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2004/05/08(土)
バレー女子・アテネ五輪最終予選、日本がイタリア下す
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バレーボール・アテネ五輪女子世界最終予選兼アジア予選第1日(8日・東京体育館)――日本は、一昨年の世界選手権覇者、イタリアをフルセットで下し、好スタートを切った。
17歳の木村を初めて先発起用した日本は、吉原、大友のセンター線の速攻とブロックがさえ、栗原、木村のバックアタック、途中出場の佐々木の強打など多彩な攻めが功を奏した。
韓国は、格下のタイに逆転勝ち。ロシアも順当にナイジェリアを破った。
◆新戦力が台頭、格上に攻め勝つ◆
格上に攻め勝った日本の初戦を彩ったのは新戦力の台頭だった。イタリア戦に実績があったが、調子を落としている大山に代え、レシーブ力とスパイク感覚を買ってレフトに先発させた高校生の木村の物おじしないスパイク。そして、何よりも新生日本を強く印象づけたのは、最多得点を記録した新加入のセンター大友だ。
第1セット、相手の強打を立て続けにブロックして3―0と流れをつかむ。「要所要所でうちが攻め勝った」と柳本監督が振り返った試合で、速攻からの鋭さ、相手の動きを見て、力を抜いて無人のコート奥深くに落とすセンス。剛柔織り交ぜたプレーが光った。
昨年も全日本に登録されていたが、「気持ちが盛り上がらなくて、試合で力を出し切れなかった。このままここにいてもだめになるかも」と夏前に代表を辞退した。W杯をテレビ観戦しても、不思議と代表に入りたいという気は起きなかった。
だが、今年2月に、バレー人生を励ましてくれた祖父を亡くした。全日本でもう一度頑張ろうという気持ちになった。
センター線の強化という強化方針のもとでレギュラーを勝ち取った最初の試合。「今回のチャンスは大きな課題でもある。まだまだ力は出せる」と話した。
日本にとって、格下チームに負けなければ、五輪出場権を獲得することは難しくはない。だが取りこぼしどころか、新しい力が躍動して、いきなり、優勝候補をねじ伏せた。アテネへの道はぐっと短くなった。
◆日本がアテネ五輪に出場する条件=アジアからの4チームを含む計8チームが参加。日本は全体で4位以内に入るか、アジア勢の中で最上位になれば、アテネ五輪出場権を獲得する。しかし、韓国など他のアジアのチームが全体の1位になった場合は、「世界最終予選第1代表」としての出場権獲得となるため、日本がアジア勢の中で2位を維持すれば、全体の5位以下でも「アジア予選枠(1)」で五輪出場権が与えられる。
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