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2005/12/12(月)
京都小6殺害 緊急説明会で、保護者から批判の声
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学習塾の教室で生徒の小学6年生、堀本紗也乃(さやの)さん(12)が殺害された事件で週末、萩野裕(ゆう)容疑者(23)の自宅や現場で府警が家宅捜索し、塾側は保護者への説明会などの対応に追われた。また、12日は事件後初の登校日を迎え、紗也乃さんが通っていた市立神明小学校の児童たちは緊張した面持ちの保護者や教職員に付き添われ、集団登校した。 京都府宇治市の小学6年女児殺害事件で、学習塾「京進」は11日、事件現場となった宇治神明校の保護者を対象に、緊急説明会を同市内で開いた。保護者約60人が参加。「どんな基準で容疑者を採用したのか」「受験を控えて今後の授業はどう続けるのか」という声が相次ぎ、説明会は2時間半に及んだ。 説明会は午前10時からあり、立木貞昭社長ら幹部が、事件の経緯や今後の安全対策や倫理教育など再発防止策を説明した。 説明会後、同校に通う中3男子の祖父(74)は「受験を控えて事件は極力話題にしていないが、孫に詳しい事情を知りたいと頼まれて参加した。孫は(萩野容疑者を)『笑わせてくれるいい先生』と言うが、子どもと同じレベルではなかったのか。勉強は出来ても資質に問題があった」と話した。小4女子の父親(40)は「通り一遍の説明しかなかった。娘にどう事件を説明してよいか悩んでいる。講師の大半がアルバイトという現状で、緊急の際の態勢が取れるのか」と納得できない様子だった。 また事件発生時、塾内にともにアルバイトの萩野容疑者と男性講師(22)しかいなかったことも分かった。立木社長らはこの日、前日に続いて京都市下京区の本社で会見し、「校長ら社員が不在だったことは安全管理上、問題だった」と落ち度があったことを認めた。宇治神明校は校長ら正社員3人に対し、アルバイト講師9人と非正社員が多数だったという。 京進は12日夕、宇治神明校の生徒のために、同市内の別の場所に教室を設置する。 ◇紗也乃さん 無言の帰宅 京都府宇治市の小6女児殺害事件で、堀本紗也乃(さやの)さんの遺体が11日夜、宇治市開町の自宅に戻った。 午後8時20分ごろ、白い車で自宅前に到着し、棺(ひつぎ)が玄関から運び込まれた。両親や祖父母が帰宅を待ち受け、遺体は1階の部屋に安置された。両親はかなりしょうすいした様子だったという。 一方、府警宇治署は11日、萩野裕容疑者を殺人と銃刀法違反容疑で京都地検に送検。塾や萩野容疑者の自宅を家宅捜索した。
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