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2004/08/13(金) 巨人・渡辺オーナーが退任 スカウトの違反活動に「襟を正したい」
巨人渡辺恒雄オーナー(78=読売新聞グループ本社会長)が13日、電撃辞任した。この日、都内のホテルで読売新聞東京本社・滝鼻卓雄社長(65)が緊急会見。今秋ドラフトで自由獲得枠での入団が確実視されていた一場靖弘投手(明大4年=桐生一)に対し、昨年12月から7月上旬までに約200万円を渡していたことを公表。日本学生野球憲章に抵触する違反行為を重くみた同グループはこの日、読売巨人軍の臨時株主総会、取締役会を開き土井誠球団社長(61)、三山秀昭球団代表(57)らフロント首脳4人の解任を決定した。後任オーナーには滝鼻氏が就任した。1リーグ制移行のキーマンの辞任により、球界再編は新たな局面を迎える。
 球団ぐるみの“裏金疑惑”が、ついに明らかになった。この日午後4時、都内のホテルで読売新聞滝鼻社長が、単独で会見に臨んだ。一場との間で金銭の授受を明らかにし、それによる球団幹部4人を解任するという、大粛清人事を発表した。
 同社長によると昨年12月、プロ数球団が獲得を狙う一場に関して、吉田編成部長が獲得に有利になるよう三山球団代表に相談を持ちかけた。同代表は土井社長と相談し交通代、食事代などの名目で現金を渡すことを決めた。その額は合計約200万円にものぼった。この事実が最近になって同グループ内に外部から伝わり、球団幹部から事実関係を調査し、不正を認めたという。
 一場からはこの日、全額返済されたが、滝鼻社長は会見で「一場選手本人、ご両親に対して、このような事態に巻き込んで大変申し訳ありませんでした、と謝罪をいたしました。また明治大学野球部に対してもおわびしました」と謝罪。根来コミッショナー、セ・リーグに経過を報告した上で、プロ入りを目指す一場の今後への配慮を求めたという。辞任した渡辺オーナーは球団を通じて謝罪のコメントを発表した。
 ドラフトは93年秋から巨人主導のもと逆指名制度、01年秋からは自由獲得枠が導入された。だが社会人、大学生の一部有力選手の獲得をめぐり、資金豊富な球団優位となるマネーゲームがぼっ発。以来、巨人は有力選手を数多く獲得するに至った。その獲得競争の中で、契約金の上限(現在は1億円)をはるかに上回る「裏金」の存在がまことしやかにささやかれていた。
 新人選手獲得の自由競争をうたった巨人が、自ら失態を演じたことは「自業自得」というほかない。「裏金」の存在に関し、これが慣例化していたのではないか、とされることについて滝鼻社長は「ない。他の件については聞いていない」と否定した。
 球界再編の渦中で主導権を握る渡辺オーナーだが、今後オーナー会議など表舞台からは身を引く。来月8日のオーナー会議には滝鼻新オーナーが出席する。同新オーナーは「1リーグ、2リーグについて私は今、どっちがいいとか考えていない」と具体的な明言を避けた。表舞台から形式上は去った渡辺オーナーが、今後、水面下で動き、その影響力を発揮する可能性は否定できない。だが、球界全体の自浄能力の欠如を浮かび上がらせる今回の問題発覚は、大スキャンダルとして球界に汚点を残したことは間違いない。

なぜ巨人が不正事実を自ら明かしたのか。全容が明らかになるにはある程度の時間を要するだろう。だが、この日、球団から配布された渡辺オーナーのコメントの中に謎解きのヒントと思われるくだりがある。

 「野球ファンのご理解を得た上で、新たな決意を持って真摯に野球の発展に力を注いでいく所存です」。渡辺オーナーが院政を敷くことを示唆したものと解釈できる。オーナー会議議長という“公職”からも離れ、球界の表舞台から身を引くことで、身動きを軽くする狙いがあるものとみられる。

 だが、その一方には1リーグ制推進の中心人物として、ファンの批判を浴びている現実がある。7月27日に東京ドームで行われた巨人―広島戦の際にはドーム爆破の脅迫電話が入り、警視庁が捜査に乗り出す事態となった。「プロ野球ファンなら読売新聞を買うのはやめよう」など、親会社の新聞不買運動を呼びかけるインターネットの掲示板も登場。また、巨人の球団本部には白い粉の入った封筒を送りつけられたことなどから「オレは狙われているんだ」と何度も漏らしていた。こうした“身の危険”も辞任の要因になった、と推察される。

 会見の席上、滝鼻新オーナーは渡辺オーナーの今後について「(読売新聞社の)主筆だから、再編問題などについていろんなところで発言する機会はある」と明言した。10球団1リーグ制の実現に向け、水面下で球界から政財界にまで影響力を行使していく意向とみられるが、先行きは不透明だ。


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