Rukeの日記
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2004/08/13(金) シンポ
武道をやっている兄と話していて、昔に遡るほど何故か強くなるという幻想はなんかあれだ、ということになった。柔道の10段が歴史上一人しかいないといっても、三船久蔵が井上康生に勝てんだろう。

でもまあとにかく、手近な所に脅威がなくなると、古代文明から何かがやってくるのは広く流布している安直な続編の作り方だ。最近ではウルトラマンまで古代文明が出てきているらしい。

んで思い出したのがデヴィッド・エディングスのタムール記。これ、古の邪神が、主人公と勝負して、剣術の進歩の前に破れるというすごい結末。それにしても、薔薇の形をしたでっかいサファイア…欲しい。やっぱ宝石は色付でしょう。

それにしても、エレニア記の復刊交渉、遅々として進んでいないなあ。
http://www.fukkan.com/vote.php3?no=948
デビッド・エディングスの小説は基本的に全てハヤカワFTから出てるのだけど(それにしても未邦訳多過ぎ)、このタムール記の前編に当たるエレニア記だけは角川が翻訳権を掠め取って、ライトノベルの角川スニーカーから出し、一年で絶版にしやがった。

少しずつ読み進めているThe Elder Godsは、、、生臭い。。。水中深くにある光と空気の満ちた謎placeに女神様がいて、女の子を育てることになるんだけど、育てようがないので知り合いのイルカにまかせているため、この女の子は毎日の大半を海を泳いで過ごし、魚ばかり食べて育つ。。。この子、このシリーズのキーとなる``The Dreamer''らしい、有り体にいうとヒロイン。生臭ヒロイン(汗)。でも神様の人間臭さはいつも通りで楽しめる。人間がもう少し増えたら(そういう時間スケール)面白くなりそう。
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ず〜〜〜〜っと前にゲーデルの不完全性定理について、それが自然数の公理系が無矛盾であることを前提としているから、「自己証明の不可能」という一般的な事実をさしていると捉えるべきではないと書いた。ふと思ったのは、このことは不完全性定理が自然数の公理系が無矛盾であることを前提としているなどという形式的な事実によらずもっと簡単に説明できる。仮にゲーデルによる結果が逆の物だっとした場合に、その結果は正に「自己証明の不可能」という一般的な事実故に無意味な物となり、「不」完全性定理だからこそ意味があるということが明確になるのだ。

ゲーデルによる結果が肯定的だったとしよう。つまり、自然数の公理系を用いて自然数の公理系の無矛盾性が仮に示せると分かったとする。

実はこれは、自然数の公理系が矛盾を含んでいる場合に何ら不思議なことではない。ほとんどの場合公理系は「矛盾からは何を導いてもよい」という規則を持っているからだ。

そして自然数の公理系が矛盾を含んでいないとすると、それを示すことができるという結果はやはり不思議ではない。

つまり、ゲーデルによる完全性の議論が肯定的な結果に終わったとして、それは、自然数の公理系の無矛盾性について何ら新しい知見をもたらさない。これは、一般的な「自己証明の不可能」のこの問題に関する現れ方である。

それではゲーデルの不完全性定理がどういう意味を持つのかというと、これはヒルベルトプログラムとの関連を抜きにしては語れない。

ヒルベルトプログラムは、自然数の公理系の無矛盾性を証明できるより小さな(公理の少ない)体系を作り、さらに…、と議論を進めることで数学が拠って立つ所の最も基本的な仮定まで還元しようという試みである。つまり、数学を行う上で結局の所我々は何を仮定しているのか、その一番本質的な仮定を浮き彫りにしようという試みである。するとその最も基本的な仮定は、もはやそれを証明することなどできようはずもないが、その本質性故に誰もが文句なしに認めるような仮定であろうから、そこに数学の磐石な基盤を見出すことができるだろう、ということである。

そしてゲーデルが示したのは、ヒルベルトプログラムよりもっと簡単な試みすら失敗することを示したのである。だからこの結果はヒルベルトプログラムとセットで考えなければいけない。

特に、もし仮にゲーデルの不完全性定理の反対の結果が得られたとしてもそれは自然数の公理系の無矛盾性を示せたことには決してならない。それは確かにヒルベルトの期待と矛盾しないが、より小さな公理系への還元が行われない限り公理系の矛盾性について何ら新しいことを教えてくれない。


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