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2006/04/03(月)
EUが運転免許証統合へ、2012年にも交付か
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Houstonの天気(30℃/18℃) ----------------------- 【巷話】EUが運転免許証統合へ、2012年にも交付か
ブリュッセル――欧州連合(EU)加盟25カ国で現在、計110種類もある自動車の運転免許証を統一する動きが具体化してきた。加盟国の運輸担当閣僚会議は28日、投票で法案を承認、今年後半には欧州議会でも通過する見通し。順調に行けば、2012年にも新しい形式の免許証が交付される。
法案の目的は、免許証の統一で偽造防止、取り締りの効率化を図り、円滑な域内移動を確保することにある。
新しい免許証は、偽造しにくいクレジット・カード状のプラスチック素材を用い、「欧州連合(EU)」の証印が押される。交付はこれまで同様、国ごとに実施。偽造防止ならびに交通違反歴、ナンバープレートなどのデータを共有するためのマイクロチップの埋め込みは各国の判断に任せる。
同法案は、もともと欧州委員会が2003年に提出していた。免許証の有効期間をめぐり、終身制を採用するドイツなど数カ国が反対し、審議が中断していた。EUの現議長国であるオーストリアの仲裁で、偽造防止を推し進めたいドイツが妥協。有効期間は原則10年で最長15年まで延長可能とし、合意にこぎつけた。65歳以上は5年ごとに更新。バス、トラックはより短期間で更新を要する。
域内では現在、免許の取得試験の不合格者が、試験が比較的、容易な国に出掛け、受け直すことが問題となっている。法案が成立すれば対処が可能となる。欧州統合への懐疑主義が根強い英国など一部加盟国には、データの共有によるプライバシー侵害を懸念する声もある。
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