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2004/06/18(金)
<球団合併>サバイバルゲームの色彩 近鉄、BWと対戦
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近鉄とオリックスの合併問題が明らかになってから初めて両球団が対戦した。支配下選手は近鉄が68人で、オリックスは66人。両チームが合併した場合、現行の70人枠では64人が宙に浮く。今後のこのカードは、ふるいにかけられる厳しい現実を下地にしたサバイバルゲームの色彩を帯びる。
近鉄の大村は「僕はいつも通りやるけど、普通にプレーできん選手もおるやろね」とポツリ。オリックスの選手会長・三輪は「(近鉄戦について)話はしていない。精神的な負担をかけてもいけないし」と気を遣った。
試合前、フリー打撃をしているオリックスの谷に、近鉄の中村が歩み寄り、少し会話を交わした。両軍の主砲の接触に色めきたつ報道陣。しかし、谷は「別の今的な(合併問題の)話はしていません」とかわした。心中は決して穏やかではないはずだが、それでも谷は試合で結果を出した。
1点リードの五回2死一、二塁。谷は左腕・高木の真ん中低めのスライダーをバットでうまく拾い、右翼線へ運ぶ技ありの適時打。試合の主導権を握る一打に、谷は二塁上でホッとした表情を見せた。
特別な注目を集めた一戦に快勝したオリックス・伊原監督は「近鉄戦だからと言ってこちらは変わらない」と言ったが、先行きが不透明な両チームの選手は、白球に集中しているひと時だけ、さまざまな思いから解放される。そんな状況下の試合を見ようと、この夜は今季のナイトゲームとしては本拠地開幕戦に次ぎ2番目に多い26000人の観衆が集まった。
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