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2005/10/31(月) 城島 いざ!! メジャー宣言
米メジャー移籍の意思を固めている福岡ソフトバンクの城島健司捕手(29)が31日、FAを宣言した。福岡市内のホテルで行った会見で、FA権の行使を明言。進路の結論については先送りしたが、既にらつ腕代理人として有名なアラン・ニーロ氏が代表を務める米国のスポーツマネジメント会社「CSMG」と契約、代理人の選定に入っていることを明らかにした。8日にコミッショナー事務局からFA選手として公示され、9日に国内外の全球団との入団交渉が解禁される。
 また一歩メジャーが近づいた。この日のFA宣言後、城島は結論表明を先送りしたが、「今、日本でやっているプレーを、向こうでプレーできて初めて挑戦する価値がある。正捕手として迎え入れてくれることが第一条件」とメジャーへの思いを打ち明けた。マリナーズ、メッツなど7球団前後が獲得に意欲をみせていることから、11月中旬にも入団交渉のため、渡米する予定だ。
 メジャー挑戦へ強い味方が決まった。城島は「代理人はCSMGにお願いする予定。渡米の時期など代理人に任せる。これから動き出す」と明らかにした。「CSMG」は、米プロスポーツ界ではトップ3に入る代理人と言われるアラン・ニーロ氏が率いる米大手のスポーツマネジメント会社。ヤンキースのランディ・ジョンソンやカージナルスの田口なども契約している。敏腕で知られるニーロ氏を含め、これから代理人の選定に入る。
 海の向こうのメジャーでもすでにFA申請が解禁、城島のライバルも次々とFA市場に出ている。中でも注目は移籍が濃厚なエンゼルスのベンジー・モリーナ(31)、パドレスのラモン・ヘルナンデス(29)、メッツのマイク・ピアザ(37)の大物捕手3人。城島とともにメジャーで争奪戦が繰り広げられるのは確実だ。城島が日本で年俸5億円プラス出来高で契約していたことを考慮しても、契約金などを含め総額3年30億円近い大型契約に発展する可能性もある。
 城島は誰も成し遂げていない捕手のメジャー移籍に関心を示してきた。「日本で最初というのがいいと思いませんか。(捕手としてメジャー移籍が)日本で一番ということにもすごくひかれる」。この日も「キャッチャーというポジションはメジャーの中で挑戦していない部分の一つ」と口にし、前人未到の領域に挑戦する意欲は満々だ。
 いよいよ9日に幕を開ける球界ナンバーワン捕手の大争奪戦。どんな形で城島が「野球の聖地」に乗り込むか。人気と実力を兼ね備えたホークスのヒーローが球界の常識を覆す。

■松坂 今オフの大リーグ移籍を断念


西武・松坂大輔投手(25)が31日、今オフのポスティング・システム(入札制度)による大リーグ移籍を断念した。この日、都内のホテルで球団側と2度目の交渉に臨んだが、あらためて移籍は認められない方針を通達されたことで決断。これにより来季も西武のエースとして日本一奪回を目指す松坂の米球界挑戦は早くても来年オフ以降に持ち越される。

 無数のフラッシュに浮かんだ松坂の表情はこわばっていた。夢の実現へ向けた約1時間の交渉が実らなかった無念さがにじみ出ていた。

 「前回と同じような話でした。チームというか会社の状態もある。たとえば20勝0敗でも無理なものは無理と言われてへこみました。今年は無理だったということです」

 この日の交渉は松坂自身が希望して急きょ決まったもので、前回不在だった星野オーナー代行兼球団社長も同席。黒岩球団代表、前田編成本部長を相手にプロ入り時からの夢だった気持ちをあらためて強く訴えた。しかし10月27日の第1回交渉と同様、球団の答えは「今オフの移籍は認められない」というものだった。

