Rukeの日記
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2004/01/10(土) サンテンイチヨンイチゴーニーキューロクゴーサン
>http://ripjohn.s28.xrea.com/diary/2004_01.html#D2004_01_09
スタイルシートを実装しておきながら、中途半端なのは確かにいけないことだけど、そもそも、CSSのcontent要素ってあんまり良いものではないと思う。

テキストデータに情報を持たせ、その論理構造をマークアップによって規定する、というこの第一の利点は適当に組んだアプリケーションで処理してもそんなに変なことにならないという点にあったはずだ。だから、HTMLを書く上でもっとも重要なことは仕様を満たすことではなく、タグを全て削除してしまった時に、一応意味がとれる文書になっている、ということだ。

だから、content属性によるテキスト情報の自動生成というのは、使うべきではない機能であると思う。カウンタまで用意されていることから考えても、TeXのsectionと同様な機能の提供すら念頭におかれているのだろうし、それは論理マークアップという観点からは合理的に見える機能であるが、スタイルシートに対応していないブラウザでもテキスト情報だけは同じものが表示されるという最低条件を破ってしまう以上やはりあまりよくないものに思える。

#連番が振られるとちょっとかっこよいから、という程度の目的で使うなら良いかもしれない。それはまさにHTML作成者によって指定されるスタイルシートの最も好ましい用いられ方である。あるいは先頭に★とつけるとか、視覚デザインの本分を忘れない使い方はもちろん大いに結構である。

論理デザインと視覚/物理デザインの分離ということがよく言われるが、どんな論理デザインもある一定の範囲の視覚/物理デザインを念頭においている。したがってその分離は本質的に不可能だ。

だから最も好ましいのはTeXのように、物理デザインの上に視覚デザインを、視覚デザインの上に論理デザインを、と階層構造を構築することだ。そうすれば、論理デザインを完全にサポートしていれば、異なる環境で完全に同じ出力が得られ、そうでなくても、同じ視覚デザインが提供されていれば、ほぼ同じ出力が得られ、そうでなくても論理デザインさえサポートしていれば、問題ないレベルの文書を得ることができる。特に、種々の周辺ツールは論理デザインのみ念頭において作ることで、作成が容易になる(LaTeX2HTMLなど)。

HTMLがそれを行わなかったのは、一重に、人、ソフトウェア双方の負担をできる限り減らすためだ。そしてそれは、HTML文書が提供する情報が全てただのテキストデータとして与えられている、という期待を拠り所としている。その上でHTMLはテキストデータと論理構造という単純な二層構造をとった。

従ってCSSによるスタイルシート指定というものは、TeXでいう視覚/物理デザイン層とは全く異なっていて、むしろ前述のLaTeX2HTMLなどと同じ、論理構造を利用した付加機能なのである。

・・・なんか勢いで書いてたら自分でわけわからなくなってきた。続くかもしれないし続かないかもしれない。
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勢いついでにもうひとつ。ちょっと古い話題だけど・・・。指導要領改訂で円周率piを3と教えることになって批判続出ということがあった。

もちろんこれは批判に値する決定ではあるのだが、しかし、このとき唱えられた批判の多くは、この決定と似たり寄ったりなのではないだろうかと思うのである。つまり、そもそも円周率として3.14を教えるという発想に問題があると思うのだ。

何故3.14なのか。3.141や3.1では駄目なのか。というか円周率はpiなのだ。

本来の教育は以下のようであるべきである。

1.円周率は切りの良い数字ではないし、また円周と直径の比、という明確な意味を持つ数字であるから、基本的にpiと表記して計算せずに残す。

このことこそこそが最も強調されてしかるべきなのではないだろうか。

そして

2.具体的な数字を求めたい場合にはどれくらい正確に求めたいか、によって用いる桁数を変える。

ことを教える。例えば切り株の断面積の計算などそれこそpi=3で十分だ。piをかけることでどの程度大きくなるのかをだいだいイメージするためならば1より大きく5より小さいということを認識していれば十分なことも多い。逆に、少し精密な結果がほしくなれば3.1415程度はとらないと困る状況も頻繁に生じる。こういったことを具体例で示し、いくつかの場合について実際に計算させればよい。

#他のファクターの有効数字の観点から、あまり長い桁数をとって意味がない、ということは教育の現場での感触によって教えても教えなくとも良いと思う。教えなかったら、小学生ならばクラスに一人くらい、20桁くらいとって計算するチャレンジャーがいそうであるが、まあ自発的に計算練習をしたがっているのだから、出鼻をくじくのも野暮であろう。

重要なことは、このような教育は生徒の負担を真に減らしているということだ。というか、このような教育が生徒の負担を真に減らしている、という事実を理解することは円周率というものを理解することと同じであり、恐らく文部省の人間も、そして文部省の決定を批判した「識者」の多くも、円周率を理解していないのだろう。

#小学生にはギリシャ文字は難しい、というのならば、漢字で円周率と書けば良い。


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