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2004/07/26(月)
シュレディンガーイズアキャット
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シュレディンガーの猫自体は、古典的量に対する無知に起因する確率と、量子状態を測定するときに原理的に絡んでくる確率を混同しているのが間違いだ、と片付けてしまってはつまらない。すっご〜〜〜くがんばればコヒーレントな状態を用意できるはずだ。その場合何が起こるか。
|schrodinger>x|cat(sleep)> x(1/√2|bomb switched on>+1/√2|bomb switched off>) -> |schrodinger> x(1/√2|cat(dead)>x|bombed>+1/√2|cat(alive))>x|hasn't>) -> 1/√2|oh! It has died...>x|cat(dead)>x|bombed> +1/√2|oh! It's alive...>x|cat(alive)>x|hasn't> ->1/√2|I surely prepared superposed state but strangely it does not seem alive absolutely...>x|cat(died)>x|bombed> +1/√2|I surely prepared superposed state but strangely it does not seem dead absolutely...>x|cat(alive)>x|hasn't>
古典的なメカニズムだけを組み合わせて状況をセッテングするとは、時間発展に関して古典的な叙述、つまり「爆発すると死ぬ」「爆発しないと死なない」が可能ということだ。そしてそうならば「爆発したけど死んでいない」「爆発していないけど死んでいる」という叙述は発生し得ない。つまり「爆発する」を時間発展させて「爆発したから死んだ」となり「爆発しない」を時間発展させて「爆発しなくてまだ生きている」となるのならば、いかに頑張って重ね合わせの状態を用意してもそれを時間発展させれば「爆発したから死んだ」と「爆発しなくてまだ生きている」の重ね合わせしか得られない。
言うなれば多宇宙解釈に多世界解釈は必要ないということか。単一の状態ベクトルは無数の宇宙の無数の可能性を内包することが可能であり、それらの宇宙同士は互いにアクセスすることができないというわけだ。
線形性は確かに状態の重ね合わせを可能にし、曖昧な感覚では状態を絡み合わせる気がするけれど、むしろ状態の独立性に貢献する。これは古典的な力学系が線形だと、単純な系が独立に時間発展するのと大して変わらなかったのと同じようなものだろう。
やはり世界の豊かさとは情報の欠落、我々の無知によって成り立っている。叙述こそが全てのキーだ。小説を何故書くことができるのか、という問いは我々の世界は何故これほどまでに豊かな構造と秩序を持っているのかという物理学の根本的な問いと本質的に同じなのだと最近強く思う。 ------------------------------------ 物性化学スピード勉強中。 ヒュッケル近似下でのベンゼンの永年方程式のとき方。無次元化して |a10001| |1a1000| |01a100| |001a10| |0001a1| |10001a| 一般に、循環行列式 |x0 x1 x2...| |xn x0 x1...| . . . はξ=exp(i 2pi/n)を用いて Π_i Σ_k (x_k ξ^{ki}) これを用いて計算する。
証明はi-j成分がξ^{ij}であるような行列を使って、くるくる回転させるとできる。。。とだけ書いて後で自分で見て証明を再現できるとは思えないので、書いてあった本の名前をメモしておく。共立講座 21世紀の数学 2 線形代数
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