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2004/08/23(月)
ロニー・レインのオススメ盤は?
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フェイシズの4枚組ボックスの話題の際にロニー・レインについて触れたところ、先日ある方からのメールで「どれから聴いたらいいか?」と訊ねられたので、ここで返信。
一般に代表作として取り上げられることが多いのは、1975年の2作目『Ronnie Lane's Slim Chance』で、確かに名盤と言えるんですが、個人的に最も思い入れがあるのは、1974年の1作目『Anymore for Anymore』の方。
実は、私がこの人に興味を持ち、レコードを探し始めたのはちょっと遅くて1976年頃なんですね。 で、その頃、『Ronnie Lane's Slim Chance』と『One for the Road』の2枚のアイランド盤は簡単に入手出来たんですが、『Anymore for Anymore』は既に入手困難になっていて、中古盤で見つけるのに結構苦労したんです。
また、このアルバムとこの後の2枚は、いずれもスリム・チャンス名義ではあるんですが、メンバーは総入れ替えになっているんですね。 『Anymore for Anymore』のオリジナル・スリム・チャンスで重要な役割を担っていたのが、元マクギネス・フリントのベニー・ギャラガー&グレアム・ライル。(彼らの再発シリーズについては、またの機会に書きたいな) 彼らが参加していることで、他のアルバムほどパブ/バー・バンド色が出ておらず、英フォーク色というか、牧歌的なほのぼのアコースティック・サウンドが際立っているのが特徴。
とにかく大好きなアルバム。 現在はボーナス・トラック、ボーナス・ディスクが付いた2枚組でリイシューされています。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000086ETJ/
でも、現時点でのイチオシは、1997年に出た2枚組BBC音源集『You Never Can Tell』。 断然コレを推します。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00004HYMT/
まず冒頭の、オリジナル・スリム・チャンスによる、フェイシズ時代の“Ooh La La”と“Flags & Banners”に感激しました。 『Anymore for Anymore』のメンバーによる演奏はこの2曲を含め4トラックだけだけど、74〜76年録音も充実していて、オリジナル・ヴァージョンを凌駕する出来のトラックが多い。 ストーンズの“Sweet Virginia”のカヴァーも泣けます。
ロニーの代表曲がほぼ網羅されているし、録音も良いから、取りあえずはこれから聴いてみて下さい。 上手いヴォーカルとは言えないかも知れないけど、すごく誠実だし、ホントに音楽を愛していた人だったことが分かるはずです。
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