Rukeの日記
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2004/02/13(金) ヒトツノユビワハミンナノタメニ
渋谷で巨大テレビから「春が来て〜君〜は〜」って流れてきたのですが、今まで一度もそんなこと思わなかったのに、急に笑えてきました。

いえね、

春が来て君は綺麗になった。

はいいとして

去年よりずっと綺麗になった。

って滅茶苦茶失礼だと思うのですが。

ところでこの曲の始めを聞くと「目がさめて、クマさんぼんやり考えた」って続けたくなるのは僕だけや否や
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振動波動は、過去問解いただけでほとんど何もせずに行ったのに、しかも過去問と全然違う問題だったのに、ほぼ完璧にできてしまった。わーい、わーい。選択科目の理系科目が揃ってしまった。来学期は文系科目二つをどうにか都合して、後は講義は受けても試験は受けないという感じになりそう。わっはっは、貴族生活じゃ。

でもなー今学期は必修がかなり(線形代数、熱力学)死亡したので平均点は結構落ちたかも。来学期は嫌いな科目もテスト前には真面目にやろう。
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ありゃ、振動波動論で、最後の一問だけ多分間違ったと思っていたのだけど、今考えたらあっている。時間がなくて細かい所は書いてないから減点はされるだろうけれど
->I(n-1)   ->I(n)  ->I(n+1)
----ooo---------ooo------ooo--
      |     |
      =     =
      |     |
------------------------------
っていう回路で電磁波d^2E/dt^2=c^2 d^2E/dx^2がモデル化できるのだけど、プラズマ振動d^2E/dt^2=c^2 d^2E/dx^2 + w^2Eに対応する回路を考えろ、って問題。まあとにかく差分化してあーたらこーたらして、コイルの隣にコンデンサを挿入、って結論に至ったんだけど、すっごく計算間違いしていそうな感じで。

だけど、プラズマ振動の意味を考えればdivIによる電荷の流入なしに、全体としては中性のまま+-の偏りが出来て欲しいわけだ。だから、I(n)が流れているところにコンデンサを入れるに決まっている。わーい、儲けー。

2004/02/12(木) グチグチ
う〜ん。線形代数の試験で、よっしゃー全部できたー、とか思って出てきたのだが、一問雲行きが思わしくない。それは
(aa ab ac)
(ba bb bc)
(ca cb cc)
っちゅー行列の固有値の、正の物の数と負の物の数と零の物の数を決定せよ、という問題(縮退があっても、固有空間の次数で数えるということ)。
いや、対称行列だから、固有値三つが必ずあって、正負零のどの組み合わせもあるだろう、と簡単に考えてそう書いたのだが、よく考えたら対称行列の自由度は6に対してパラメタは三つしかないんだからそんなわけない。

で、帰りにkumaと話したら、彼はがりがり計算して固有値を出したがそんなに難しくなかったと。ただその結果は全て零というあからさまに違う結果で、反例(a=1,b=0,c=0)をあげたところ、その場で彼が計算しなおして、t^2(a^2+b^2+c^2-t)=0という結果になった。

そうか、まるで固有値が直接求まらないかのような書き方に見えるけど、三次式になるだけだからとりあえず試すくらいするべきだったな、最悪でも微分して増減を見てパラメタを変化させて零点の数を議論するっていう面倒だけど定石があるわけだし。

などと考えつつ、しかし結果が簡単なのでもう少し簡単に求まるだろう、と沈思黙考すること数分、ありゃ、この行列、rankが0じゃん。というか、全ての行、全ての列が(a,b,c)に平行じゃん。だから、ベクトルに作用させた結果も(a,b,c)に平行なわけだ。固有値は0が二つと、(a,b,c)方向に何倍されるか、というので全部で三つになる。。。

んでさらに沈思黙考すること数分。あれ、これってただの射影行列じゃん。量子論で|φ><φ|がφ方向への射影ってのやったぞ。ていうか、Σ_j ai bj xjを<b,x>aってまとめるの、電磁気でさんざんやったぞ。

