るーべんの音楽日記
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2005/01/14(金) Say It Loud! / A Celebration of Black Music in America
昨日、アマゾンの箱モノ・セール・コーナーを「どんなのがあるかなぁ」と見てたら、超特価ボックス・セット(^^;を発見!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005NTQB/

これは買いですよ!(価格が直されちゃう前にね ^^;)

2002年に国内リリースされた際、レココレでレヴューしましたんで、その時の原稿を転載しておきます。
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1月号のアルバム・ガイド海外盤欄で紹介されていた、アメリカ黒人音楽史6枚組ボックス・セットが、ブックレットの日本語訳付きで国内発売になった。

1916年のスコット・ジョプリンの「メイプル・リーフ・ラグ」から94年のクーリオの「ファンタスティック・ヴォヤージ」まで、様々なレーベルにまたがる音源のライセンスをクリアして、ここに収録された曲は全108曲。ライノだからこそ可能となった企画だろう。
編纂の主旨も明確だ。プロデューサーたちによるライナーノーツにはこうある。「これは“ブラック・ミュージックのグレーテスト・ヒッツ”ではない。これは“ブラック・ミュージックの偉大なる勝利の話”なのだ」。
ルーツを探ろうといった企画ではないから、フィールド・ハラーから始まったりはしない。商業録音のみを追う。
白人優位のアメリカ社会の中で黒人たちがどう闘って来たか。その社会的位置付けがどう変化し、それに伴って音楽がどう変わっていったのか。そしてそのパワフルな音楽が、非黒人をも含む、人々の意識をどう変えていったのかを検証しようという、壮大な試みである。
活字メディアでのこうした試みはなされてきたものの、実際に音で綴ったものは音源の権利関係の壁に阻まれ、これまで実現されなかった。
各時代の黒人指導者たちの演説や黒人スポーツ選手たちのニュースなどを織り込み、実によく練られた選曲/編集。編纂に2年かかったというのも頷ける。

“グレーテスト・ヒッツ”という意図でまとめられたものではないと言っても、ここに収録されているのはいずれも黒人音楽史上重要なシンガー/ミュージシャンの名唱/名演ばかり。
“お勉強”といった意識抜きで聴いても楽しいはずだが、ブックレットを眺めながら聴き進めてゆくと、まるで重厚な大河小説を読んでいるような気分になる。
クライマックスはキング牧師の有名な演説「私には夢がある」を契機に一気に盛り上がる黒人運動の時代、ディスク[4][5]に並ぶ、高揚感あふれるソウル/ファンクとなるだろう。全編に漲る黒人音楽のしぶとくタフな生命力。まさに“黒人賛歌”だ。


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