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2004/09/29(水)
イチロー 5打数2安打で「あと3」 歴代2位に並ぶ
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米大リーグ年間最多安打記録257の更新を目指すマリナーズのイチロー外野手は28日、当地でのアスレチックス戦一回の第1打席で右腕ハドソンから右中間に二塁打、五回の第3打席でも中前打を放ち、5打数2安打。レフティ・オドール(フィリーズ、1929年)、ビル・テリー(ジャイアンツ、30年)と並ぶ254安打で歴代2位タイとなった。あと5試合を残し、記録達成は秒読みに入った。マリナーズは7−2で勝った。 ◇記録騒動もクライマックス 好投手ハドソンの内角速球を完ぺきにミートして、二遊間を破る。大リーグ史上2位タイとなる254本目の安打はイチローらしい打撃だった。大記録への到達が秒読み段階に入っても、その姿勢が乱れることはない。順調な歩みを象徴する打席が続いた。 ハドソンはアスレチックスが誇る先発3本柱の中で、最もイチローを抑えている。この試合に臨む前までの通算対戦成績は57打数12安打(打率2割1分1厘)。だが、苦手意識など全く感じさせない。第1打席は右中間を破る二塁打。安打にならなかった第2打席も痛烈な打球だった。 周囲の期待は日に日に高まり、報道陣の数も急激に増え始めた。主催球団のアスレチックスが発行した地元メディア以外への取材許可証は約140枚にのぼる。「デビルレイズが来た時には8枚だけだったんだけどね」と担当者がいう。記録騒動もクライマックスを迎えつつある。 「この騒ぎはウエルカムだよ」と話したのは、マリナーズのメルビン監督。優勝争いから早い段階で脱落したチームが、シーズン最後まで注目される中で戦うことに意義があるとみているのだ。「イチローが、チームにエネルギーを与えている? その通りだ。昨夜も、みんなが(好投手の)ジトを打ち込んでいた」と話している。 一方で、イチローに重圧がかかることも懸念されるが、「彼はタフガイだし、どんな投手、どんな球種を前にしても、打てるバッター。心配をしていないよ」と信頼は厚い。それに応える集中力を見せた。記録をかけた試合で好投手と対戦することに「最高です」と話していたイチロー。快挙を目前にしての重圧は、もう問題ではなくなってきたようだ。
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