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2004/03/25(木)
ムセンラン
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結局熱暴走でもなく、単に無線LANのPCIボードの調子がおかしい。いろいろ試してみたけれどもうお手上げ。
ネットで調べても、PCIボードの無線LAN子機はトラブルが発生しやすいようだ。ついてきたドライバが、別に持っているPCカードの無線LAN子機のドライバと同じなのでそんな気がしていたのだが、やはり、一部のメーカーのOEM供給品を、デザインだけ変更して各メーカーが販売している状況らしい。Elecom, Buffalo等のネットワーク機器では大手とも言うべきメーカーが、まともな開発力を持ち合わせていないらしい。
結局Ethernet接続タイプのNEC製の無線LAN子機を買ってきたが、今度は全くトラブルが生じない。
そもそもEthernet接続の無線LAN子機というのは、USB接続とかPCカード、PCIボードタイプの子機とは全く別物で、LAN上に配置される独立したネットワーク機器だ(だからEthernet接続といっても、PCに繋ぐ必要はなく例えばHUBにも繋げる)。やはりインタフェースを規定して機能を分散させるのは、文句なしに合理的である。しかし、もしPC本体からニョキッとアンテナが飛び出ているようにできるならそれは非常に嬉しい。ただしそれはPCがブラックボックスであり続けるならば、という条件付だ。結局それはかなわなかったわけだ。
ブロードバンドルータの類も、非常に合理的なネットワーク機器だったりする。PCをルータとして使うなんて、その設定は余りに面倒だし、ファイアウォールソフトなんかをわざわざ入れなくても、最近の家庭向けのルータならパケットフィルタの一般的な設定が適用済みだ。
多分、組み込み向けのCPUが十分高速、多機能になれば、一般の人間がするちょっとした作業に一昔前のスーパーコンピューター並みのCPUを用いた汎用のPCを使用する等という光景は見られなくなるだろう。
実はそれは多分、経済の崩壊を免れる唯一の道でもある。個人のレベルでの経済の抽象化は不可能だ。それが社会主義のごたごたが示した事実である。それにも関わらず情報化社会は個人のレベルにまで徹底した経済の抽象化を要求する。そしてそれは無理なのである。メディアとコンテンツの乖離は、長期的には、経済体制に関わらず経済という抽象概念そのものを危機にさらすだろう。それを回避する道があるとするならば、我々は汎用機を捨てなければならない。メディアとコンテンツは再び統一されなければならない。個々のアプリケーションは専用の機器として販売されなければならない。
しかしまた、大号令の下にこのような未来に向かって産業を動かすことは、同じ論理から無理だ。だから経済は崩壊するしかないと思っていた。
しかしどうやら、PCが普及するにつれ日に日に高まる、PCにブラックボックスであれと望む要求、無線LAN、Bluetooth等のワイアレス技術の台頭は、明らかにこのような未来を指向している。どうやら意外なほどに、経済というものはしぶといようだ。
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