るーべんの音楽日記
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2005/04/09 『Ray/レイ』【DVD】
2005/04/01 ようやく出る『Pearl (Legacy Edition) 』
2005/03/23 ダウンしてました(^^;
2005/03/18 SCI / On The Cover
2005/03/17 The Rutles 2

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2004/07/31(土) ザ・ブルース
某誌のレヴュー欄でブルースのリイシューCDが回ってくることが多いから、普段はあまりブルースねたを書く気になれないんだけど、来月号の書評で回ってきたこの本は紹介しておきたいな。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893679473/

例のマーティン・スコセッシ製作総指揮による連作ドキュメンタリー映画の副読本なんですが、これが結構濃い内容でして、初心者からディープなファンまで、この音楽を好きな総ての人に薦められるもの。

私の雑感は書評に書きましたから、そちらを読んで貰うとして、まずは書店で現物を手にとり、拾い読みしてみるといいでしょう。
この内容で3,990円(税込)という価格はそんなに高くないと思うはず。

2004/07/30(金) ジョン・セバスチャンを聴きながら
驚いたことに、5月に紙ジャケでリリースされた、ジョン・セバスチャンのリプリーズ時代のアルバム5タイトルすべてが完売/在庫切れになったようだ。
ライノ・ハンドメイドから出た3枚組を持ってるし、紙ジャケ・コレクターじゃない私は買わなかったんだけど、この人って、そんなに人気があったのかなぁ。
ライノ・ハンドメイド盤はまだ売れ残ってるみたいだし、不思議だ。
http://www.rhinohandmade.com/browse/ProductLink.lasso?Number=7758

実は私、この人のライヴ、観ているのだな。
1977年4月、晴海で行なわれた“ローリング・ココナッツ・レヴュー”なるイヴェントでのこと。
「クジラやイルカを保護しよう」というスローガンを掲げ、3日間4公演という形式で行なわれたコンサートだったけど、当時、とうようさんなどは「日本人に“クジラを喰うな”なんて言いに来るよりも先に、お前ら米国人は自国で訴えなきゃならんことが山ほどあるんじゃねえの」とシニカルに批判してましたっけ。(笑)

そうした主旨はともかく、早い段階で「もしかしたらディランが飛び入り参加するかも知れない」というウワサが飛び交っていて、私としては「まさか」と思いつつも、取りあえずは行ってみようかとチケットを入手したのでした。
今となると記憶があやふやなんですが、行ったのは4公演の内の2回、初日と最終日の夜の部だったはずです。

ところがこの“ローリング・ココナッツ・レヴュー”、個人的には当時観たライヴ・コンサートでは最も印象が薄くて、正直言って、あまり覚えてないんですよね。
宇田和弘氏なんかは「これ以上のものを、未だに僕はまだ観ていない」と書かれていたりするけど、私の場合、この時期には軟弱シンガー・ソングライター勢に対する興味がまるで薄れちゃっていたんだと思う。(これは、ジャクソン・ブラウン、ウォーレン・ジヴォン、J.D.サウザーなどのアサイラム系が大勢出た、2日目を観に行かなかったことからも明らか)

ちゃんと覚えてるのは、最終日のトリで出演した、スタッフだけ。(逆に宇田氏なんかは彼らには興味がなかった模様)
実はこの時のスタッフはフル・ラインナップではなく、何らかの事情でスティーヴ・ガッドとエリック・ゲイルが来日せず、4人編成だったんですが、それが却って良かった。
クリストファー・パーカー(ds)とコーネル・デュプリー(g)が前面に出たことで、レコードよりもファンキー&ブルージーな演奏が際立っていました。

でも意外なことに、弾き語りの地味なステージだったにもかかわらず、セバスチャンだけは割と覚えてるんですよね。
楽しそうに歌ったラヴィン・スプーンフル時代の“デイドリーム”と前年に大ヒットした“ウェルカム・バック”が特に印象に残っています。
ほのぼのとした良いライヴでした。

あとは久保田麻琴と夕焼け楽団かな。
このバンドのライヴは当時何度も観てるんだけど、この時のステージでは細野晴臣さんが飛び入り参加。
ボソっと「これを一度歌ってみたかったんだ」と言ってから演奏し始めたのが、ザ・バンドがカヴァーしていたクラレンス・フロッグマン・ヘンリーの“Ain't Got No Home”。
細野さんがこれを歌ったのは、後にも先にもこの時だけじゃないかな。

