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2004/08/29(日)
室伏広治に「金」メダル アヌシュが失格処分に
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国際オリンピック委員会(IOC)は29日、アテネ五輪陸上男子ハンマー投げで優勝したアドリアン・アヌシュ(31)=ハンガリー=を、ドーピング(禁止薬物使用)検査に応じなかったとして失格処分にし、金メダルをはく奪することを決めた。これにより、2位だった室伏広治(29)=ミズノ=が繰り上がって優勝となる。今大会でドーピング違反により、メダルをはく奪されるのは6人目。室伏の繰り上げ金メダルで、今大会の日本の獲得金メダル数は16個となり、過去最多だった東京五輪(64年)に並んだ。 アヌシュは22日夜に行われた決勝で、83メートル19をマークして優勝。競技後のドーピング検査では陰性とされた。しかし、十分な量の尿検体を提出せず、ドーピング検査規定違反で金メダルをはく奪された男子円盤投げのローベルト・ファゼカシュ(ハンガリー)のコーチがアヌシュ選手も指導していることなどから「検体すり替え」などの疑惑が浮上した。 そのため、IOCは世界反ドーピング機関(WADA)を通じて、所定量の尿の提出するようアヌシュに指示。しかし、提出期限を過ぎてもアヌシュは応じなかった。 IOCは29日、規律委員会を開いたが、アヌシュは欠席。代理人としてハンガリー・オリンピック委員会のパル・シュミット会長が出席し、アヌシュの金メダルの正当性を説明した。しかし、規律委はアヌシュのドーピング違反を認定。その後に開かれた理事会に上申され、理事会がアヌシュの金メダルはく奪を決めた。
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