。。。何ていうか、有機的な知識の統合って重要ですね。せっかく豊富な選択授業を用意してもらっていて、豊かなバックグラウンドを持てるようにしてもらっているのに、全然身になっていない。。。

一番下のなら一瞬。そうでなくても下から二番目くらいは気づくべきで。そしてそれにも気づかなくても、手間はかかっても機械的に解ける方法が存在するという問題をあっさり落としました。うがー。
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構造化学はなんと言うか、一夜漬けが報われる出題だった。いやーゲラーデ、ウンゲラーデの読みが書けた人はそうはいないだろう、わっはっは。
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振動波動の過去問はなかなか楽しかった。線形近似のなんたるかが端的にわかる問題だと思う。と、偉そうに言っているが、その場でいきなりこれを見せられて、さー解けと言われたらたまったものじゃないだろう。んで、明日試験を受けなければいけないわけだ。死にそう。
http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~mm26024/kakomon/97w-shindouhadou-ikegami.html

2004/02/11(水) リソースハッカー
http://www.users.on.net/johnson/resourcehacker/
我らの希望の星ExeScopeがシェアウェアになった時は世界中が嘆き悲しんだものですが(嘘)いつのまにかこんなものが。resource script compiler and decompilerを内蔵だそうで。これで.resファイルを書くのに一々猫でもわかる〜を見に行く必要がないと(違)

しかし、昨日の秋葉原の火事には驚いた。

それにしても…。物理の教育って(いやどの分野もそうだけど)歴史的な経緯に縛られすぎだと思う。つーか、シュレディンガー方程式の導出ってなんですか。ありえん。
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うわーん、構造化学終わらないよー。
3DColorChangerで遊んでいる場合じゃなかった。。。

2004/02/10(火) マダツヅクノ?
あれ?おかしなことに気が付いた。系1のE1,V1,N1,N1'を指定した時のW1W2=Wがそもそもなりたたない。しばらく考えて、ついに、未知の示量変数を発見。それは、なんと、{領域内の粒子}という集合だ!う〜ん、驚愕。
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韓国語、まとめただけでな〜んも覚えていない。ぎゃあ。今回の現実逃避は度がすぎた。

統計物理の試験は例によって問題が少ない&簡単だった。ただ、分配関数ZからFを出させる問題で、ミクロカノニカル's wayでSを出してがんばって変形する方法で検算しようとしたところ、全然答えが合わない。それでぎりぎりまで粘ってしまった。過去問で同じ問題があって、試してみたところそんなに手間ではなかったので、本番でも検算に使えるなーとか考えたのだが、計算力の無さが露呈。まあ、結果はちゃんとあってたからいいんだけどさ。

これで理系の選択科目はほとんど揃ってしまった。後は来学期に文系科目をどうするかだなあ。

いやその前に実は比重の高い必修科目だ。というか明日の電磁気・韓国語とあさっての線形代数・構造化学だ。
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電磁気結構へました。う〜ん、困ったなあ。[3],[4]を先にやってこれが40分くらいで終わって、楽勝〜とか思ってたら、[2]が特に計算で突っかかったところも無かったのに時間がかかってしまい、[1]を5分でやるはめに(死)。というか[1]は全然点にならなかったっぽい。

2004/02/09(月) シューリョー
δNはSに示量性を満たさせるような項であることがわかった。するとδNには何らかの条件が要請されるように見える。しかし以上の議論は、現実の区別できる粒子の理想気体を用いてどんなに努力しても永久機関が作れず、どうやら熱力学に従うようだと結論し、それを受けて「熱力学に従うならSは示量性量であるはずだから〜」と考えたわけではない。繰り返すが、思考実験の矛盾は思考によってのみ解決すべきである。

