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2004/07/30(金)
イチロー史上初3度目快挙へ射程
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マリナーズのイチロー外野手(30)が大リーグ史上初の大記録を射程圏にとらえた。28日、カリフォルニア州オークランドでのアスレチックス戦で3安打を放ち、20試合連続安打をマーク。打率を・341に上げ、リーグ2位に浮上した。これで7月の月間安打数は43本。残り3試合で、歴代の大打者が誰もなし遂げたことがない3度目の月間50安打に挑む。
バットに当たれば半分以上がヒット。今のイチローを止められる投手はいるのだろうか。この日の相手は、この試合で両リーグトップの14勝目を挙げた01年の最多勝左腕マルダー。三回の第2打席で遊撃内野安打を放ち、連続試合安打を20の大台に乗せる。さらに第4打席は左前へ、第5打席は九回2死一塁から三塁方向に意表を突くバント安打を決めてみせた。
最近9試合は打率.524。特に、ここ3試合の8安打はジト、レッドマン、マルダーといずれも昨季14勝以上を挙げた左腕トリオから放った。「それぞれの特徴はピッチャーによって違うもの。そこは(情報として)頭に入っている」。左腕との対戦打率はリーグ2位の.383で、上位10人の中では唯一の左打者。本人は「どうしてか僕はよく分からない」と首をかしげるが、もはやこの男に常識は通用しない。
連続試合安打の自己記録は23。29日から敵地アナハイムで行われるエンゼルスとの今月最後の3試合でこれに並ぶか注目が集まるが、もう1つ球史に名を残す大記録もかかる。3試合で7本打てば、今年5月に続く3度目の月間50安打。2度マークしているのはイチローと、通算4256安打の大リーグ記録を持つあのピート・ローズ(元レッズ)しかいない。わずか3年半のキャリアで“元祖安打製造機”の上に立つ可能性が出てきた。
打率も開幕直後を除く今季最高の.341。現在首位打者のロドリゲス(タイガース)が29日に5打数無安打ならば、イチローは5打数5安打で逆転する。球団ワーストの敵地15連敗を喫したチームの中で、ただ1人別次元の道を行く。
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