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2004/10/22(金)
もう一つのロック&ロールの子守唄
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そうそう、「ロックン・ロール・ララバイ」という曲、もう一つあるんですね。 10ccの『びっくり電話(How Dare You!)』(この邦題のセンスこそビックリものですな ^^;)に収録されてる、グレアム・グールドマン/エリック・スチュアートの曲。 これも良い曲です。 (B.J.トーマスのは“Rock and Roll Lullaby”、10ccのは“Rock 'n' Roll Lullaby”と表記は違う)
10ccというと「アイム・ノット・イン・ラヴ」が収録されている『オリジナル・サウンドトラック』を推す人が多いけど、私はこの『How Dare You!』が最高傑作だと思うんですよね。 ここからヒットしたのはスチュアート/グールドマンの「芸術こそ我が命(Art for Arts Sake)」だけど、良いのは何といってもラストのケヴィン・ゴドレイ/ロル・クレーム作「電話を切らないで(Don't Hang Up)」。 転調しながらどんどん展開してゆく美しいメロディと実験性に富んだサウンド・プロダクションには、ブライアン・ウィルスンと通じ合うものを感じます。 (そういや、先のB.J.トーマスの「ロックン・ロール・ララバイ」のバック・コーラスもBB5にインスパイアされたものですね)
10ccが一般にどう捉えられているのかは分かりませんが、彼ら(特にゴドレイ/クレームのコンビ)がやりたかったのは、『ペット・サウンズ』〜『スマイル』期のブライアンの試みを引き継ぎ、それを英国的ユーモア・センスで再構築/発展させることだったのではないかと思えるのね。 当時10ccのデビュー・アルバム収録の「ラバー・ブリッツ」(これもゴドレイ/クレーム作)を聴いた、BB5狂の友人が中間部のファルセット・ヴォーカルで「わっ! ブライアンだぁ!」と驚喜していたのを思い出します。
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