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2005/10/09(日)
ボビー采配ピタリ!ロッテV一直線
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ロッテが31年ぶりのパ王者へ、第1関門を突破した。パ・リーグのプレーオフ第1ステージ第2戦が9日行われ、ロッテの小林宏之投手(27)が7回2/3を4安打1失点に抑える好投で、昨季日本一の西武に連勝した。ボビー・バレンタイン監督(55)率いるロッテは日本シリーズ進出(22日開幕)をかけて、12日からソフトバンクとの同第2ステージ(ヤフードーム)に臨む。
スタンドから大量の紙吹雪が舞った。途切れない「ボビー」コール。歓声に包まれたバレンタイン監督は勢いよくお立ち台に上がった。
「素晴らしい守備、投球、打撃。選手たちがすべてにおいて力を発揮してくれた。誇りに思います。世界最高のファンが集まってくれた。福岡へ行きましょう」
初戦は松坂に粘り勝っての1点差、第2戦は西口を攻略しての2点差。シーズン中に何度も見せた“ボビーマジック”はポストシーズンでも健在だった。まずは起用法だ。第1戦の守備でスーパープレーを連発した西岡に代え、小坂を1番に。その期待に応え、初回に右中間三塁打を放つと、すかさず堀の中犠飛で先制ホームを踏んだ。
同点の危機を防いだのはキャンプから取り組んできた変則シフトだ。4回1死三塁。小林宏がセットに入った瞬間、定位置の二塁手・堀、遊撃手・小坂が猛ダッシュで前進。内野ゴロで1点のシーンを防ぐシフトで無言の重圧をかけ、貝塚、和田を連続三振に斬った。
勝負を決めたのは6回の采配だった。左前打で出塁したサブローを一塁に置き、指揮官は盗塁のサイン。結果的にランエンドヒットとなったが、フランコの二ゴロで併殺のはずだったサブローが二塁に残るとベニー、李スンヨプ、今江の3連打を呼んだ。「ボビーはワールドシリーズにも出ているし、何か独特な勘を持っているんでしょう」。00年にメッツを率いてヤンキースと世界一を争った百戦錬磨の手腕に、サブローはあらためて舌を巻いた。
この日予定していた韓国出張をキャンセルし、第2戦を観戦した重光昭夫オーナー代行(50)も「まるで強かった時代の西武のようだった。第2ステージには出張先から土曜日(15日)ごろに入りたい」と興奮を隠せなかった。
31年ぶりのリーグ制覇を懸け、第2ステージはソフトバンクと対戦。ヤフードームでの対戦成績は5勝5敗ながら、今度はソフトバンク一色の応援の中で真価が問われる。それでも指揮官は前を見据えた。「タフな相手であることは間違いないが、われわれも戦う準備は整っている。必ずマリンスタジアムに戻ってきて、最高のショーをお見せしたい」。今季最多となる2万8996人のスタンド、そして全国のファンにボビーが高らかに誓った。
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