つまり、熱力学がδNになんらかの条件を要請するのではなく、何か巨視系を作るとδNが自動的にE,V,N,N'の関数となる。このδNを経由して状態を数えてSを計算すれば、これは状態の数(位相空間体積)の対数であるが故に必ず加法性を満たしひいては示量性を持つ。これがストーリーの全てである。

従って、δNを直接計算することを試みることができる。今系の状態が(E,V,<N>,N')であるならば、あるひとつの粒子がこの系に現れる確率は<N>/N'である。従って、Nは二項分布になり、δN=N' N/N' (1-N/N')となり昨日の計算でδNに代入してもエントロピーは示量性を持たない。しかしこのグラフとかをつらつら考えていて思い当たることがある。

実は、W=dΩ/dE δE δN=ΩδNが満たされるには、Nの分布が鋭いピークを持っていなければいけない。そしてそれを満たすにはN'>>NまたはN'〜Nでなければいけない。

一般論として統計力学を適用する場合は、E,V,Nが十分大きいことのみ仮定すればよいが、巨視系特有の分布が極端に偏っている特徴を用いた計算をするにはN'>>NまたはN'〜Nの条件が要るということだ。

結局一般論として、区別できる粒子の理想気体は示量性量であるエンロピーを必ず持つはずである、というところまでしか言えず、その具体的な形を全領域で求めることは困難であるようだ。
-----------------------------------
ちなみに、ちゃんと計算するとN'>>NおよびN'〜Nの時のみ
Ω=N'!/N!(N'-N)! A^N V^N E^(3N/2) 1/Γ(3N/2+1) N' N/N' (1-N/N')
である。ただしAは定数 それぞれ
N'>>Nの時
Ω=N/N! A^N V^N E^(3N/2) 1/Γ(3N/2+1)
lnΩ=N(ln(V/N)+ 3/2 ln(E/N) + 3/2 ln(4mπ/3) -3ln(h) +5/2)
これは示量性を持つ。
一方N'〜Nの時(ただしN'-N>>1)
Ω=(N'-N)/(N'-N)! A^N V^N E^(3N/2) 1/Γ(3N/2+1)
lnΩ=N(ln(V)+ 3/2 ln(E/N) + 3/2 ln(4mπ/3) -3ln(h) +3/2)-N'-N)ln(N'-N)
であるが、これは示量性を示さない。これは当然で、N=N'/2程度で既に二項分布のグラフはとてもピークとは言えないほどの広がりを持つ。つまり、N'〜Nの系を二つのN'〜Nな部分系に分けることはできない。可能なのはN'>>Nの部分系とN'〜Nの部分系に分けることでこの場合は示量性を満たすことが確認できる。

この最後の項はN->N'で発散しそうに見えるが、N'-N<1くらいになると粒子数が離散的であるという効果が現れる。すなわちδN=N(N'-N)->0であるが、状態数Ωはちゃんと有意な値を持つ。それは結局、N!で割らなかった場合の値で
Ω=A^N V^N E^(3N/2) 1/Γ(3N/2+1)
lnΩ=N(ln(V)+ 3/2 ln(E/N) + 3/2 ln(4mπ/3) -3ln(h) +3/2)

である。ここに現れたlnΩはN'>>Nの場合以外は全て示量性を示さないように見えるが、それは全ての領域で成り立つ式ではないからである。実際にはこれらを滑らかに繋ぐエントロピーSが存在して、それは示量性を持つはずである。

こんな感じで解決かな?
----------------------------------
昨日の一段落目の後に以下の内容追加(2500字オーバーのため)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
考えてみると、先ほどの失敗は「部分系を考えて加法性を用いようとして失敗した」というよりは「部分系を考えることができなかった」ということである。つまり、我々の手持ちの熱力学変数では部分系の状態を記述できないのである。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
----------------------------------
ところでこれは、区別できる粒子浴に浸かっている区別できる粒子系は、区別できない粒子系と巨視的には区別できないということを意味するようだ。すると、グランドカノニカル分布を用いた計算は両者では変わらない->全て変わらない!?もういーや。電磁気勉強しよ。

