Rukeの日記
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2004/04/04(日) ムスビメ
3/31に書いたことが、結構とんでもないことな気がしてきた。

とりあえず、実数とか連続とかいうものを実現することは、世界にとって最も重要な基本的能力である、というのがわかった、つまり森羅万象の理論における状態空間は、近似的な意味でなしに完備であり状態の変化は連続、ということだが、その上でも問題は残る。

なにしろ決定論的な世界では、時刻と状態の間に
t<->s(t)
なる対応がつく。

実際、例えば古典的な解析力学で自由度4の系の運動は、q1(t),p1(t),q1(2),p2(t)で定まる曲線の軌跡であるが、滅茶苦茶な座標変換まで考えにいれれば、本質的にはループかループでないかの違いしかないとわかる。無限遠点を付け加えて球面と同相にすれば、全ての運動は同等ということになる。

世界の内部での観測についてはなんの問題も無い。変数は観測方法と切り離して考えることはできないからだ。

しかし森羅万象の理論はどうだろうか。
神様は特別な写像を決めていて、s(t)から「アヒルが走りながら亀を追いかけている」のような情報を取り出せるのかもしれない。しかし、我々が観測という行為を行う、といった場合、それは実際にはs(t)が表す現象にすぎない。つまり、神様が勝手に決めた写像など、世界の内部からは知ることはできず、世界で起きる全ての現象、世界の持つ全ての性質はs(t)が何らかの形で持っていなければならない。

すると、世界の作り方の自由度は、本質的には状態空間の選択のみということになる。神様がどんなに気合を入れて物理法則を定めようとも、状態空間中の状態の軌跡は、ただの曲線にしかならず、全ての法則は同等なのである。

確かに今の物理学は、物理法則すらも還元主義の対象にしようとしている。つまり、物理法則を特定の対称性の帰結として捉えようとしている。しかしそれにしても、これでは対称性が多すぎる。

ここ数日、この事が頭から離れない。すごく基本的な誤りをしている気がして、誰かに聞いたほうがいいや、と思いつつ、これが重大な問題のような気も確かにする。

んで、この考え方が根本的に間違っている、というのは置いておいて、この線で考えを進めるうちに、中々ちゃんとした解決に思い至った。

とりあえず、世界の持つ全ての性質が、軌跡のトポロジー、即ち結び目の理論によって決まるのではないか、ということはすぐ思いついたのだが、それを正当化することが難しい。

実際に実現する状態はs(t)のみである以上、状態の軌跡の連続性さえ保たれれば、状態空間の連続構造をびりびりに引き裂くような変換だって許されるからである。つまり、結び目をほどいてしまうような変換で結びつく軌跡同士も同等ということになる。

#世界の内部で芽生える時間概念の連続性はs(t)の連続性を継承するはずである。状態空間の連続構造を反映しないような変数をとろうとも、それは世界を外部から見た場合の写像でしかないからである。重要なことは、状態空間において``近さ/遠さ''があれば、世界内部でもどうにかして``近さ/遠さ''が見出されるだろうということだ。状態空間及びs(t)が連続性を持っていれば、世界の内部で連続性が見出され、時間が生まれると期待される。従って、外部からこの世界を眺める場合も、s(t)の対称性を保つ変換のみを考えるべきである。

ならばs(t)が空間を埋め尽くせばどうか。

と考えてはたと思い至ったのがカオス。つまり、s(t)がカオティックならば、その軌跡は1次元図形にも関わらず、2次元以上のあるまともな領域Dを埋め尽くす。

この時、Dのトポロジーを変えてしまうような変換は、s(t)をずたずたに切り裂いてしまうことは容易に想像できる。従って、考えるべきはDのトポロジーを変えない任意の変換によって不変なs(t)の性質である。
#そのような変換は、すぐに、状態空間全体の連続構造を変えない変換に拡張できる。s(t)が通らないところはどうでも良いのだから。

すなわち、世界の作り方における神様に許された自由度とは

1.完備な状態空間Sの選択
2.S上のフラクタルな曲線sのトポロジーの選択

すなわち、森羅万象の理論とは、一般的な完備空間上でのフラクタル性を持つ結び目の理論である、ということになる。確かに、そのようなものすご〜く長く複雑な結び目は、連続にラベリング可能な不変量をたくさん持つだろうと期待できる。そのラベルこそが世界を記述する変数で、そのラベリングの任意性が、世界の対称性なのだろう。

さらに、こうなると、世界内部での時間概念とtにはおそらく何の関係もないだろうと考えられるから、世界の作り方とは
1.完備な状態空間Sの選択
2.S上のフラクタル図形の選択
となるのかも知れない。ここはちょっと見極められないが。。。
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セオリ〜オブエヴリシングなんていうトンデモちっくな見方はともかくとして、カオティックな軌跡と結び目の理論の関係が、物理において本質的に重要そうだ、というのは多分かなり正しいだろう。


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