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2005/01/14(金)
あきらめません勝つまでは…井川次が決め球
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メジャー移籍を訴える阪神・井川と、球団の2度目の契約更改交渉が14日、行われた。この席で井川サイドは「ポスティングは認められない」という球団姿勢が崩れることはないと判断。どうやら05年は阪神でのプレーを受け入れることになりそうだが、次なる一手も当然、頭の中にはある。
今回の交渉で、球団は代理人・橋岡宏成弁護士(37)に対して「FA権の取得を待ってほしい。構造改革協議会で、チームとしてFA権取得年数の短縮に取り組んでいく」と回答。井川サイドの要求を却下する一方で、できるだけ早いFA取得実現に善処していく意向を伝えた。
橋岡弁護士は、ポスティング移籍について「今季については現実的には難しい。方向性を考える必要がありますね」と今オフの移籍に事実上の白旗。年俸提示を受けて2回目の交渉を終えた。井川の希望実現のためにはいったん“退却”、別のカードを切る必要があるとの認識だ。
「今は言えませんが別の方法を考えています。次は私の方で一定の方向性を示していきたい」と橋岡弁護士。井川も「同じ話をしても進まない。お互い違う側面から話せれば」としていることからも、思わぬ方向からボールが飛んでくる可能性もある。
まず考えられるのが、星野仙一SDが球界再編劇の中で繰り返し提唱しているレンタル移籍の早期実現だ。
保有権を元のクラブに残しながら、期限付きで移籍するレンタル移籍はサッカー界では頻繁に行われているが、野球の場合は前例がなく、実現には日米コミッショナー間で取り決めをしなければならない。だが、FA権取得の期間短縮の実現より、一から始まるレンタル移籍の成立の方が、時間的に早期のメジャー移籍が実現できる、という考えがあるようだ。
実際、橋岡弁護士はこの日の交渉でも「レンタル移籍の制度化について構造改革協議会で諮ってもらえるように牧田球団社長に提案した」と話している。ただ、球団側はこの件について本格的な議論にまでいたっていないという認識だ。
その他、『期限付き』の日米間トレードが実現できないかどうかの検討もなされているようだが、ハナから井川を手放す気のない阪神が真剣に応じるかは疑問。いずれにせよ、次回の交渉で井川サイドから出される新提案が、メジャー移籍問題の最大のヤマとなる。
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