るーべんの音楽日記
最新月全表示|携帯へURLを送る(i-modevodafoneEZweb

2004年12月
前の月 次の月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
最新の絵日記ダイジェスト
2005/04/09 『Ray/レイ』【DVD】
2005/04/01 ようやく出る『Pearl (Legacy Edition) 』
2005/03/23 ダウンしてました(^^;
2005/03/18 SCI / On The Cover
2005/03/17 The Rutles 2

直接移動: 20054 3 2 1 月  200412 11 10 9 8 7 月 

2004/12/02(木) 『Music from Big Pink』と『Unhalfbricking』
サンディ・デニー加入前、68年のデビュー・アルバムの時点のフェアポート・コンヴェンションは、ほとんど「英国版ジェファスン・エアプレイン」だったんですよね。
その方向転換のきっかけになったのが、ザ・バンドの『Music from Big Pink』だった。

ただ彼らの場合、ストーンズやクラプトンみたいにアメリカ南部志向に進むんじゃなく、英国人としてのアイデンティティを見つめ直し、自分たちにとってのルーツ・ミュージックである、ブリティッシュ・トラッド/フォークを現代的に再構築する道を選んだ。
つまり、ザ・バンドの方法論を自国に応用することで、英エレクトリック・トラッド/フォークを確立したんです。

バンド・サウンド自体は似てないのに、よくフェアポート・コンヴェンションが“ザ・バンドへの英国からの回答”と言われるのは、そういうことなんですね。
ただ、『Music from Big Pink』と『Unhalfbricking』のジャケットの近似について指摘してるライターが居ないのが不思議なんだよなぁ。

『Music from Big Pink』の見開きにあるエリオット・ランディの有名な写真“Next of Kin”は、ザ・バンドのメンバーたちの家族/親族の集合写真ですが(左上別枠の夫婦はリヴォン・ヘルムの両親)、これは「伝承の肯定」の意思表示なんですね。
人々が過去から積み上げてきた文化を否定/破壊するのではなく、伝統を継承しつつ新しいものを創造しようという意思。それを最も身近な「伝統」である家族/親族の集合によって表しているわけね。

『Unhalfbricking』はさすがにそこまでは真似してないんですが、コンセプトは全く同じ。
木戸の前に立つ夫婦はサンディ・デニーの両親なんですよね。(メンバーたちは柵の向こうに見える)
でも、その風景は如何にも英国。

あと、これはたまたまなのかも知れないけど、ディランの作品が3曲(リマスターCDはボーナス・トラックが入ってるから4曲だけど)というのも、『Music from Big Pink』と同じだったりするんだよね。
--------------------------------------------
余談:

ところで、先の『A Boxful of Treasures』でスティーヴ・ウィンウッド参加の未発表テイクが新たに発掘されてるのかどうか、気になってるSW追っかけ派の皆さんが居られるようですが(^^;、残念ながらウィンウッド参加のアウトテイクで今回発掘されたものはありません。

SW参加曲は『The Attic Tracks 1972-1984』で公式リリースされた“Easy To Slip”(リトル・フィートのカヴァー)一曲だけの収録ですが、リマスターによって音質は断然良くなっています。
--------------------------------------------
まったくの余談(^^;

映画『小さな恋のメロディ』のDVDが先月17日にリリースされましたが、特典映像として、TV放映時の日本語吹替版(93分版)が収録されているそうです。
当時メロディ(トレイシー・ハイド)の声を吹替えたのは、何と杉田かおる!(^^;
時の流れを感じますなぁ。(笑)


 Copyright ©2003 FC2 Inc. All Rights Reserved.