|
2004/08/12(木)
大魔神・佐々木投手引退の意向 突然の決断関係者ら驚き
|
|
|
プロ野球横浜の佐々木主浩投手(36)=東北福祉大出=が引退の意向を球団に伝えたことが11日、明らかになった。8日のヤクルト20回戦(横浜球場)で9回に屈辱の3連続被弾。3試合連続の救援失敗に、かつて米大リーグでも活躍した「大魔神」の面影はなかった。高校、大学と東北の球界で育ち、日本のセーブ王にまで駆け上がっていった大投手の決断に、関係者は一様に驚いた。
引退の意向について、佐々木投手は宮城県富谷町の実家にも知らせなかったようだ。母信子さん(63)らは「えっ、まったく聞いていない。きょう(11日)別件で電話連絡しようとしたが、通じない」と話した。 「びっくりしている。引退するのなら、私のところに連絡をくれるはずなのだが…」。宮城・東北高時代に佐々木投手を指導した竹田利秋さん(63)=国学院大野球部監督=は、引退の知らせに戸惑うばかり。
竹田さんは3連続被弾の翌9日、佐々木投手と横浜市内でお茶など飲みながら5時間以上話し込んだという。 佐々木投手「打たれちゃいました」 竹田さん「投球フォームが崩れてきている」 佐々木投手「やっぱり…」 この時、教え子の表情は「自分でも分かっていることを言い当てられたような感じだった」(竹田さん)という。 体力。精神力。どんなピンチにも打ち勝ってきた大魔神が揺れ動いていた様子がうかがえる。
かつてのチームメートはショックを隠しきれない。東北福祉大で佐々木投手の1年先輩で、現在福祉大野球部の監督を務める山路哲生さん(38)。「えっ、本当ですか…」と絶句。シーズン中でもあり、「事態をうまくのみ込めない。信じられない。周囲から期待を受ける中で、年齢的なことなど、本人にしか分からない葛藤(かっとう)があったのだと思う」と思いやった。 仙台六大学野球連盟の事務局長、菅本昭夫さん(61)は「米国に渡った時点で肩を大分使って無理をしたのではないか。肩のことを考えれば、ご苦労さまと言いたい」とねぎらった。
|
|
|