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2004/08/24(火)
デイヴィ・スピラーン
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このイーリアン・パイプ/ロゥ・ホィッスル奏者の名前を意識したのは10年ほど前のこと。
ご多分に漏れず、ヴァン・モリスン経由でチーフタンズを知り、アイリッシュ・ミュージックに興味を持ち、聴き始めたのは90年代の初め頃だったはず。 93年に邦訳が出た、ヌーラ・オコーナー著『アイリッシュ・ソウルを求めて』(大栄出版)を参考にしながら、ぼちぼちとCDを買ったりしたのですが、同書の中にデイヴィ・スピラーンと彼が所属していたムーヴィング・ハーツも載っていました。
実のところ、スピラーンやムーヴィング・ハーツの演奏はそれよりもずっと以前に耳にしていたんだけど、気づいていなかったんですよね。 つまり、ヴァン・モリスンの『時の流れに (Inarticulate Speech of the Heart)』(1983年)や『センス・オブ・ワンダー』(1985年)、それにエルヴィス・コステロの『スパイク』(1989年)などに参加してたのに、クレジットをちゃんと見てなかったわけ。
そんなわけで、初めてスピラーンというミュージシャンを意識したのは、再編トラフィック『Far from Home』(1994年)収録の“Holy Ground”からだったりします。 これにヤラれて、その後、同年のウィンウッドがゲスト参加したスピラーンのソロ作『A Place Among the Stones』、ムーヴィング・ハーツのラスト・アルバム『The Storm』(1985年)、スピラーンとアンディ・アーヴァインのコラボレーション作でアイリッシュ音楽とバルカン音楽の融合を試みた『East Wind』(1992年)など、次々と購入し聴いてみたのですが、いずれも質が高くて驚かされました。
現在は廃盤になってしまったものも多いですが、もし見つけたら、どれでもいいから試しに聴いてみて下さい。 現時点での最新録音となる、フィドル奏者ケヴィン・グラッキンとのコラボ作『Forgotten Days』(2001年)も良いアルバムですよ。 イーリアン・パイプの音色って、結構ハマるんだよね。
ところで、日本ではイーリアン・パイプもしくはイリアン・パイプと表記するのが一般的ですが、実際の発音により近い表記だと、イーレン/イールンの中間的な音になるようです。 ユーリアン・パイプは完全な誤り。
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