2004/02/08(日) ショーリャク・ツー
もっともらしく見えた以上、根拠があるはずだ。それをちゃんと考えよう。するとこの主張は「示量変数が全て尽もっともらしく見えた以上、根拠があるはずだ。それをちゃんと考えよう。するとこの主張は「示量変数が全て尽くされている」こととほとんど同値であることがわかる。「示量変数が全て尽くされている」を厳密に言い直すと「他のどんな示量変数もこれらの示量変数の関数である
」ということであるから当然である。この下で、確かに、加法性から示量性が導かれる。

つまり系を二つに分けるのは状態空間を分離するだけの操作でないといけなく、形式的に右半分の部分系Rと左半分の系Lに分けて考える。このときS=SR+SLである。このSR,SLは先の議論より示量性を満たすはずである。実際、このRやLをじっと観察すると、次の事実がわかる。「平均N/2個の粒子ししかいないが、N個の粒子が現れる」。従って、LやRの状態数を数える時には、N個からN/2個とる場合の数をかけなければならないとわかる。全体系に対し状態数を数える時には、全く考慮しなかった現象である。

こうして次の意外な事実がわかる。「E,V,Nでは、区別できる粒子の巨視系の熱力学変数が尽くされていない」。

これが答えである。

#熱力学の議論を成立させるためには、いくつかの特定の仮想的な操作が可能でなければいけない。それがこのような直感的でない熱力学変数を生むのだろう

未知の示量変数はまだわからないがとりあえず、一つ新しい示強変数が見つかった。それは、現れる粒子数N'である。Nという文字を使ったが、これは示強変数である。ある系に対し、そのどんな部分系を考えてもN'は同じ値を与える。また、複数の系を持っきて並べただけでは全体系に対して定義できない。この点温度に似ている。ただし、しきりを入れたとたん、各部分系のN'の値は急激に下がる。ちょっとエントロピーに似ている。

このN'を使って状態数を計算することができる。それにはN'!/N!(N'-N)!を掛けて普通に計算すればよい。とりあえず、N'>>Nとすれば、示量性であることを我々がすでに知っている、理想気体の本当のエントロピーと同じ形の式が出てくるが、そうでないときも、ここまでの議論が正しければ自動的に示量性が満たされているはずであるが、もう眠いのでお休み。
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と、思ったが少し計算したら、N'>>Nでないと示量性にならない。これはこの系ではマクロであることの条件としてN'>>Nが追加されるということなのかな?よくわからん。少なくとも今までの議論が正しければ、N'とNが近いときは熱力学の主張を成り立たせるような示量変数の組が存在しないという結論になる。そしてN'>>Nなら、SがE,V,Nのみの関数となるので結局その未知の示量変数は表に出てこない。つまらん。
-----------------------------------
やっぱりおかしい。もはや系の状態はE,V,N,N'で指定できるから、S(E,V,N,N')で、加法性を用いれば示量性が出る。S=2*S(E/2,V/2,N/2,N')だから。

とりあえずここまでのまとめとして、
1.巨視状態をその部分系を含めて記述する完全な示量変数の組X1,X2,..,Xmがあって、部分系に関し加法的な量Yがあるなら、Yも示量変数
2.Wを計算すればlogWは厳密に加法性を満たす

これは古典的とか量子論的だとか関係ない、統計力学と熱力学の一般論だということが確認できた。また、以上の事実は直接には「系の巨視的状態を完全に記述するマクロ変数の組が存在する」ことのみを要求し、系がマクロであることを直接には要求しない(もちろん「」が成り立つにはマクロでないといけないが)。

従って、N'>>Nという条件なしに、エントロピーは示量性を持たなければいけない。これは系の内容に具体的に立ち入らずに導かれる、論理の帰結である。パラドックスが入り込む余地は(実数論、統計力学、熱力学自身が矛盾を含むのでない限り)厳密に存在しない。

