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2004/04/28(水)
異変気づかず、運航停止まで20分以上
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東京都大田区の羽田空港で28日夜、強奪した車で男が侵入した事件で、最初に車が奪われてから空港側が全航空機の運航を停止するまで20分以上かかっていたことが国土交通省などの調べで分かった。男は車を次々奪って制限区域を暴走したが、空港側は約15分間異変に気づかず、航空機数機が着陸していた。車は滑走路を横切った可能性もあり、航空機と接触していれば大事故につながる恐れもあった。
同省は事態を重視。全国の空港の制限区域入り口の点検や警備員の配置など再発防止措置を取るとともに、30日午前、羽田空港で緊急の保安委員会を開き、警察、海上保安庁、税関、入管、航空各社などと対策を話し合う。
この事件の影響で、同空港の3本の滑走路は最大で約1時間40分間閉鎖され、34便が目的地変更、5便が欠航、97便が遅延し、3万1000人に影響が出た。
一方、東京空港署の調べで、死亡した男は、住所・職業不詳、寺内利明容疑者(32)と分かった。28日午後6時半ごろ、川崎市川崎区で奪った乗用車で羽田空港まで来たという。警視庁は約100人が空港内外で不審物、不審者などを警戒しており、警備態勢の見直しが迫られそうだ。
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