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2004/12/20(月)
白鬚橋病院 入院男が患者ら3人刺し2人死亡 東京・墨田
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20日午前9時半ごろ、東京都墨田区東向島4の医療法人社団誠和会「白鬚橋病院」(石原哲院長)から「入院している男が病室で患者ら3人に切りつけた」と110番があった。警視庁向島署員が駆け付けたところ、東病棟3階303号室で、男性患者2人が胸や腹などを刺され間もなく死亡、女性看護助手も背中を刺され重傷。同署は現場で包丁(刃渡り約20センチ)を持っていた同室の入院患者の墨田区東向島2、無職、浅見満容疑者(59)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。捜査1課と同署は殺人事件として、動機や詳しい状況を調べている。 調べでは、刺殺されたのは、いずれも入院患者の葛飾区新小岩4、無職、日向野三郎さん(86)と墨田区堤通1、同、野中義頼さん(75)。重傷の看護助手は、江東区亀戸3、森永晴美さん(41)。 調べでは、浅見容疑者は同日午前9時25分ごろ、303号室でいきなり持っていた包丁を振り回し、右隣のベッドの日向野さんの世話をしていた森永さんの背中をカーテン越しに刺し、次いで日向野さんの左胸や腹を、さらに向かいのベッドの野中さんの腹を刺した。その後、病室内の窓際に立って自分の首に包丁を突きつけ「死ぬ」などと言っていたが、同署員が説得して取り押さえた。 浅見容疑者は10月14日から、重い肝臓がんで入院していた。18日朝、担当医が診察した際には特に変わった様子はなかったという。日向野さんは今月16日に脳こうそくで、野中さんは同9日に脳こうそくの後遺症で入院した。同室は8人部屋で、事件当時、他の患者5人も在室していたがけがはなかった。 浅見容疑者は「肝臓がんと食道がん、C型肝炎で入院し、もう助からないと思いやけになっていた。普段から隣と向かいの2人にベッドをのぞかれ、頭にきていたので刺した」などと供述、容疑を認めている。 同病院はベッド数199床の都指定2次救急病院。東武伊勢崎線東向島駅から北西に約500メートルの隅田川白鬚橋のたもとに位置する。
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