では、古典粒子理想気体のWの計算に立ち返ると、これを直接行うのはすごく困難で、エネがE以下の状態数Ωを数え上げ、dΩ/dE δEだとした。そして、Eが十分大きいときはこれがΩそのものとしてよい(logとった後の、示量性項しか興味ないから)ことからS=lnΩとした。

今度の場合はW=dΩ/dE δE δNである。同様に議論してもW=ΩδNとなり、δNが残る。すると、S=lnΩ+lnδNとなる。δNは状態によって決まる。今、熱力学変数が尽くされているから、δNはE,V,N,N'の関数である。そして、ここまでの議論から、Sは当然示量変数である「はず」である。従って、具体的な形はわからないものの、lnδNがつじつまを合わせてSを示量変数にしているのである。

こうして、論理的にはパラドックスは完全に回避された。

そのうえ、このことを逆手にとって、δNの関数形を定めることができるある。実際我々はそのようなδNの一つを既に知っている。今ΩはN'!/N!(N'-N)!が掛かった形になっているが、この係数をキャンセルして1/N!だけを残すようにすればよい。δN=(N'-N)!/N'!が目的を達成する。もちろんδNにはいくらかの不定性が存在するが、とりあえずそれは興味の範囲外である。古典粒子の理想気体ではSにすら不定性が存在するのだから)。

なお、以上の議論でδNにも消えてもらうには、ΩをエネがE以下で粒子数(IME君。竜指数ってなんだい。かっこいーな。)がN以下の状態数として定義すればよいだろう。このΩを厳密に計算し、おもむろにlogをとれば、示量性を持ったSが直接得られるはずである。このことに疑問の余地はない。

しかし、こうして定義したΩを実際に計算するのは、どうやら難しそうである。
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δNをこんな風に断言しちゃ駄目じゃん。結論修正。
1.区別できない多粒子系のエントロピーを流用することに問題はない。
2.しかし本物の区別できる多粒子系のエントロピーは異なった関数であるかもしれない
3.しかし少なくとも(位相空間の体積が定義できる以上)エントロピーは存在する
4.補足として、第三則はもちろ満たさない

2004/02/07(土) トーケーブツリシューリョーキネンアカデミックモード
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/d/titles1.html
最近こんな所をよく読んでいる。読んでいて特に驚くのは、とっくに達成されていそうなことの多くがまだうまくいっていないということ。

まあ、それは置いておいて、ちょうど(自分の試験勉強と)タイムリーな話があったので考えてみた。
http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/d/0006.html#15

というかその前に、前から気になっていたことなのだが、量子論を考慮しない統計力学では、状態数という概念を無理に導入する必要はないのではないだろうか。

位相空間A1の条件C1を満たす領域の体積をV1とし、位相空間A2の条件C2を満たす領域の体積をV2とすると。合成位相空間のC1,C2を満たす領域の体積はV1V2になる。従ってS=ln(V)とすれば、加法性を満たす量を定義できる。

ミクロカノニカル分布は単に、条件を満たす体積領域内の実現確率密度が一様ということだ。

もちろん熱力学の第三法則は成り立たなくなるが、その他の議論にはこれで問題がないはずだ。まあそれはおいておくにしろ、この議論で量子論を持ち出すのは論外だということと、「エントロピーの加法性は統計力学ではその定義によって保証されている」ことを確認しておく。

#形式的な机上の計算(思考実験)からみちびかれた結果がパラドックスに見えるときに、それを物理的な考察から解決しようとするのは的外れである。これは有名な、双子のパラドックスに対する「本当は加速度運動だから一般相対性理論でなきゃ扱えない」といった説明にも言えること。このような説明はそのパラドックスを生み出した「勘違い」のなんたるかを明らかにせず、むしろパラドックスの量産に一役買っている。