それ以外の出演者は誰が出ていたのかすらほとんど記憶になし。
ニルソンの大ヒット「うわさの男(Everybody's Talkin')」のオリジネイター、フレッド・ニールが同曲を歌ったことを微かに覚えているくらい。
資料を見ると、初日にはエリック・アンダースンやリッチー・ヘヴンスも出演してるんだけど、ホント、まったく記憶にないのね。(^^;

2004/07/29(木) 創造の極致
以前から何遍も書いてるような気がするんだけど、熱心なザッパ・フリークでも意外に見落としてしまっている曲に、グレイス・スリック(ジェファスン・エアプレイン)とのコラボレイト“Would You Like a Snack”というのがあります。(湯浅学氏も、ある雑誌のザッパ作品リストから漏らしていた)

1968年6月5日に録音されたものの未発表になっていた曲で、1992年に出たエアプレインの3枚組ボックス『Jefferson Airplane Loves You』に初めて収録されました。
そうした事情もあって、これ一曲の為に3枚組を入手するってのもなぁ、と見て見ぬ振りしていたザッパ・フリークも多そう。

ところが昨年、エアプレインのオリジナル・アルバムがまとめてリマスターされ、そのボーナス・トラックとして、この曲も収録され、現在は容易く安価で入手出来るんですよね。
日本ではエアプレインそのものがほとんど話題にならず、リマスター盤も国内盤ではリリースされてないから、皆さん、案外知らずにいるみたい。

上記の曲がボーナス収録されてるのは、エアプレインの4作目『創造の極致(Crown of Creation)』(1968年)。
(もっと前には『忠臣蔵』という邦題だった、なんてことを覚えてる人は小数でしょうなぁ ^^;)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000A0DRZ/

聴いてみればお分かりになるはずですが、コレ、ザッパ名義のアルバムに入っていてもまるで違和感がないような曲。

それもそのはず、ここに参加しているエアプレインのメンバーはグレイス(vo, kbd)だけ。
演奏に参加しているのは、ザッパをリーダーとする当時のマザーズ。
アート・トリップ(ds)、イアン・アンダーウッド(p, woodwinds)、ドン・プレストン(kbd)に、ルース・コマノフ(アンダーウッド)と思しきシロフォン。
つまり、エアプレインの曲というより、マザーズにグレイスがゲスト参加した曲と言ってもいい。
というわけで、ザッパ・フリークは必聴。

この程度の価格なら、これ一曲のために買ってもいいのでは?

2004/07/28(水) うわっ、やっちゃったぁ
連日の暑さにボーッとしていて、ノートPCにアイス・コーヒーを飲ませてしまった。(^^;
即対処したんで決定的なダメージは被らなかったもののキーボードがしばしば誤動作する。
てなわけで、これは非常事態用の予備のPCで書いてる始末。

とはいえ、あと2日分の日記は登録済みになっています。(これは27日に書いてますが)
ある方から「毎日書き続けるのは大変じゃない?」と言われたんですが、実はヒマな時間に2〜3日分を書いちゃってるんですよね。(^^;
先の日付でアップしておくと、その日の0:00時になると自動的に公開されるんです。
だから、ホントは「日記」とは言えない。(笑)
これだと情報がちょっとズレちゃうのが難点ですが、速報性は重要じゃないしね。

ちなみに、21日の日記で、ゴドレイ&クレームの『Birds of Prey/History Mix vol.1』は8月10日リリースと書きましたが、どうも6月リリース予定だったのが遅れていたようで、その後すぐに届いちゃいました。
これで彼らのオリジナル・アルバム7作中6作までが簡単に入手可能となったわけで、何はともあれメデタイ。

音の方も断然良くなっています。
旧盤との差が特に出ているのが、『History Mix vol.1』の“Wet Rubber Soup”と“Expanding The Business...”。
ホットレッグス〜10cc時代のものを含め、様々な自作曲をコラージュした“リサイクル作品”ですが、旧CDでは痩せてこもった音像になっていたのが、今回のリマスターでかなりまで改善されています。

これが制作された85年当時、デジタル・サンプラーはまだムチャクチャ高価で機能も貧弱だった黎明期。
そんな時期にここまで使いこなしたこの連中、やはりタダモノじゃない。
90年代に入ると、サンプラーが安価になり、サンプリングが当たり前のものとして定着しますが、これは時代を先取りした、まさに先駆的な作品です。

