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2004/12/30(木)
奈良の女児誘拐殺人、新聞販売店員を誘拐容疑で逮捕
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奈良市学園大和町、会社員有山茂樹さん(30)の長女で同市立富雄北小1年、楓(かえで)ちゃん(7)が11月、下校途中に誘拐、殺害された事件で、奈良県警奈良西署の捜査本部は30日、同県三郷町勢野東1、毎日新聞西大和ニュータウン販売所(同県河合町中山台2)の店員小林薫容疑者(36)を、わいせつ目的誘拐容疑で逮捕した。
捜査本部は小林容疑者の自宅のワンルームマンションの捜索で、女児の携帯電話やランドセル、ジャンパーなどを押収した。被害者の家族に携帯メールで女児の画像を送りつけるなど、特異な展開をみせた事件は、発生から44日目に全容解明に向け、大きく動き出した。
犯行に使われた車は当初、白や紺色のマーチとみられていたが、その後の捜査で、緑色のトヨタの「カローラ2」とわかった。所有者の身辺捜査から小林容疑者が借りていたことや、犯行当日は週に1回の水曜日の休みで、アリバイもなかった。また、小林容疑者が飲食店で女児が写った携帯電話の画像を客らに見せるなどしていたこともわかり、この日朝から県警西和署に任意同行を求めて取り調べていた。
直接の逮捕容疑は、11月17日午後1時50分ごろ、女児の自宅近くの同市学園中5の市道で女児に声をかけて車に誘い込み、誘拐した疑い。
女児は翌18日午前0時5分ごろ、自宅から南西約6キロ離れた同県平群町菊美台の道路脇の溝で遺体で発見された。
捜査本部は、メールに添付した画像の撮影場所は自宅マンションの可能性が高く、小林容疑者を追及するとともに、女児の肺に残っていた水と、小林容疑者の自宅マンションの風呂の水の成分を鑑定、自供を裏づける。
捜索は、自宅や同販売所など4か所で行われ、押収された女児のランドセルには女児の名前が書かれた給食袋が付いていた。
小林容疑者は1991年7月、大阪市住吉区内で、女児にいたずらして、強制わいせつ罪で起訴されたほか、89年にも大阪府箕面市内でも、わいせつ事件を起こして、強制わいせつ罪などで起訴され、いずれも有罪判決を受けている。
小林容疑者は、約15年前から全国紙の販売店を転々としていたが、勤務態度は悪かったという。
毎日新聞の西大和ニュータウン販売所には7月から勤務し、奈良市内の別の新聞の販売店でも4か月間勤務した経験があり、女児の自宅や遺棄現場周辺に土地カンがある。捜査本部は、小林容疑者と女児やその家族との面識がなかったかを慎重に調べている。
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