るーべんの音楽日記
最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2005年1月
前の月 次の月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
最新の絵日記ダイジェスト
2005/04/09 『Ray/レイ』【DVD】
2005/04/01 ようやく出る『Pearl (Legacy Edition) 』
2005/03/23 ダウンしてました(^^;
2005/03/18 SCI / On The Cover
2005/03/17 The Rutles 2

直接移動: 20054 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 月 

2005/01/28(金) 英Proper
まだ知らない方が多いようなんで紹介します。
現在最も良心的なレーベルの一つでしょう。

英Properは、著作隣接権の保護期間(現在ほとんどの国が50年)[※注]を過ぎた歴史的録音からマスター・テイクのみを、きちんとリマスターした上で録音順に収録、丁寧なデータとライナーを付けて、廉価ボックスでリリースしている優良レーベル。

アウトテイク/未発表音源の発掘やコンプリート集の編纂といったマニアのための仕事は他所のレーベルに任せる。我々の役割は過去の素晴らしい音楽を安価で提供し、広く一般の人に楽しんで貰うこと。
そんな明快で潔いレーベルの方針/姿勢がどのタイトルからも感じられます。

おそらくは皆さんもコンプリート集について同様に感じてるんじゃないかと思うんだけど、普通に聴くには、同じ曲の別テイクがいくつも続いたり、出来の悪いボツ・テイクが度々出てくるのは鬱陶しいんだよね。
だからコンプリート箱を買っても実際にはほとんど聴かず、棚に飾ってあったり、部屋の隅に積み重ねてある。
聴きたくなると普通のコンピレーション盤の方をプレイヤーに放り込むのね。

ここが出してる箱は資料的価値を重んじるコレクター用ではなく、あくまで「聴くためのもの」として編纂されてるんです。(先に書いたように基本的なデータはちゃんと付いてます)

ダイナ・ワシントン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000666DS/

Tボーン・ウォーカー
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000630XA/

シスター・ロゼッタ・サープ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006OYM7/

ライオネル・ハンプトン
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000051TPB/

ベシー・スミス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00062FMD2/

ワイノニー・ハリス
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000059RI3/

いずれも、取り敢えずはここの箱(どれも4枚組¥2,735)があれば、一番美味しいところは味わえちゃう。

2月にはロニー・ジョンスンの箱が出る予定ですし(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0006ZRX5O/)、他にも興味を惹かれる箱がいくつも見つかるはずですから、同社のサイトでカタログをご覧になるといいでしょう。
http://www.propermusic.com/

私は現在ベン・ウェブスターを注文中。(^^;
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000630X9/
-----------------------------------------------------------------------------------------
※注:
現在これを70年に延長させようという動きが出ています。
http://www.wikiroom.com/copyright/?No_Extention

50年の保護期間ですら長過ぎるのに、どこまで欲深いヤツラだと呆れるしかない。
メジャーな映画会社/出版社/レコード会社が権利を保有する、過去のあらゆる作品を常にきちんとした形で誰もが手に入れやすい状態にしておいてくれるのなら良いけど、そんなことしないし出来ないでしょ。

今回断固反対を表明してるのは、活字媒体のインターネット・アーカイヴ“青空文庫”ですが、音楽だって無縁じゃありません。ていうか、そもそもこれを要望してるのはJASRAC=日本音楽著作権協会なんです。
業界が最も望んでるのは「著作権の保護期間の延長」というより、「“著作隣接権”の保護期間の延長」であることは明白。

せっかく良心的な独立系リイシュー・レーベル/コレクターズ・レーベルが増えてきているのに、著作権法が改定されて、著作隣接権保護期間が延ばされると、そうした動きを停滞させてしまう。
これまで1950年代初めの録音まで使えたものが、1930年代初めまでに限定されると、例えば、こういったコンピレーション盤↓は間違いなく作り難くなるでしょうね。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=886119
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1882568

日本が世界各国に先駆けて、著作隣接権保護期間70年にしたら、それに追随する国が出てくるでしょう。
そして英国がそうなれば、上記のようなレーベルもオシマイ。
まったくいいかげんにして欲しいな。


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.