#だから、エントロピーは示量性を満たすはずなのにこの結果は満たさない->状態数をN!で割ってみたら形式的には解決できた(嬉しい)->量子論でちゃんと正当化された(もっと嬉しい)。というのは余りにも幼稚な喜び方である。

さて、もし熱力学がエントロピーの示量性を要求しているのなら、「古典理想気体は熱力学に従わない」というのが一つの結末である。これはパラドックスでもなんでもなく、物理ではよくあることである。

しかし、少なくとも今手元にある本では「合成系のエントロピーはそれを構成する部分形について加法的である」とのみ要請されている。古典理想気体の示量性を満たさないエントロピーも定義に従って計算した以上加法的であるからこれは満たす。

さて、ではなぜこのエントロピーは示量性を満たさないのか。それには示量性を要求する議論まで遡る必要がある。熱力学でのラフな議論では、熱平衡にある均一な系は、真中で仕切りで隔てようとなかろうと状態に変わりはないことを根拠とする。すると加法性からS(E,V,N)=2*S(E/2,V/2,N/2)。これが加法性量の示量性の根拠である。ところが、気体が粒子の集まりであることを知っている私たちには、この議論が粒子が区別できない場合にのみ成り立つことは明らかである。

こうしてみると、「N!で割らずに計算すると示量性を満たさないエントロピーが出てくるが、別にな〜んにも問題がない」かのように見える(この、粒子を区別することができる場合、示量性量を全て2倍する操作が、混合操作を含んでいて、系を2つ用意することと同一視できないという点までは大抵の場合すぐたどりつけるのではないだろうか。しかし私がこんな文章を長々と書いているのは、この先にちょっと面白い展開があるからである)。

ところがである、先の熱力学の要請の後には、「(したがって、各部分系のエントロピーは示量変数の一次同次関数である)」とある。おかしい、示量性は加法性から帰結されるのだろうか。しかし、件のエントロピーは加法性を持つが示量性を持たない。これは確かにパラドックスだ。そしてまずいことにこの括弧の中は非常にもっともらしく見える!

2004/02/06(金) グランドカノニカ〜ル
やっとカノニカルまで終了。組み合わせとか順列とかがすっと出てこないので、直接計算できるように作ってある練習問題にてこずる。はあ。疲れた〜〜〜。あとは、グランドカノニカルをさらって、ボーズ粒子、フェルミ粒子か。。。ああ、私はボーズ粒子になりたい。

採点がフェルミ統計に従ったら…。どんな大仏教官でも、たくさん生徒が受講した場合、100点は一人(か零人)、99点も一人(か零人)...で、しかも赤点も確実に輩出される。しかし、どんな大鬼でも、大勢で押しかければ、100点すら誰かが取っているということになる。

つまりだ、大仏と大鬼の差を緩和することができるのである。

2004/02/05(木) キゴーロンリ
記号論理学の試験、重かった。難しかった。でも終わってみたら全部できてた。なんか神がかってる。すらすら解ける、というわけでは全然なくて、何度もつっかえたのに、飛ばしたりせずに粘りに粘ったら、どれもいつのまにか解決。う〜ん、何か気分いいぞ。
------------------------------------------
[2](3)の二式目の、特異性の部分は係数除いてδ_ij δ(x(位置ベクトルね))のようだ。いや、x,y,z成分全部で原点に特異性が出なきゃおかしい気がしてたので、単にδ(x)かな、と思っていたんだけど、分極ベクトルはz方向向いているわけで…。

