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2004/12/14(火)
ドン・キホーテ 3人の焼死体見つかる 浦和花月店
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さいたま市内の大手ディスカウント店「ドン・キホーテ」の2店舗で13日夜に相次いだ火災で、全焼した同市緑区中尾の「浦和花月店」の14日午前の捜索で、3人の焼死体が見つかった。同市内では同店が出火した2時間半後、同市見沼区の「大宮大和田店」でも衣料品が燃えており、県警は連続放火事件とみて捜査本部を設置する。同市消防局は大宮大和田店と同市北区の大宮店の2店で、避難通路の確認など特別査察をしている。 14日午前10時35分までに、鎮火した焼け跡から、3人の焼死体が見つかった。男女1人ずつで、1人は性別不明という。浦和花月店では、いずれもさいたま市緑区の社員、小石舞さん(20)▽アルバイト、関口舞子さん(19)▽同、大島守雄さん(39)の3人が所在不明となっている。 さらに、煙を吸って男性(27)が重傷を負ったほか、消防隊員の男性(36)、23歳、24歳、30歳の男性従業員と、女性従業員(49)ら計8人が病院に運ばれ手当てを受けた。行方不明になっていた50代の男性は14日朝になり連絡が取れた。 発生から一夜明けた14日、さいたま市緑区中尾の「浦和花月店」では午前7時から、鎮火を待たずに県警と消防による行方不明者の捜索が始まった。同午前8時半過ぎ、男性の遺体発見の知らせが入ると、捜索を遠巻きに見守っていた女性が泣き崩れる姿もあった。 行方が分からない小石舞さん(20)の友人の女性(20)は「年が明けたら旅行に行こうと言っていた。絶対に生きていてほしい」と涙を浮かべた。 また、行方不明のさいたま市緑区の関口舞子さん(19)宅では、弟(12)が玄関先で「1年くらい前からアルバイトをしていた。(状況が)よく分からない」とぼうぜんとした様子で話した。近くに住む女性も「子供のころから知っている。さっぱりしてかわいいお嬢さん。新聞で名前を見たが、まさかと思った」と驚いていた。
ドン・キホーテ(本社・東京都江戸川区)は「防犯・防災に対する安全対策を徹底するため」として全国の100店舗で同日午前10時〜正午、臨時休業した。
◇ドンキ・ホーテ 深夜市場開拓、急成長の企業
ドン・キホーテ(本社・東京都江戸川区)は80年設立の大手ディスカウントストア。流通業者から在庫品を格安で買い取るなどして家電用品や食品などを販売している。首都圏を中心に約100店舗を展開し、東証1部上場している。04年6月期決算の売上高は1903億8300万円で当期利益は68億5000万円。 深夜の市場を開拓した急成長企業との高い評価を受けているが、近隣住民らと深夜営業の騒音などを巡るトラブルも一部で起きている。 昨年9月には、青酸カリ0.5グラムと、現金5000万円を要求する脅迫文が本社に送りつけられる事件があり、今年1月、神奈川県平塚市の会社員の男が恐喝未遂容疑で逮捕されている。 同社は03年8月から一部店舗でテレビ電話方式で医薬品を販売し、厚生労働省から「薬事法違反の恐れがある」と指摘された。しかし、その後の法改正でテレビ電話での販売が正式許可された。
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