 松坂は昨年、契約更改の席でポスティング・システムによる大リーグ挑戦を直訴。堤前オーナーが容認の方針を示していたこともあり、今オフの移籍は既定路線とみられていた。ところが堤前オーナーの失脚により、西武グループ再編を任された西武鉄道・後藤社長が松坂の流出に難色を示すなど、球団を取り巻く環境は一変。契約更改時に「周囲が認める成績なら本人の意思を尊重する」と明言していた星野球団社長も、この日は「(今季の)成績は認めるけど、球団として今は送り出せる準備ができていない。優勝を逃したことや会社の事情も1つの要因」と環境の変化を強調。球団の引き留めにグループトップの後藤社長との“直談判”さえ希望していた松坂も「1年たてばこれだけ変わるんだな、と実感しました」と白旗を揚げるしかなかった。

 来季以降のポスティング・システムによる移籍に対し星野社長は「準備ができれば可能性がないわけじゃない」と含みを持たせた。松坂は「FAまで無理?僕もそう思いました。FA取るまでケガせずに頑張らないといけないかなと」と苦笑いしながら、早くても08年オフになるFA取得まで黙って待つつもりはない。夢の実現へ。松坂の主張はこれまでと変わらない。

2005/10/30(日) 藍、ぶっちぎり完全V!賞金ランク再び首位
樋口久子IDC大塚家具レディース最終日(30日・埼玉県武蔵丘GC=6535ヤード、パー72)、通算9アンダー単独首位でスタートした宮里藍(20)=サントリー=が、5バーディー、ボギーなしの67をマーク、通算14アンダーで、自身3度目の完全優勝を果たした。来年の米女子ツアー参戦を見据え、常に高いところに目標を置いた結果が、2位グループに7打の大差をつけるぶっちぎりVを生んだ。宮里は今季5勝目で通算11勝目。今季の賞金を9790万5700円とし、この大会欠場の不動裕理を抜いて賞金ランク首位に返り咲いた。
 優勝を喜んだのはほんの一瞬だけだった。優しい笑みをたたえていた宮里の目は、すぐに厳しい光を宿した。「今日はいい内容でした。でも、最後のバーディーパットを決められないのはまだまだ。7打差あってもチャンスはチャンス。決められるところは決めたい」と、18番で3メートルのバーディーパットを外したことを反省した。
 目指すものは常に高い。2位に4打差のスタートも、下位のスコアの動きに一喜一憂せず、自分のゴルフに徹した。前半は7番までパーが続くと、「アドレスで体が右を向いている」と、瞬時にショットの不調を自己分析。修正を終えた8番で6Iの第1打をピン奥1・5メートルに乗せて初バーディーを奪うと、後半は4つのバーディーを量産した。「下を見ず自分のスコアを伸ばしたい」。前日の言葉を見事に実践した。
 今季課題にしてきた気持ちのコントロールも熟練してきた。大会前の24日には都内で聖志、優作の兄妹3人で人気アーティストAIのコンサートに足を運んだ。「去年の誕生日にCDをいただいてからよく聴いている。コンサートに行ったのは生まれて初めて。声量に驚いた」と、心身ともにリフレッシュした。
 8月の新キャタピラー三菱レディース、今月の日本女子オープンに続く3度目の完全優勝で、昨年の5勝に約半月早く並び、賞金ランク1位にも返り咲いたが「今年も賞金女王は不動さんでいいでしょう。両方は無理」(父・優氏)と、今後は米ツアー最終QT(11月30―12月4日)に全力を傾注する。
 今週は女王アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)を迎え撃つミズノクラシック(滋賀県・瀬田GC)。5月のヴァーナルレディースの8打差には届かなかったものの、今大会の7打差は自己2番目の最多差V。「いい流れでアニカに会える。来週は楽しみたい」。ワンランクアップした力を携えて、女王の胸をたたく。

2005/10/29(土) 健想、元彌の顔面破壊する!「国民の期待に応えて」 浩子「バカ息子」全人格否定
ハッスル・マニア(11月3日・横浜アリーナ)でプロレスデビューする狂言師・和泉元彌(31)を迎え撃つ鈴木健想(31)が29日、顔面崩壊と和泉流宗家の断絶を予告した。狂言師の命ともいえる顔面が崩壊となれば、室町時代から続く和泉流は20世での断絶が決定的。日本の伝統芸能を受け継ぎ600年の歴史を誇る和泉家が、米WWEで活躍した健想の衝撃予告により消滅危機に瀕した。

