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2004/08/21(土)
柴田、女子800自で「金」=女子200背の中村は「銅」
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アテネ五輪は20日、競泳女子800メートル自由形決勝を行い、柴田亜衣が8分24秒54で金メダルを獲得した。 女子自由形では日本初、同種目ではアジア初のメダル獲得の快挙。 北島康介の2冠に続き、日本競泳チームに3個目の金メダルをもたらした。
「大器晩成」とは、まさに柴田のことだろう。鹿屋体大進学後に急成長。競泳女子八百メートル自由形決勝でも怖いもの知らずに飛ばし、競泳の日本女子で4人目の金メダリストとなった。 猛練習で鍛えたスタミナは最後まで衰えなかった。「まさか金メダルが取れるとは思わなかった。泳ぐ前にコーチから慌てず、焦らず、あきらめずと言われて、それを頭の中で繰り返していた」。過去にメダルさえ取れなかった女子自由形での快挙である。 徳島・穴吹高時代に目立った成績はなかった。競争相手もなく、1人で黙々と泳ぐ日々だったが、大学に進むと環境が一変。先輩や同僚と一緒に練習して競い合い「すごく楽しかった」。2年前のパンパシフィック選手権で初めて日本代表に。それでも、得意種目は五輪にはない千五百メートルだった。 昨年10月、アテネを真剣に目指すことを決めた。指導する田中孝夫コーチは、柴田に言った。「悪い結果になった場合は、選手生命が終わるかもしれない。おれに命を預けろ」。柴田は言った。 「命、預けます」−。二人三脚の特訓が始まった。 泳いでいる間、呼吸制限をする練習はきつい。今年3月の米国での高地合宿では、普段の練習と変わらない距離を泳いだ。四百メートルと八百メートルに対応するため、徹底的なスピード練習。176センチの大型スイマーは、選手生命を懸けて取り組んだ。 今大会の四百メートルでは自己ベストで5位に入り、さらに自信をつけた。遅れてきた大器は、アテネで金に輝く「シンデレラ」になった。
また、女子二百メートル背泳ぎ決勝が20日行われ、中村礼子(ヨコハマSC、日体大)は日本新の2分9秒88でドイツの選手と同タイムで銅メダルを獲得した。
この日柔道でも快挙が続いた。柔道男子100キロ超級の鈴木桂治(平成管財)と女子78キロ超級の塚田真希(綜合警備保障)がともに金メダルを獲得した。これで、日本勢の金メダルは今大会12個となり、1984年ロサンゼルス大会以来の2ケタとなった。 日本勢の金メダル獲得は7日連続となり、柔道は8個目。
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