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2004/07/15(木)
<球界再編>1リーグ制反対の声が出て予期せぬ展開に
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1リーグ制へ向けて動いていた球界再編問題は15日、予期せぬ展開を迎えた。阪神の野崎勝義球団社長は性急な1リーグ制移行に抗する形で、巨人を除くセ・リーグ5球団が「時期尚早」との意見でまとまったことを明かしたが、「反乱軍5球団」に参加した各球団の思惑はまだ不透明だ。この日阪神側が4球団に呼びかけた2リーグ維持への具体案づくりも曲折が予想される。今月26日のセ理事会とプロ野球実行委員会、9月8日のオーナー会議まで、なお波乱は続きそうな気配だ。
◇横浜 1リーグ制のメリットはとても感じられない
横浜の峰岸進球団社長は「阪神の野崎社長から『私どもの考え方を説明したい』と電話があり、話をうかがいたいと答えた」と話した。具体的な話はなかったという。
峰岸社長は1リーグ制について、「横浜としては現行の2リーグ制がベスト。(オリックスと近鉄の)合併は了承したが、それがなぜすぐに1リーグ制に結びつくのか。メリットはとても感じられない」と強調。セ・パの交流試合にも「魅力があるならやればいいし、(パ・リーグへの)義理ならやらない方がいい。プロ野球の発展という観点で議論すべきだが、うちがパの球団とやって客が来る保証はない」と慎重な姿勢を示した。
◇ヤクルト 阪神からの働きかけ認める
ヤクルトの倉島今朝徳球団常務は15日、「阪神の野崎社長から私のところに、(ヤクルトの)多菊社長と会いたいと電話があった」と話し、阪神から働きかけがあったことを認めた。しかし、阪神が2リーグ維持を主張したことについて、「内容を直接聞いていない」としてコメントを控えた。
ヤクルトは7日のオーナー会議で、堀澄也オーナーが来季の1リーグ制移行に慎重な意見を述べ、多菊社長も14日、1リーグ制に反対の考えを示した。
◇ロッテ 1リーグ制のほうがいい
ロッテの重光武雄オーナーは15日、巨人を除くセ・リーグの5球団が2リーグ制維持に向けた動きを見せていることについて、改めて来季からの1リーグ制が望ましいとの考えを示した。ロッテとして来季からの1リーグを望むかとの問いに、「その方が良いんじゃないですか」と述べた。
▽巨人・渡辺恒雄オーナー (阪神が実行委開催までに2リーグについての話し合いを5球団ですると明かしたことに対して)聞いてるよ、そういうことは。おれがいたら話しにくいっていうことだろう。こっちにも考えがあるんだから、いいんだよ、それで。(こうした急激な流れになった背景はと聞かれ)急激とも思わんよ。
▽西武・星野好男球団代表 (阪神の)提案の内容をきいていないので、コメントすることはない。
▽小池唯夫パ・リーグ会長 プロ野球の将来についてはファンも心配しているので、具体的な提案をそれぞれ持ち寄って議論するのはいいことだ。ただ5球団で運営するのは日程的にも経営的にも難しい面がある。前向きに議論した上で、大所高所に立った判断が必要になるのではないか。事務局としては(1リーグと2リーグと)いずれの場合にも対応する準備をしないといけない。
▽豊蔵一セ・リーグ会長 阪神から報告はない。実行委員会に各球団の提案を持ち寄ることになっているので、そのときに話が出るのだろう。実行委で議論すべきことで、それを先取りしてどうこういうのは失礼にあたるので、コメントは差し控えたい。
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