 健想が“プロレスの素人”元彌に衝撃予告を突きつけた。「狙うは顔。(試合後に)普通に生活できると思っているのがヤバイ」体を張って元彌に「生兵法は大けがの元」を叩き込み、日本の伝統芸能を支えてきた和泉流宗家を完全断絶に追い込む決意を見せた。

 健想の予告通り元彌の顔面が崩壊となれば、11月10日から文化交流の一環として行う中国公演をキャンセルするどころか、廃業危機にも直面する。だが、健想は「中国公演を入れている時点でおかしい。あのマザコンをやっつけてほしいというのがヒシヒシと伝わる。国民の期待に応えてボコボコにします」と怒りを爆発させ、「来場さえしないんじゃないか」と挑発した。

 健想はこの日、美人妻・浩子(31)と試合会場の横浜アリーナを視察。その後、会場近くのラーメン博物館で腹を満たした。そして浩子も痛烈批判を展開した。「秒殺。バカ息子にはちょうどいい」元彌の全人格を否定した上、母・節子さん(63)が引き連れる「セッチー鬼瓦(がわら)軍団」にも「私が抑えてみせますわ」と余裕の表情で語って見せた。

 11・3ハッスル・マニアで和泉家を崩壊させ、元彌を狂言師廃業に追い込んだ後は、実力と人脈を生かして独自の路線を歩むプランも明かした。“キャプテン・ハッスル”小川直也(37)率いるハッスル軍や高田モンスター軍には関与せず、「鈴木家」として日本のプロレス界を変革するという。運命の日まで残り4日。「日本をひっくり返したい」という健想が元彌の狂言師生命に「ジ・エンド」を告げる。

2005/10/28(金) 文化勲章 森光子氏ら5人 功労者は長嶋茂雄氏ら15人
政府は28日、今年度の文化勲章受章者と文化功労者を発表した。文化勲章は、日本芸術院会員で陶芸家の青木龍山氏(79)=本名・青木久重▽東大名誉教授でアメリカ政治外交史研究の斎藤真氏(84)▽京大名誉教授で農業工学の沢田敏男氏(86)▽聖路加国際病院・聖路加看護学園理事長の日野原重明氏(94)▽俳優の森光子氏(85)=本名・村上美津=の5人に贈られる。文化功労者は、プロ野球の巨人で選手と監督、アテネ五輪の野球で日本代表監督を務めた長嶋茂雄氏(69)ら15人に決まった。
 日野原氏は、1954年に民間病院としては最初の人間ドックを開設したほか、終末期医療や看護教育の向上などに貢献した。森氏は、小説家林芙美子を演じた「放浪記」が1700回の上演記録を打ち立てるなど、喜劇、大衆演劇の発展に尽くした。
 文化功労者は、長嶋氏のほか、ピアニストの内田光子氏(56)▽ナノ物質化学の茅幸二氏(69)▽人形浄瑠璃文楽の七世竹本住大夫(すみたゆう)氏(81)=本名・岸本欣一▽邦舞の花柳寿南海(はなやぎとしなみ)氏(81)=本名・柴崎照子▽生物有機化学の鈴木昭憲氏(70)▽美術評論家の高階秀爾氏(73)▽彫刻家の建畠覚造氏(86)▽物理化学の田中郁三氏(79)▽能囃子(はやし)方の藤田大五郎氏(89)▽薬理学の真崎知生(ともお)氏(71)▽元法相で民事訴訟法学・裁判法学の三ケ月(みかづき)章氏(84)▽日本政治外交史の三谷太一郎氏(69)▽俳人の森澄雄氏(86)=本名・森澄夫▽日本中世史の脇田晴子氏(71)。
 元プロ野球選手で文化功労者に選ばれたのは、川上哲治氏(92年)以来2人目。文化勲章受章者と文化功労者で女性が4人選ばれるのは、02年に続いて最多。
 文化勲章の授与式は11月3日に皇居で、文化功労者の顕彰式は同4日に東京都内のホテルで行われる。