それにしても、普段メインに使ってるPCじゃないと何かと不便だなぁ。(;_;)

2004/07/27(火) More American Graffiti
以下は、あるサントラ盤の収録曲なんだけど、何という映画のものか分かる人はいるだろうか。

(Love Is Like A) Heat Wave - Martha & the Vandellas
Moon River - Andy Williams
Mr. Tambourine Man - Byrds
My Boyfriend's Back - Angels
Sound of Silence - Simon & Garfunkel
Season of the Witch - Donovan
Stop! In the Name of Love - Supremes
Strange Brew - Cream
Just Like a Woman - Bob Dylan
Respect - Aretha Franklin
She's Not There - Zombies
96 Tears - Question Mark & the Mysterians
Pipeline - Chantays
Since I Fell for You - Lenny Welch
Beechwood 4-5789 - Marvelettes
Mr. Lonely - Bobby Vinton
Cool Jerk - Capitols
I Feel Like I'm Fixin' to Die Rag - Country Joe & the Fish
Ballad of the Green Berets - Barry Sadler
My Guy - Mary Wells
I'm a Man - Doug Sahm
Hang on Sloopy - The McCoys
When a Man Loves a Woman - Percy Sledge
Like a Rolling Stone - Bob Dylan

実はこれ、あの『アメリカン・グラフィティ』の続編となる、『アメリカン・グラフィティ2(More American Graffiti)』のサウンドトラック。

ジョージ・ルーカス監督の第一作(1973年製作)は今も名作として愛されているけど、1979年の続編ではルーカスは製作総指揮に退き、B.W.L.ノートンが監督。
出演者はリチャード・ドレイファス以外、前作からのキャストが引き継がれていたが、ほとんど話題にならず、ロードショーも早々に打ち切られ、日本ではその後ヴィデオ発売すらされていないため、続編があること自体知らない人がほとんどじゃないかなぁ。
私にしてもその時に一度観たきり。

第一作のラストで告げられていた、登場人物たちのその後を描いたもので、当然ながら、時代は激動の60年代後半となる。
したがって、ここには前作のような無邪気さはない。

前作同様、複数の登場人物の行動を並行して描く青春群像劇になっているが、地方の町を舞台に1962年のある一夜を追った前作に対し、描かれる世界は広がり、時間も1964年の大晦日から始まる4年間を各年の大晦日を軸に追ってゆく。

ある者は平凡な結婚生活に倦怠し、ある者はプロのレーサーとして命を賭け、ある者はロックとヒッピー文化に傾倒して反戦運動に関わり、ある者は米軍兵士としてヴェトナムの戦場を彷徨う。

評価が低かった理由はまさにそこにあるのだろう。
60年代初めの若者たちのアメリカン・ライフを田舎町の一夜に凝縮した、一作目のシナリオの完成度は非常に高かったが、60年代後半の若者たちの生き様を2時間という映画の時間枠でまとめ上げるのは至難の業だろう。(1988年製作のアーネスト・トンプスン監督『1969』※も凡作だった)
シナリオが散漫であることは否めない。
でも、こういう形でしか描きようがなかったんだろうとも思う。

第一作が描いた1962年は「懐古」の対象となり得たが、続編が描く60年代後半はあまりに熱くヘヴィーな時代だったから、「懐古」にはならず、「回顧」にしかなり得ないのだと思う。
『アメリカン・グラフィティ』のエンド・クレジット・ロールで流れるのはビーチ・ボーイズの“オール・サマー・ロング”だった。続編のそれはディランの“ライク・ア・ローリング・ストーン”。
どちらもロック・ミュージックではあるのだけど、その違いは大きいのだ。

ちなみに、米本国では2作をまとめた2in1(両面仕様)でDVD化されてますが、もちろんリージョン1で日本語字幕はありません。
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/B0000VD128/

※ この『1969』のサントラもなかなかの選曲。
All Along the Watchtower - Jimi Hendrix
White Room - Cream
When I Was Young - The Animals
Green River - Creedence Clearwater Revival
Goin' Up the Country - Canned Heat
Time of the Season - The Zombies
Get Together - Jesse Colin Young
Can't Find My Way Home - Blind Faith
Tuesday Afternoon (Forever Afternoon) - The Moody Blues
Wooden Ships - Crosby, Stills & Nash
Windows of the World - The Pretenders
Aquarius/Let the Sun Shine In - The 5th Dimension

