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2004/09/13(月)
<球界再編>12球団実行委、合併見直し全く議論せず
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プロ野球の実行委員会が13日、東京都内で開かれ、労働組合・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)が18日から構えるストライキ回避に向け、交流試合の実施に伴う来季の試算や、新規参入球団の保証金制度などを検討。交流試合の実施方法は複数案が提示され、それに基づいて試算されることになった。一方、現行の加盟料(60億円)、参加料(30億円)の代替となる保証金については一定額でまとまった。ただ選手会が強く求めているオリックス、近鉄の合併1年延期(凍結)は、具体的に話し合われなかった。 16日に行われる選手会との協議・交渉委員会(労使交渉)に具体案を提示し、スト回避を選手会に改めて要請する。 交流試合では、オリックス、近鉄の合併を前提とした「セ6・パ5」と、新規参入球団を想定した「セ6・パ6」の場合について、それぞれ複数案が検討された。 交流試合の試合数を巡ってはなるべく多くしたいパ・リーグと、セ・リーグの各球団間で意見が食い違ったが、6回戦制(計30試合)、12回戦制(計60試合)をベースに、テレビ放映権料の収入などを想定し、各球団が収支見込みなどを持ち寄ることになった。 保証金については、球団破たんなどの際、選手を救済する目的で預かり数年後に返却するとの方向で大筋まとまった。また参入条件なども話し合われたが、選手会への回答を優先し、具体的な金額などは明らかにしなかった。 一方、オリックス、近鉄の合併を見直すことを前提にした議論は行われなかった。近鉄の小林哲也球団社長は委員会後、記者団の質問に答え、「合併が白紙撤回されることはない」と強調。ロッテの瀬戸山隆三球団代表も「いろいろなシミュレーションはするが、できないことをしても仕方がない」と述べた。 選手会側は、暫定合意について「近鉄が残される可能性があるため、ストを延期した」と発言しており、認識の違いが改めて浮き彫りになった。 選手会はオリックス、近鉄の合併凍結などを求め、9月中の土、日にストを設定。10日までの労使交渉で、(1)NPBは交流試合導入などによる影響を具体的に分析し、回答する(2)加盟料、参加料を撤廃し、保証金制度を導入するなど、新規球団の加盟促進を積極的に検討する――など6項目で暫定合意し、11、12日のストをとりあえず回避した。 選手会は17日午後5時を期限に設定。16、17日に協議・交渉委員会が行われる。 ▽豊蔵一・実行委員会議長(セ・リーグ会長) 交流試合は、いくつかの案を選手会に出すと思う。加盟料の見直しは方向性が出た。(選手会との交渉は)東京高裁の(誠実に団体交渉する義務があるという)判断に基づいてやっている。
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