◆「放浪記」帝劇で来年9月に再演

 公演1795回を数える「放浪記」が、来年9月に帝国劇場(1〜28日)で再演される。「放浪記」は芸術座閉鎖後の新劇場で、2008年1月から3か月のロングラン上演が決まっている。森は「回数を考えたことはありますが、もっともっと長くやれる体を維持したい。健康に生んでくれた両親に感謝します」。ヒンズースクワットとエアロバイクを欠かさず行い、筋力維持に努めている。

2005/10/27(木) 井口、世界一…88年ぶり快挙“新人”で体験
井口、世界一の二塁手!! ホワイトソックスがワールドシリーズ第4戦でアストロズを1−0で下し、無傷の4連勝で、1917年以来88年ぶり3度目の王座に就いた。井口資仁内野手(30)はこの日、2番二塁で先発出場し、3打数0安打で八回に代打で交代。ベンチから優勝を見守ったが、大リーグ移籍1年目で、同シリーズに出場した日本人選手として初めて夢の世界一を達成した。

 最後の打者が内野ゴロに倒れた瞬間、井口はベンチを飛び出し、マウンドの歓喜の輪に加わった。ギーエン監督以下、1年間の大リーグ挑戦を戦った選手たちと世界一の喜びを分かち合った。

 「まさかこういう場面に1年目から立てるとは思わなかった」。実感がわかないといいながらも、井口は満面の笑みを浮かべた。

 試合はアストロズ先発右腕バッキーとWソックス先発ガルシアの互角の投手戦。七回までゼロ行進だったが、八回表のWソックスが粘り強さを発揮した。二死三塁から3番ダイが中前適時打を放って均衡を破り、4投手の継投で逃げ切った。

 大リーグ1年目。井口は野球選手なら誰もが夢見るWシリーズ優勝を達成して完結した。日本人選手でWシリーズにベンチ入りして優勝したのは、1998年のヤンキース時代の伊良部秀輝以来2人目。伊良部は登板機会がなかったため、主力選手として優勝したのは井口が初めてだ。

 今シーズンはレギュラーシーズンからポストシーズンを通してWソックスの強さが際立った。オフに井口を獲得するなど大型の選手入れ替えを行い、投手力と機動力を使うスモール・ボール作戦を推進し、開幕戦から1度も首位の座を譲らずに地区優勝した。

 ポストシーズンに入っても地区シリーズでレッドソックスを3勝0敗で下し、リーグ優勝決定シリーズでも4勝1敗で46年ぶりにア・リーグのペナントを奪取した。Wシリーズでもアストロズを寄せ付けず、無敗の優勝で、ポストシーズンに入ってから1敗だけと、圧倒的な成績だった。

 日本で3番打者を打つことが多かった井口は、Wソックスに移籍してから2番打者へ転向。犠打のサインや頻繁に与えられる休養日などに悩みながら、日本人野手として初めてシーズンを通して正ポジションを守った。

 最高の結果で今季最後の試合を締めくくると、チャンピオンキャップをかぶり、今季4度目のシャンパン掛けに突入した。

 「うれしいです。リーグ優勝決定シリーズから調子を崩したこともあり、勝ててよかった。このチームは勢いに乗ると強く、そのチームに出会えた。今年は苦しいこともあった。これはこれで来年に生かされるはず」

 その目は早くも来季を見据えていた。

■「十分に貢献した」王監督祝福

 ソフトバンク・王貞治監督 井口は1年を通じて二塁手として素晴らしい仕事をし、チームが88年ぶりのワールドチャンピオンになるのに、十分に貢献した。レベルの高い米国で1年間フルに頑張って世界一となり、忘れられない年になるだろう。

2005/10/26(水) ロッテ 4連勝で31年ぶり日本一
一気に頂点に上り詰めた。ロッテは26日の日本シリーズ第4戦で阪神を3―2で破り、史上7度目の4連勝で74年以来、31年ぶりの日本一を達成した。李スンヨプ内野手(29)が全3打点を挙げ、継投で逃げ切り。ボビー・バレンタイン監督(55)は外国人初の日本一指揮官になった。同監督の手腕と熱いファンの後押しで日本一に輝いた新生マリーンズ。彼らこそが今年のプロ野球の「顔」だった。

