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2004/10/07(木)
The Jethro Tull Christmas Album
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1年前に出て、当時MLでも紹介したジェスロ・タルの最新作『The Jethro Tull Christmas Album』がボーナスDVD(リージョン・フリーです)付きで再発されました。 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002ZMJ5M/
ボーナスDVDの内容は、2002年に出たDVD『Living With the Past』から“My Sunday Feeling”、“Jack In The Green”、“Life Is A Long Song”の3曲。
昨年MLで大絶賛したんですが、タルそのものに興味を持ってる人が少なくて、読み飛ばされちゃったみたい。(;_;) まだ聴いてない方は是非この機会に騙されたと思って買ってみて欲しいなぁ。
改めて書くのも面倒なんで、昨年の書き込みに若干補足を加えて転載しておきます。
----------------------------------------------------------------------------------------- 02 Oct 2003 09:11:01
ジェスロ・タルのニュー・アルバム『The Jethro Tull Christmas Album』がリリースされました。
1999年にクリサリスを離れ、自分たちのレーベルを設立して以降、日本盤が出なくなってますので、おそらく今回も音楽誌で紹介されることは殆どないでしょうが、実はここ数年のタルは、新たな活動のピークを迎えてると思える充実振りで、新レーベルでのCDリリースもタル名義で3タイトル、イアン・アンダースン名義で2タイトル、マーティン・バレ名義で1タイトル、更にはDVDも1タイトルと、かなりのハイペースになってるんですよね。
特に今年は8月にアンダースンのソロ『Rupi's Dance』(これも佳作)とバレのソロ『Stage Left』が出たばかりで、まさかこんなにも早くニュー・アルバムが出るとは思ってなかったんで吃驚。
さて、この『The Jethro Tull Christmas Album』ですが、所謂クリスマス・アルバム企画=「ホワイト・クリスマス」やら「きよしこの夜」なんかを取り上げた安易な企画とは一線を画する、如何にもタル(イアン・アンダースン)らしいものになっていて、実に聴き応えがあります。
曲目は、新たなオリジナル曲が4曲。ただし“A Winter Snowscape”はバレのソロ『Stage Left』に収録されたものの別録音版ですから、まったくの新曲は実質3曲。 残りは過去リリースしてきたタルのオリジナル曲の再演ヴァージョン、それにクリスマス・キャロル/トラッド/クラシック曲などをアレンジしたインスト。
再演されているのはいずれもクリスマスに関わる曲やその雰囲気がある曲で、“A Christmas Song”(68年のシングル曲)、“Another Christmas Song”(88年の『Rock Island』収録)、“Jack Frost And The Hooded Crow”(86年のシングル曲)、“Weathercock”(78年の『Heavy Horses』収録)、“Fire At Midnight”と“Ring Out Solstice Bells”(共に77年の『Songs From the Wood』収録)、そしてお馴染みの“Bouree”(69年の『Stand Up』収録)といったところ。
また、クリスマス・キャロルの“God Rest Ye Merry Gentlemen”は、70年代初期からライヴでのレパートリーになっており、公式音源としては『Bursting Out: Jethro Tull Live』(78年)の“Flute Solo Improvisation〜God Rest Ye Merry Gentlemen〜Bouree”メドレーや『25th Anniversary 4CD Box Set』(93年)のディスク[3]<The Beacons Bottom Tapes>の92年録音版“My God”で引用されています。
クリスマス・キャロルは他に“We Five Kings”が取り上げられており、“Greensleeved”はジェフ・ベックもやっていたトラッド“Greensleeves”をアレンジしたもの、そしてバッハのリュート組曲第1番“Bouree”以来のクラシック曲カヴァーである、ガブリエル・フォーレの1888年作“Pavane”と、そこらのポップ/ロックのクリスマス・アルバムにはない、何とも“らしい”選曲。
てなわけで、これは企画ものというより、ストレートにタルの新しいオリジナル・アルバムと言っていい仕上がりで、全体としては『Songs From the Wood』を円熟させたものになっています。(とりわけアンダースンのフルート・ソロの素晴らしさに圧倒される)
70年代後半のトラッド色が濃かった頃のタルが好きな人なら絶対に気に入るはずだし、駄作がほとんどない35年のキャリアの中でも傑作に入る一枚でしょう。 ジャケットも如何にも英国的で良いですね。
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