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2004/10/31(日)
<イラク邦人殺害>男性を香田証生さんと確認 町村外相
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バグダッド市内で日本時間31日未明、日本人とみられる男性の遺体が発見され、政府は同日午前、福岡県直方市出身の香田証生さん(24)と確認した。町村信孝外相が午前10時15分すぎから、外務省で記者会見して発表した。 政府は午前3時半、イラク暫定政府から「バグダッド中心部で首の切断された男性の遺体が発見され、日本人とみられる」との通報を受けた。日本大使館員を遺体が安置されている同市内のメディカルセンターに派遣、指紋が一致したことなどから、香田さんと断定した。町村外相は会見で「無辜の民間人の命を奪う卑劣極まりない行為を断じて許すことはできない」などと語った。 ヨルダン人のイスラム過激派ザルカウィ氏が率いる「イラクの聖戦アルカイダ組織」を名乗るグループが日本時間の27日未明、イスラム系のインターネットサイトを通じて香田さんの拘束を公表、48時間以内に自衛隊を撤退させなければ香田さんを殺害するとしていた。これに対し、小泉純一郎首相は「テロに屈することはできない」と、犯人側の要求に応じない方針を打ち出していた。 イラクでの日本人人質事件で犠牲者が出たのは初めて。イラク戦争後、同国で殺害された日本人は奥克彦大使らを含めて5人になった。
イラクで殺害された香田証生さん(24)の自宅がある福岡県直方市の向野敏昭市長は31日午前10時半、市役所で記者会見し、「無事に帰って来て欲しいというみんなの思いが犯人に届かなかったことが残念でならない。犯人グループに対して言葉にならない怒りがある。家族のみなさんの心中をお察しする。今後は国・県と連絡を取りながら、ご家族への対応を考え支援したい」と述べた。 自衛隊派遣や撤退について向野市長は「国策としてやられていることなので、私がうんぬんすることではない」と語った。「それ(自衛隊の派遣維持)で証生さんが殺害されたのでは」という質問には「コメントできない」と答えた。
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