 甲子園が背番号2を優しく包んだ。左翼席のマリーンズファンだけではない。阪神ファンからも拍手が起こった。バレンタイン監督は3度、高く舞った。

 12球団の監督で1人だけに許されるインタビュー。日本語で叫んだ。「千葉ロッテハ、イチバンスバラシイデスネ!」。そして続けた。「最高に幸せだ。まるで1時間ぐらい宙を浮いていたようだった。この最良の日をこれからの人生でも毎日かみしめていきたい」。最後はファンへの感謝の言葉だった。「マリーンズファンの皆さん、あなたたちがベストです」

 4試合で1度も阪神にリードを許さない完全勝利。3試合連続2ケタ得点を挙げて迎えた第4戦は胃の痛むような競り合いだった。そんな展開だったからこそ、ロッテの強さが際立った。初回1死一、二塁で金本を左飛に打ち取る。絶好の先制機に4番が凡退した阪神は、最後までロッテに追いつくことができなかった。4併殺を喫した阪神と得点すべき時に得点したロッテ。金本はシリーズ4試合でわずか1安打、今岡は2安打だ。阪神の得点源を完ぺきに封じ込めた。指揮官は膨大なデータを「ボビー・マジック」というひらめきに変え、史上7度目の無敗優勝につなげた。

 チームには「統計アナリスト」のポール・プポ氏(58)が常に帯同する。同氏がプレーオフ期間中から阪神の公式戦146試合を計100時間以上もかけてテレビモニターで分析し、阪神を丸裸にした。そのデータを生かした。

 一方でグラウンドでは選手を優しく見守る。積極的なミスで怒ることはない。プレーオフ第2ステージでは重圧と闘う選手に「エンジョイ・ベースボール」を呪文(じゅもん)のように唱えた。シーズン中にも連敗が続くと遠征先では誰よりも真っ先にバスを降りて、ナインのお尻にタッチして出迎えたこともある。

 「チームは家族」というのが方針だ。今季はサブロー、小林宏、李、黒木、今江らに子供が誕生した。そんな時は必ずナインを集めて「われわれのファミリーがまた1人増えた」と叫んで喜びを分かち合った。多忙な時間の合間を縫って自らデパートに足を運んだ。そして子供の名前が刺しゅうされたアルバムを手渡した。

 交流戦を制し、パ・リーグを制し、日本シリーズを制して3冠になった。だが登るべき頂はまだ残っている。11月10日から始まるアジアシリーズ。そして大リーグのワールドシリーズ優勝チームとの真の世界一決定戦だ。「日本のプロ野球はメジャーリーグと同じレベルに達している。日米で真の世界一を決めるべきだ」。バレンタイン監督にとって、それは夢ではない。まず目指すは4冠。そして世界へ。マリーンズとバレンタイン監督の戦いが終わったわけではない。

 ≪25分間 歓喜の祝勝会≫日本一祝勝会がロッテ宿舎の新神戸オリエンタルホテル10階のテラスで行われた。会場には瓶を落としても割れないように人工芝が敷かれ、指揮官の名前と同じ銘柄のシャンパン「バレンタイン」がリーグ優勝時と同じ260本、ビールは900本多い4000本が用意された。選手会長・小林雅の音頭で午後11時50分にスタートすると清水の一本締めまで宴は25分間。バレンタイン監督は「史上最高の試合をしたのでわれわれにはパーティーをやる権利がある」とラッパ飲みしながら歓喜に酔っていた。

2005/10/25(火) ボビー王手!史上初3戦連続2ケタ得点 日本シリーズ第3戦
(日本シリーズ、阪神1−10ロッテ、第3戦、ロッテ3勝、25日、甲子園)敵地・甲子園でもロッテの勢いは衰えなかった。1−1の四回、シリーズ男・今江敏晃内野手(22)の適時内野安打などで2点を挙げると、七回に代打・橋本将捕手(29)の適時打、福浦和也内野手(29)の満塁弾などで7点を加え、3試合連続の2ケタ得点で10−1と大勝。26日、ボビー・バレンタイン監督(55)率いるロッテが、史上7度目となる4連勝で、31年ぶりの日本一に輝く。

