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2005/10/27(木)
井口、世界一…88年ぶり快挙“新人”で体験
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井口、世界一の二塁手!! ホワイトソックスがワールドシリーズ第4戦でアストロズを1−0で下し、無傷の4連勝で、1917年以来88年ぶり3度目の王座に就いた。井口資仁内野手(30)はこの日、2番二塁で先発出場し、3打数0安打で八回に代打で交代。ベンチから優勝を見守ったが、大リーグ移籍1年目で、同シリーズに出場した日本人選手として初めて夢の世界一を達成した。
最後の打者が内野ゴロに倒れた瞬間、井口はベンチを飛び出し、マウンドの歓喜の輪に加わった。ギーエン監督以下、1年間の大リーグ挑戦を戦った選手たちと世界一の喜びを分かち合った。
「まさかこういう場面に1年目から立てるとは思わなかった」。実感がわかないといいながらも、井口は満面の笑みを浮かべた。
試合はアストロズ先発右腕バッキーとWソックス先発ガルシアの互角の投手戦。七回までゼロ行進だったが、八回表のWソックスが粘り強さを発揮した。二死三塁から3番ダイが中前適時打を放って均衡を破り、4投手の継投で逃げ切った。
大リーグ1年目。井口は野球選手なら誰もが夢見るWシリーズ優勝を達成して完結した。日本人選手でWシリーズにベンチ入りして優勝したのは、1998年のヤンキース時代の伊良部秀輝以来2人目。伊良部は登板機会がなかったため、主力選手として優勝したのは井口が初めてだ。
今シーズンはレギュラーシーズンからポストシーズンを通してWソックスの強さが際立った。オフに井口を獲得するなど大型の選手入れ替えを行い、投手力と機動力を使うスモール・ボール作戦を推進し、開幕戦から1度も首位の座を譲らずに地区優勝した。
ポストシーズンに入っても地区シリーズでレッドソックスを3勝0敗で下し、リーグ優勝決定シリーズでも4勝1敗で46年ぶりにア・リーグのペナントを奪取した。Wシリーズでもアストロズを寄せ付けず、無敗の優勝で、ポストシーズンに入ってから1敗だけと、圧倒的な成績だった。
日本で3番打者を打つことが多かった井口は、Wソックスに移籍してから2番打者へ転向。犠打のサインや頻繁に与えられる休養日などに悩みながら、日本人野手として初めてシーズンを通して正ポジションを守った。
最高の結果で今季最後の試合を締めくくると、チャンピオンキャップをかぶり、今季4度目のシャンパン掛けに突入した。
「うれしいです。リーグ優勝決定シリーズから調子を崩したこともあり、勝ててよかった。このチームは勢いに乗ると強く、そのチームに出会えた。今年は苦しいこともあった。これはこれで来年に生かされるはず」
その目は早くも来季を見据えていた。
■「十分に貢献した」王監督祝福
ソフトバンク・王貞治監督 井口は1年を通じて二塁手として素晴らしい仕事をし、チームが88年ぶりのワールドチャンピオンになるのに、十分に貢献した。レベルの高い米国で1年間フルに頑張って世界一となり、忘れられない年になるだろう。
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