Rukeの日記
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2003/12/21(日) オーエヌサンジョー
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書くところがないので明日のところに、金曜日に何も書いていないのでずらそうかな。<ずらした(汗)
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でろでろ君から指摘。時間を進めても誤差が蓄積しないというのは間違いだろうと。

ポイントは二つあって、まず、そもそもO(Δt^3)の項がそもそもある。

そしてもう一つ件の文書でのΔtはt-t_0の意味ではなく時間の刻み幅だろう、ということ。確かにそうなら誤差がO(n(Δt)^3)であるのに対し私のとり方だと誤差が((nΔt)^3)になってしまう。

ただし、面白いことにストーンの定理というものが、あって、
パラメタrを持つ作用素群{U(r)}が、rについて連続、つまり、全て
の|ψ>,|φ>に対し<φ|U(r)|ψ>がrについて連続だとする。
そしてさらに
U(0)=恒等変換
U(r1+r2)=U(r1)U(r2)
ならば、自己共益作用素AがあってU(r)=exp(irA)
(from 「量子論」 アイシャム 著 佐藤文隆,森川雅博 訳 吉岡書店)

これどういうことかというと、このsplit operatorに限らず、指数
積による近似には必ず付随するハミルトニアンがあるということ。
つまりこの操作は、ハミルトニアンを偽ハミルトニアンで置き換え
る操作であって、その後の時間発展は偽ハミルトニアンに関して厳
密(計算誤差のみ)。

#split operatorについての覚書。d/dt=Aをd=1+Adtで近似するのは一次のテイラー展開であって、ものすごく精度が悪い。一方d=exp(Adt)は形式的に厳密だが、Aが演算子だと困る。ところが、split operatorの場合、位置表示と運動量表示をフーリエ変換で行き来すれば、厳密に計算できることになる。

だから、真のハミルトニアンを知らない人にこの計算法による時間発展や、求まった固有値、固有状態を見せれば、おかしなところは全くないということになる。

#とりあえず何かもっともらしい結果が出るわけで、実は非常に気軽に``遊べる''道具であるようだ。僕なんかは、計算精度とか計算量とか、計算機科学のような分野は何も知らないのだが、特にあるポテンシャル下の固有状態がどうしても知りたいなどという差し迫った動機があるわけでもないとなれば、計算精度などについて悩む必要がないわけである。

うん、シンプレティック法と同じのりだ。
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というか、ユニタリ変換だから、ある正規直交基底|φ_i>を用いてexp(-iTΔt/2)exp(-iVΔt)exp(-iTΔt/2)=Σexp(ia_i)|φ_i><φ_i|と展開できるわけで、当然ハミルトニアンはΣa_i/Δt|φ_i><φ_i|なわけだ。むしろストーンの定理を使おうとすると、条件を満たすように演算子を補完できるのか、とか要らぬ心配をしなければならないわけで。


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