 強い、強すぎる。ロッテが3戦連続2ケタ得点、2ケタ安打の3連勝。逆襲を信じた甲子園の虎党も悲鳴を上げるしかない。シリーズ史上、最強打線を襲名するマリンガン打線にあって、この日も今江が、キラリ輝きを放った。

 「記録が止まったけど、その後も状況、状況で仕事をしようと思っただけ。藤川さんはスゴイ投手だし、打てたのは奇跡に近い。今は心底から楽しんでやってやろう、という気持ちです」

 シリーズ記録の8打席連続安打をひっさげ、迎えた敵地初戦。注目の二回の第1打席は、下柳のフォークに空振り三振。記録は「8」で途絶えたが、ここからがシリーズ男の本領発揮だった。

 四回二死一、三塁で、タイムリー内野安打。再び“安打製造ライン”に乗ると、見せ場は七回無死一塁だ。マウンドには、阪神の誇るJFKの1人、藤川。六回にはクリーンアップが凡退。流れが相手に傾きかけたそのとき、“F”の自慢のまっすぐを右中間に運ぶ二塁打だ。この1打が利いて、一挙7点のビッグイニングを呼び込んだ。

 3戦を終え12打数10安打、打率.833。昭和37年の吉田義男(阪神)の持つ、シリーズ最多安打記録の16本(7試合)に猛烈に迫る驚異の数字が生まれている。

 こんなサプライズを演出しているのも、やはり“ボビー・マジック”だった。第1戦から2、8、7番と打順を替えるが、おもしろいほど今江の打順に好機が巡り、今江が作った好機が得点に結びついていくのだ。

 実は、バレンタイン監督と、今江の絆は春のキャンプのときから、固く結ばれていた。夕食後に行われた夜間練習には、毎日5人を指名していたが、バレンタイン監督は、フランコ、初芝と熾烈(しれつ)な三塁争いをしていた今江をいつも指名していた。

 毎晩2時間、ユニホームを真っ黒にしながらフルスイングを続ける若者の姿に、「これだけ才能があふれる選手はいない」と、バレンタイン監督も、今季のスパークに胸が躍るのを抑え切れなかった。

 まな弟子・今江が打線を引っ張り、甲子園でも勢いを見せつけた“ボビー・ロッテ”。史上7度目のストレートの4連勝での日本一に、力強く王手をかけた。

 「いい試合だった。ただ、明日、大事な試合が残っている。王手? 先は長いものだと思っているが、ベストを尽くすだけだ」

 31年ぶりの頂点に向けあと1勝。バレンタイン監督は、ナインを頼もしそうに見つめていた。

2005/10/24(月) 格さん妻自殺考えた、ドロ沼離婚調停
ドラマ「水戸黄門」の初代格さんで知られる俳優横内正(64)の妻で元女優の堀越陽子さん(54)が24日、都内で会見し、別居中の横内に対して怒りをぶちまけた。陽子さんによると、横内は7月に自宅を飛び出し、以来、話し合いにも一切応じない状態。女性の影も見え隠れしているという。今月7日には、生活費の支払いを求めて調停を申し立てた。横内の不誠実な態度に、一時は自殺も考えたという。
 会見で陽子さんは目に涙を浮かべ、時には怒りをにじませ、苦しい胸の内を吐露した。
 陽子さんによると、横内が自宅を出たのは7月3日。横内出演の明治座の舞台初日で、陽子さんは娘(23)と見に行った。終演後に楽屋で、横内から出演者の女性を紹介され「彼女が専属マネジャーになって、新しい事務所を立ち上げる」と告げられた。それまでの個人事務所には陽子さんも役員に名を連ねていたが、新事務所について相談はなかった。この日から横内は、自宅に帰らなくなったという。
 陽子さんは8月に入り、何度も横内に話し合いを要求したが無視。9月上旬には、横内が弁護士を通じ、実印やパスポート、保険証などの私物を郵送するよう依頼。この横内の態度に強いショックを受け、陽子さんは「体が震えて、もういなくなってしまった方がいい」と思ったという。取材陣が「自殺を考えたということですか」と聞くと「はい」とうなずいた。
 生活費も一切入れず、住宅ローン引き落としなどに使っていた通帳の使用も差し止められた。「一方的に離婚を迫るやり方は、兵糧攻めのよう」と怒りをあらわにした。
 横内が家を出た理由については「横内さんに聞いてください」としたが、一方で横内の浮気の可能性も示唆。「今は分かりませんが、これまで2人の女優さんと、そういうことを確信したことがあります」。最初の浮気は約13年前だそうで、電話の通信記録から特定女性の存在が浮かんだ。また、知人から伝え聞いた話として、横内が「(夫人の)両親との同居生活がいや」「好きな仕事がしたい」などと話していたことも明かした。
 もはや夫婦関係の修復は不可能だが、陽子さんは「すぐに離婚は考えてない。結果的に離婚となっても、生活費のことはきっちりしたい」と話しており、今月7日、生活費の支払いを求める婚姻費用分担請求の調停を申し立てた。11月17日に第1回調停が開かれる予定で、離婚問題は泥沼化の一途をたどりそうだ。