明日から三日で電磁気と統計物理と韓国語の残りを片付けなければならない。水曜日は構造化学と線形代数を一日で片付ける。鬼だ。地獄だ。

2004/02/04(水) オモッ
電磁気のうちの担当教官の過去問。
http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~g260046/kakomon/tmbad02w.pdf
滅茶苦茶重いんですが…。
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[1](3)、電場が1/rで、電位は-log(r)とかになるんだろうけれど、点電荷が作る電位が1/rってのを使ってまじめに積分すると、一定値になる…、何故?でも、無限平面は一様な電場を作って、その電位はrになるんだよね…。考えてみたら、
積分
1/r^2 1/r log r r(logr-1)...
微分
r^2 r 1 0
となんかうまくつながらないんだよなあ。この辺関係するのかなあ。まあ、計算間違いだとは思うけれど。というか、電位が一定なら電場はないということになるので後者が絶対間違っている。

表面的には間違ってなさそうだなあ。
え〜と、誘電率省略して
二次元的な電場のdivをλが与えるから
E=λ/(2πr)
φ=-λ/2π log(r)
うん、正しそうだ。

しかし
φ=1/4π integral(-inf to +inf){1/sqrt(x^2+r^2) λdx}
と直接書き下すと、x=rtan(θ)とおけば
φ=λ/4π integral(-π to + pi){1/cosθ dθ}
これはrによらない。

なぞ。
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真面目に考えたら、一瞬で解決したのですが、とりあえず書きません。というのも、私は実は、数学のパラドックスってやつがだ〜いすきだからです(爆)。1=0の証明とかそういう手のやつ(死)。

というわけで、生まれてはじめての、パラドックス発見宣言!!!!

わ〜い。
-------------------------------------------
[2](3)の第一式の右辺二つ目のマイナス記号は等号の間違いだろう。
二式目は、特異性の部分があからさまに変だが、どうすればいいのかはぱっとはわからない。ただ、少なくともここでは、スピンを持っている粒子とかを考えているのではなく、有限の大きさを持った近似的な二重極子なわけで、特異性はどうでもいい。

いずれにしろ結論として、ベクトル解析の公式(積の微分含む)とデルタ関数(三次元版、特に係数がフーリエ変換しないと出てこない奴も含む)周りの公式を覚えていかなければならなそうだ。無理だ。そんなの。
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1限(9:00〜) 2限(10:50〜) 3限(13:10〜) 4限(15:00〜) 5限(16:50〜)
だそうだ。
from http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/kyomu/
明日は一限だが、え〜と、一限に間に合うようにするには、何時くらいに出るんだっけ?(爆死)

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http://ripjohn.s28.xrea.com/diary/2004_02.html#D2004_02_03
前に参照だけしたニュースにこちらでもつっこみ。

#ついでに宮川君からは、Yahooのニュースはすぐ消えるので元の記事にリンクしろ、と再三言われている。そのうちどうにかしま〜す。というか、時事情報のメイン参照元がYahooというのが間違っている気もするので…。

なんか、私のほうではただただ殺意が沸いてくるだけだったので、特に文章は書かなかったのですが、まあ、そういうことです。
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ついに記号論理学IIのプリントの最後の六ページ分は先生のサイトにアップされなかった。メールアドレスもわからん。う〜ん、ちょっとピンチ。
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そういえば、ブッシュの方も、突然壮大な宇宙計画をでっちあげて、その上国際宇宙ステーション計画からの撤退を画策したり、とNASAをかき回しているようですね。小泉といい、ブッシュといい、私のもっとも嫌いな類の行動をこうも立て続けに起こしてくれると、本当に寝覚めが悪いのですが。。。

2004/02/02(月) サンブサクレンゾクオールナイト
http://t.pia.co.jp/lotr/
というわけで、LOTRオールナイト三部作連続上映です。ぐおー、見たいぞ。でも試験の日程的にありえないぞ。くそー。まあ、これから何度も行われるだろうし、別にいいけど。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040203-00000086-mai-pol
嫌い指数大幅アップ。
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今日は異様に寒かった〜。

