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2004/11/16(火)
<横田めぐみさん>写真3枚公開 北朝鮮側から提供
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日朝実務者協議で拉致被害者の横田めぐみさん(行方不明時13歳)を写したものとして北朝鮮側から提供された写真3枚を、父滋さん(72)と母早紀江さん(68)が16日公開した。拉致されて間もない時期とみられる写真からは、不安そうな表情が見てとれる。「『めぐみちゃんはこんなとこにいたの』と泣けてきた。どんな気持ちで写真撮影を受けたのか。かわいそうでなりません」。母は涙ぐみながら話した。 3枚の撮影日時や場所は不明だが、北朝鮮側はいずれも「(めぐみさんの)独身時代に撮影された」と説明したという。現物は鑑定に使われるため、両親にはカラーコピーが渡された。両親はめぐみさんに間違いないとしている。 両親にとって最も衝撃だった写真は、髪の長さから、拉致後、半年から1年ほどたった中学生のころに撮影されたとみられる1枚だった。白いブラウスの上に制服のようなものを着て、ソファに座る少女。 「(拉致された)13歳のころと同じ。この写真が一番悲しかった。泣きながら苦しみながら連れて行かれ、それでも必死に辛さをこらえようとしている表情がうかがえる。見ているとたまらない気持ちになった」と早紀江さんは話した。顔を真っ赤にした滋さんは「私たちの覚えているめぐみそのまんまで、余計懐かしく悲しかった」。 残る2枚は20代のころの撮影とみられる。いずれも屋外でコートをはおり、立ち姿で全身が写されている。早紀江さんは「顔の表情から『ここ(北朝鮮)で暮らさないといけない』というめぐみの強い思いが感じられる」と感想を話した。 両親は15日、政府から写真を提供された。その夜、ルーペを取り出して何度も写真を拡大して見て「やっぱりめぐみちゃんだね」と2人で話したという。 早紀江さんは「北朝鮮は本当にこちらの心をゆさぶることをする。情報を小出しにするのでなく、今すぐにでもめぐみを返してほしい」と訴えた。
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