2005/10/23(日) <競馬>ディープインパクト無敗で3冠 菊花賞も制す
21年ぶりに夢のサラブレッドが誕生した。3歳牡馬クラシック最終戦「第66回菊花賞」が23日、京都競馬場で行われ、同レース初の単勝1・0倍元返しの支持を集めたディープインパクトが2馬身差で快勝。84年シンボリルドルフ以来2頭目の無敗3冠馬に輝いた。3冠制覇は94年ナリタブライアンに続き6頭目。武豊騎手(36)のG1通算50勝目にもなった快挙に列島が揺れた。

 もう駄目か。ターフビジョンは絶望的なシーンを映し出していた。ディープインパクトが最後の3コーナーを回ったとき、絶好の手応えで先頭をうかがうアドマイヤジャパンははるか20馬身前方。「厳しい」。池江泰郎師が調教師席で口元をゆがめた。

 その瞬間だ。インパクトのボディーが一気に沈んだ。四肢がうなりを上げた。後肢が芝を蹴り上げる。英雄は三たび跳んだ。あっという間に差を詰めていく。内のジャパン、外のインパクト。入場レコードとなった13万人余の大歓声が背中を押す。こん身の右ムチ9連発。並ぶ。そしてかわす。ゴール前では2馬身差。京都の直線403・7メートルを一気に突き抜けた。上がりは断然の33秒3。力が違った。違いすぎた。

 「感無量。3冠を獲れて本当に良かった」。武は万感を込めて3本の指を天へ突き上げた。21年前、競馬学校1年生だった武が見届けたシンボリルドルフ3冠の瞬間。岡部幸雄(引退)が3本の指を天にかざしていた。丸刈り頭の騎手候補生は夢を描いた。自分も3冠騎手になる。そしてあのポーズをするんだ。当時の岡部と同じ36歳を迎えた武は、ついに夢をかなえた。

 「絶対に負けてはいけなかった。ここまでの重圧は初めてだった。負けたら向正面から帰ろうかと思ったほどだ」。緊張は隠せなかった。この日、菊花賞前の5鞍は、武らしからぬ競馬が続いた。だが大一番直前の10Rに騎乗をあえて入れなかったことで、リズムを変える時間が生まれた。心を静めた。インパクトを信じるだけ。そう思えた時、武の表情が柔らかくなった。

 インパクト自身の成長も素晴らしい。パドックで動じる様子は皆無。1周目の直線で折り合いを欠いたシーンもあったが、武がなだめると落ち着いた。夏場、札幌で精神面を鍛え上げた効果が最も大事なところで力を発揮した。「完ぺき、パーフェクトだ。(ファンの)皆さん、おめでとうございます」。武はヤクルト・若松前監督ばりに決めた。

