捕は午前9時22分。外で待ち受けた約40人の取材陣の前に姿を現したときの萩原容疑者は険しい表情だった。「今の気持ちは」「最後に言いたいことは」と矢継ぎ早に質問が飛んだが、うつむき加減で歩き、無言のまま通り過ぎた。 調べでは、萩原容疑者は映画完成後の昨年6月29日、岡田裕プロデューサー(66)の携帯電話の留守番電話に、実在する指定暴力団などの名前を挙げて「契約書通り、きちんと払うものは払ってください」「必ずやっつけますから」などと録音し、同映画製作委員会から未払い分の出演料など1050万円を脅し取ろうとした疑い。池袋署の調べに対し「電話はかけたが、恐喝はしていない」と容疑を否認しているが、支離滅裂な供述もあり、動揺している様子も見られたという。 萩原容疑者は映画の出演料1500万円と、作品がDVD化されたときの契約料300万円の計1800万円で契約。最初に750万円を受け取り、03年8月に撮影が始まったが、スタッフに暴言を繰り返したとして途中降板させられていた。萩原容疑者が電話の事実を否定したため、製作委員会が昨年11月に会見し、警視庁への告訴を公表。警視庁は岡田氏の電話に残った留守番電話の声を分析するなど捜査していた。 萩原容疑者は過去に大麻所持(83年)、酒気帯び運転(84年)、業務上過失傷害(04年)で逮捕歴があり今回が4度目となる。
|
|
|
|