2004/07/26(月) Teddy Boys Don't Knit
いつの間にか廃盤になっていたヴィヴィアン・スタンシャルの3rdソロ作で最高傑作『Teddy Boys Don't Knit』(1981年)が、これまたいつの間にかリイシューされています。
http://www.cduniverse.com/productinfo.asp?pid=6658389
またいつの間にか廃盤ということになりそうですから、買えるうちに買っておくのがいいかも。

このアルバム、当然ながらスタンシャルの強烈な個性と幅広い音楽的バックグラウンドを反映したソングライティングが最大の魅力なんですが、参加ミュージシャンたちの演奏がこれまた素晴らしいんですよね。

ニール・イネス(g, kbd)、ロジャー・ラスキン=スピア(ts, etc.)の元ボンゾ・ドッグ・バンド勢、トラフィックのロスコー・ジー(b)、パトゥー〜ラトルズのジョン・ハルシー(ds)、故オリー・ハルソール(g)などと共に、リチャード・トンプスン(g)やリック・ウェイクマン(p)の名前もあります。

ともあれ、この『Teddy Boys Don't Knit』、ファンが多いニール・イネスのソロ作以上にボンゾ・ドッグ・バンド色が色濃く出ていて、胡散臭いけど音楽性は高いというヒネクレた英国ロックが好きな人にオススメ。

2004/07/25(日) “Smile”
最近、車のCMでロッドの“Smile”が流れてますね。
http://www.toyota.co.jp/Showroom/tvcf/estima/

一昨年には、キムタク主演のTVドラマにエルヴィス・コステロによるカヴァー・ヴァージョンが使われて話題になりましたが、オリジナルはチャーリー・チャップリン(『モダン・タイムス』主題曲)。

以前にもどこかで書いたけど、私がこの曲を知ったのはエリック・クラプトンのヴァージョンによってです。
1974年10月27日、クラプトンの初来日公演初日、アコースティック・ギターを携えてステージに登場し、最初に歌い始めたのがこの曲だったんですよね。
つまり、クラプトンが日本で初めて歌った曲。

その時点ではレコード化されてなかったから、一緒に行った当時の悪友(^^;、みのわあつお君(現在、自称ポップカルチャー評論家)に「これ聴いたことない曲だけど、知ってる?」と訊いたところ、実にあっさりと「チャップリンの曲だよ」と教えてくれたのでした。

その後『Time Pieces vol.2: Live in the '70s』に同年の別のライヴ・ヴァージョンが収録されましたが、クラプトンがこの曲を演っていたのは、この時期だけですね。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001F3P/

そんなこともあってか、私はいまだに“Smile”というと真っ先にクラプトン・ヴァージョンが思い浮かぶし、コステロやロッドのよりも好きだったりします。

2004/07/24(土) The Kids Are Alright
ROCK ODYSSEY 2004に行けない私は、家で21日に出たばかりのザ・フーの『The Kids Are Alright』日本版DVDを観ているのでありますが、やっぱコレ、最高のロック・フィルムだよなぁ。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000244TH4/

今回の初来日で、4分の2になったザ・フーを“ザ・フー”と呼べるのかという議論があちこちで沸騰してますが、ここに集大成されてるオリジナル・メンバーでの演奏の数々を観ていると、やはり、普通のバンドとは担ってる役割がまるで違う、ベース/ドラムスの強烈な個性が、ザ・フーの音楽を特別なものにしていたんだなぁと、改めて思うのであります。

大吉さんもご自身のblogに書かれてますが、
http://blog.livedoor.jp/fess_piano/archives/4464418.html
お茶目でやんちゃなキース・ムーン最高!

本編であるディスク1はいまさら言うまでもなく必見だけど、ディスク2の方にも面白いコンテンツが収録されてます。

DVD化にあたっての最新デジタル技術を駆使した映像/音声リストア作業過程を解説。サンプルとしてリストア前後を比較したものも収録されてるんですが、そのあまりの差に唖然とします。
いやぁ凄い時代になったものだ。

ジョン・エントウィッスルのベースだけを抜き出した2曲はベーシスト必見だし、ロジャー・ダルトリーから語られる様々なエピソードも興味深い。
その他もろもろ、たっぷり楽しめますよ。

ところで、ちょっと余談になるけど、これって↓、どちらの言い分を信用します?
http://music.yahoo.co.jp/rock/music_news/mtv/20040715/mtvent004.html
くだらない言い争いではあるけど、ともに影響力のある人物なだけに、気になりますね。