2004/02/01(日) アーム
最近液晶モニターアームに興味を引かれているのだが、やはり値段が高い印象がある。しかし探してみるとそれなりに安いものが出てくる。
http://store.yahoo.co.jp/okamura/g-freea1a6a5a2a5afa5bba5b5a5eaa1bc-b1d5bebda5c7a5a3a5b9a5d7a5eca5a4a5a2a1bca5e0.html

http://www.ascii-store.com/c/monitorarm

まあ重量のあるものを可動アームで支えるのだから相当ごっつくないと心配だし、あまり金をけちると後で泣きを見ることになりそうな気もするが、このような低価格の製品でもかなりごっつい作りになっているようだ。

理想としては、30インチ以上の薄型液晶モニタを机の目の前の壁にかけて、机の上のスペースを全く占拠させないことなんだけど、それはまだかなり未来の話だ。可動式アームを使えば、とりあえずかなり理想の作業環境が作れそう。物欲が高まる。

私は作業環境に関してはかなりうるさいほうなのだが、結構、望んでいるそばから実現されていって、技術の進歩に恐れ入ったりする。

今のEdiCubeを買った時には、LANポート、CDドライブ内蔵、メモリ128MB、ハードディスク10GBを最低条件として選んでオールインワンA4ノートの類を買ったのだが(結局LAN、CD内蔵、メモリ128MB、HD15GBになった)、本当は、無線LAN、有線LAN両方内蔵、CD-Rドライブ内蔵、メモリ1GB、ハードディスク40GB、くらいが最低でもほしかった。しかし、こんなのが20万円以内で買えるようになるのはまだまだ何年もかかるだろう、と思って妥協したのだった。しかし二年で、エントリークラスのノートPCでもこれらを満たすようになってしまった。メモリ1GBだけはまだだが、デスクトップPCの方ではもうたいした値段ではないので、ノートPCでも近いうちに実現するだろう。

ちなみに現時点での私の要望
ノートPC:
無線LAN、有線LAN、サウンド機能、ビデオ機能(できればnForce等ゲームがまともに動くやつ)、USB2.0、オンボード+セキュリティキー機能
DVD-Rドライブ内蔵、ハードディスク200GB内蔵(できるだけ高速)、メモリ2GB
B5サイズ、1kG以下、15万円以内
液晶は1600x1200x32bit表示可能、プロジェクタ機能搭載(蛍光灯程度の証明下ではっきり見える光量)
デスクトップPC:

無線LAN、有線LAN、サウンド機能、USB2.0、IEEE13なんとかオンボード、10GB以上の容量のCDと同形状光学メディア書き込みドライブ、ハードディスク400GB(7200rpm最低ライン、RAIDでミラーリング)、メモリ4GB
キューブサイズ、静音、RADEONまたはGeForceファンレス及び256MBビデオRAM搭載で最上位、各種コネクタフロントアクセス、LEDが容易に交換可能(笑)
余計なキーのないコンパクトキーボード、RINGマウス(電池なしでワイヤレス)
液晶モニタ30インチ以上壁掛け

う〜ん、すごい。ちなみに電池なしでワイヤレス、というのは、超強力な電磁波を発生させて、そこから電源をとるのじゃ(笑)。

他に、机についてもかなり色々考える所があるのだが、これは技術的困難よりも、伝統的な机の姿からかなりかけ離れているので実現は難しそうだ。作ってしまおーか、などと妄想中。

#昔テレビでどこかの漫画家が特注で作らせた作業机が出てきたのだが、それはなんと、立って使用するように高さが取られているもので非常に驚いた。がんばって足腰を鍛えて、椅子を排除して立って作業をするようにすれば作業効率ははるかに上がるだろう、と考えていたからだ。考え事はやはり部屋の中をうろうろしながらしたいし。実践する人がいるとは。

でだ、そういうわけなので業界の方にはぜひがんばってほしいことがある。私がマイホームを購入するまでに、室内照明=天井面発光を当たり前にしておいてください。いくら考えても、机の上に作業や他のアイテムの邪魔にならないようにデスクライトを配置できない私の切実な願いです。
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これ欲し〜


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