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2005/11/06(日)
歌手・女優の本田美奈子さん死去
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「1986年のマリリン」などのヒット曲で知られ、ミュージカル女優としても活躍した歌手の本田美奈子(ほんだ・みなこ、本名工藤美奈子=くどう・みなこ)さんが6日午前4時38分、急性骨髄性白血病のため東京都内の病院で死去した。38歳。東京都出身。葬儀・告別式は9日午前10時から埼玉県朝霞市溝沼1259−1、朝霞市斎場で。葬儀委員長は高杉敬二BMIエグゼクティブプロデューサー。喪主は母美枝子(みえこ)さん。
1985年に「殺意のバカンス」でデビューし、同年の「Temptation」で日本レコード大賞新人賞を受賞した。「One way Generation」「孤独なハリケーン」などがヒット。パンチ力のある歌唱とセクシーな衣装が話題となり、「和製マドンナ」と呼ばれた。
92年にミュージカル「ミス・サイゴン」の主役の座を射止め、以後、「レ・ミゼラブル」など数々のミュージカルに出演し高い評価を得た。
今年1月、急性骨髄性白血病が判明して緊急入院、入退院を繰り返しながら闘病生活を続けていた。
★寄せ書きを眺め、作詩も−本田美奈子さん
「たくさんの人に支えられて私は生きている。そのことが病気になって初めて分かった」。6日に亡くなった本田美奈子さんは、病床で繰り返しそう語り、不安や希望を詩に書いていたという。
10月半ばに電話で話した関係者は「信じられない」と語る。「明るい声で『私は元気よ。あなたこそ元気なの?』と笑っていたのに」
アルバム発売、ミュージカル出演、デビュー20周年のコンサートなど、1月の入院ですべてキャンセルせざるを得なくなったが、本人は前向きに治療に取り組み、7月末には一時退院できるまでに回復した。
病室でミュージカルの共演者やファンからの寄せ書きを毎日眺めていた。亡くなる数日前、「自分の舞台を見たい」という本人の希望で、出演したミュージカルのDVDが届けられた。
薬の副作用で髪の毛が抜け、バンダナを巻いた写真を見た知人は「痛々しかった。回復したら見舞いに行こうと思っていたのに」と声を詰まらせた。
◆ミュージカル「レ・ミゼラブル」で共演した歌手岩崎宏美さんの話 「具合が良くないと聞き、昨日病室へ行った。意識はなかったが大声で呼び掛けると、「ああ」と答えてくれた。奇跡のような美しい声の持ち主に奇跡が起きるよう祈っていたのに本当に残念です。人の悪口を絶対言わない天使のような子。仕事先で私のポスターを見たとよく写真をメールで送ってくれた。今、私の携帯には美奈子からのメールがいっぱい入っています」
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