 さあ次はゼンノロブロイをはじめとする古馬との初対決。「年内にまた使いたい。候補は2つ」(金子真人オーナー)。ジャパンC(11月27日、東京)か有馬記念(12月25日、中山)で夢が実現する。そしてオーナーは「来年はチャンスがあれば世界に挑戦していきたい」と力強く宣言した。3冠は通過点でしかない。国内統一、そして世界制覇へ。インパクトとともに大いなる夢を見るのは、まだこれからだ。

 ◆ディープインパクト 父サンデーサイレンス 母ウインドインハーヘア(母の父アルザオ)牡3歳 栗東・池江泰郎厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス(株) 生産者・北海道早来町ノーザンファーム 戦績7戦7勝 総収得賞金6億1010万3000円 主な勝ち鞍は皐月賞、ダービー、菊花賞、弥生賞、神戸新聞杯

2005/10/22(土) 天も味方!シリーズ初の濃霧コールド
6回から立ちこめた濃霧の夜空に次々と白球が溶けていった。7回、里崎、ベニーの2本塁打で一挙5得点。阪神の外野陣も及び腰で打球を追ったが、着弾点はフェンスの向こう側だった。リードを9点に広げた直後に霧が濃くなり、中断。34分後、中村球審がシリーズ初、千葉マリンでも初となる濃霧コールドを宣告し、勝利が確定した。

 「打った瞬間に入るとは思ったけど、打球は見えなかったです」。7回、1死一、三塁から里崎が放った打球は、白い霧を切り裂きながら左中間席へ。試合を決める3ランだったが、チーム一の目立ちたがり屋も、思わずガッツポーズを忘れて目を丸くした。

 さらに1死一塁から今度はベニーが左中間席に2ラン。虎の息の根を止めた助っ人は「感触は完ぺきだったけど、霧で見えなかったから、ホームランと分かって興奮したよ」とまくし立てた。

 霧が呼んだ?打線爆発での大勝。グラウンドでの視界は不良だったが、この白星で日本一への視界は良好になった。過去55度の日本シリーズで、第1戦に勝利したチームが日本一に輝いたのは35度でV確率は約64%。だが、ここ10年に限ると初戦を制したチームが9度頂点に立つなど、V確率は90%に上昇する。チームがシリーズに出場した過去4度の初戦成績は1勝3敗。唯一の白星を挙げた50年は日本一だった。

 「メジャーでは雪や雨はあったけど霧は初めて。マイナーでは砂嵐での中止はあったけどね」。チームゲーム最高打率・455(75年第3戦の阪急・450を更新)、チーム5度目の毎回安打も、ともにコールドで参考記録となったが、天候の“アシスト”もあっての大勝劇に、バレンタイン監督もえびす顔だ。天も味方につけて、31年ぶりの日本一に突き進む。

 ▼コミッショナー事務局丸山規則委員 降雨の場合は雨がやんだらやりますが、霧の場合は専門の会社の報告を参考にする。午後9時の段階でこの状態が2時間続くという報告だった。審判団には“中断したときに午後9時の情報を用意しておいてください”と言われた。あくまでも決断は審判団。セ・リーグの公式戦は記憶にあるが、日本シリーズはない。

 ≪9回未満コールドは初≫シリーズのコールドゲームは62年の東映―阪神第3戦以来43年ぶり4度目。中断を経てコールドになったのは、53年巨人―南海第3戦(降雨)に次ぎシリーズ2度目になる。過去3試合のスコアを見るといずれも引き分けで、決着がついたのは初めてだ。また、これまでコールド試合の最短終了イニングは前記巨人―南海戦の9回途中。9イニングをフルに戦わないで勝利を挙げたのはこの日のロッテが初めてだ。

 ≪公式戦では4度≫レギュラーシーズンでは濃霧による中止、中断が何度かあり、濃霧でコールドゲームとなったのはセ、パ合わせて4試合。最近では00年5月9日オリックス―近鉄戦(米子)が5回裏無死から1時間1分中断した後、コールドゲームとなっている。また、千葉マリンでは95年9月24日のロッテ―近鉄戦でグラウンドからの水蒸気が原因で11分中断というのはあるが、濃霧による中止、中断は1度もなかった。

10月絵日記の続き


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