2004/07/23(金) ネイティヴ・アメリカンの音楽
このところ暑苦しくて、寝つかれない夜が続いてますが、そういうときのBGMとしてよく利用してるのが、ネイティヴ・アメリカンの縦笛奏者、R.カルロス・ナカイの『Canyon Trilogy』(1989年)。
無伴奏の即興ソロ集で、究極の“癒し系”とも言えそうなアルバムです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00000136Z/

以前には、就寝用BGMとして、ケルティック音楽やシンセによる環境音楽の類を利用してたんですが(メタルで寝ちゃうこともあるけど ^^;)、最近ではほとんどこれ。
押しつけがましさは微塵もなく、美しい音色がただもう心地良い。でも、じっくり耳を傾けると、心の奥底まで浸透してくる。
繊細さと強力な磁力を兼ね備えた音楽です。

でもこれを知ったのはそんなに前ではありません。
そもそもネイティヴ・アメリカンの音楽に興味を持ったのは、ケヴィン・コスナー監督・主演の映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年製作)や、ロビー・ロバートスンのアルバム『Music for Native Americans』(1994年)、『Contact from the Underworld of Red Boy』(1998年)などを通じて。
でも、この分野について日本語で書かれた記事とか、入門書の類はほとんど見つからず、ブロードバンド環境が整った、ごく最近になってから、ネット上でぼちぼちと調べ始めた次第。

調べてみると、ネイティヴ・アメリカンの音楽を専門とするCanyon Recordsという会社が、50年代から活動しており、トラディショナルなものからコンテンポラリーなものまで、この分野で様々な録音を残していて、膨大なカタログを持っていることが分かりました。
http://www.canyonrecords.com/

ただ、どこから手をつけたらいいのか皆目見当がつかない。
そこで、amazon.comで同社がリリースしているCDで最も売れているものを検索したところ、ヒットしたのが上記の『Canyon Trilogy』だった。
後から知ったのですが、この作品、ネイティヴ・アメリカンのミュージシャンによるアルバムとして初めてゴールド・ディスクを獲得したもので、リリースから16年経った現在でも売れ続けている大ベストセラーだそうです。(先のロビー・ロバートスンもネイティヴ・アメリカンの血を引いてるミュージシャンの一人ではあるけど、ザ・バンドはネイティヴ・アメリカン音楽じゃないもんね ^^;)

以来、資金的に余裕があると、Canyon Recordsのカタログから何点か買ってみたりしてるんですが、部族や祭祀によって、様々な音楽様式があることまでは分かったものの、その全体像はいまだに掴めない。
まあ、研究家になるつもりはないから、そんなことはどうでもいいんですがね。
今はただ、何も考えず、この音楽に浸っていたいです。

2004/07/22(木) Five Guys Walk into a Bar...
Amazon.co.jpに予約してあった、フェイシズの4枚組ボックス『Five Guys Walk into a Bar...』が届きました。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001Z2R96/

優れたマスタリング、既発のベスト・トラックと未発表音源/レア音源(初リハーサルでの“Evil”[ハウリン・ウルフ]、BBCライヴからの“The Stealer”[フリー]や“Love in Vain”[ロバート・ジョンスン]など、意外な曲のカヴァーもあり)を巧く配した選曲、丁寧なライナーノーツとデータ記載、センス抜群のパッケージなど、さすがライノと毎度のことながら感心させられます。

ただ、従来の同社編纂のコンピレーションのように、トラックが録音順/時系列に並べられてはおらず、まるでランダムになっていますね。
イアン・マクレガンとしては、“過去のアーカイヴ”的な型にハマった配列を避けることで、理屈抜きで気楽に楽しめるものにしたかったのかも。
その方がこのバンドらしいしね。

MLで話題になったときに書きましたが、こいつらの魅力って、パブ・ロック/バー・バンド的なところにあるんですよね。
この英パブ・ロックの特質というのは、ちょっと微妙なんですが、アメリカ南部の音楽に憧れ、それをベースにしながらも、英国的な香りというか、英トラッド/フォークの哀愁味が残されているところ。

同時期のロッドの一連のソロ作やロニー・レインの『Anymore For Anymore』には、そうした英国的な哀愁味が顕著に出ていますが、私は一聴するとラフで荒っぽく聴こえるフェイシズにもそれを感じるんです。
こうした味わいはストーンズにはないんですよね。もちろんストーンズも大好きではあるんですが。

7月絵日記の続き


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