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2004/07/18(日)
Sergio Mendes & Brasil'66
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今日のBGMはセルジオ・メンデス&ブラジル'66。
しばらく前、某MLでバート・バカラックのネタが盛り上がった際、コンピレーション盤『A&M Songs of Burt Bacharach』で“恋のおもかげ(The Look of Love)”を聴き直して、やっぱこのヴァージョンが一番いいよなぁと思ったんだけど、ふと、そういやブラジル'66のフル・アルバムって持ってなかったなと気づいたのでした。 代表曲をまとめて聴きたくなってベスト盤を入手したんだけど、これが良いんだよね。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000024TH2/
高校生だった頃は、A&Mサウンドというのを「あんなのイージー・リスニングじゃん」とバカにしてるところがあったんで(^^;、カーペンターズなんかもアルバム買ったのは、彼らの最盛期から数年経ってからだったりします。 セル・メンの場合はさらに後年、92年の名盤『Brasileiro』が同年のグラミー賞ワールド・ミュージック部門賞を受賞したことで、初めてアルバムを買ったようなありさま。で、これまで、これしか持ってなかった。
ブラジル'66に話を戻すと、ベスト盤を聴いてみて、その収録曲の内、かなり多くのものに馴染みがあることに驚きました。 洋楽を聴き始めたばかりの中学生だった頃が、まさにブラジル'66の最盛期だったわけで、例えば“フール・オン・ザ・ヒル”にしても、最初に聴いたのはビートルズじゃなくて、彼らのヴァージョン。 アントニオ・カルロス・ジョビンの“ワン・ノート・サンバ”、“おいしい水”、“波”なんかも、たぶんラジオから流れていた、ブラジル'66のヴァージョンによって初めて知ったんじゃないかと思う。
“フール・オン・ザ・ヒル”やジョビンは私自身がまだ洋楽初心者でオリジナルを知らなかったということもあるんだけど、ジョルジ・ベン(“マシュ・ケ・ナダ”、“コンスタント・レイン”)やマルコス・ヴァーリ(“バトゥカーダ”、“ヴィオラ”)は、セルジオ・メンデスが世界に紹介したとも言えるでしょうね。
そうした、MPBを世界的に広めた功績はとりあえず脇に置いておいて、とにかくどの曲もアレンジが秀逸で、おそらくプロのアレンジャーにはアイディアの宝庫でしょう。 同様のことはカーペンターズにも言えますね。 A&M所属アーティストの選曲/アレンジのセンスの良さは、つまんないカヴァー・ヴァージョンが巷に溢れている今こそ再評価すべきじゃないかなぁ。良いカヴァーってのは、こういうのを言うんだよというお手本。
セルジオ・メンデス&ブラジル'66の“フール・オン・ザ・ヒル”やカーペンターズの“涙の乗車券”は、ビートルズをカヴァーして、オリジナルに匹敵する、魅力溢れるヴァージョンに仕上げた数少ない例に入るんじゃないかと思います。
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