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2006/02/15(水)
「低脂肪食でがん予防」は空振り
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【science】「低脂肪食でがん予防」空振り 中高年女性対象の米調査
シカゴ(AP) 米政府が10年以上前から、肥満傾向のある中高年女性を対象に実施してきた追跡調査で、低脂肪の食事に乳がんなどを予防する効果はみられないとの結果が出た。全米で3万人近い女性が参加した大規模な研究だっただけに、期待はずれの結果を嘆く声も強い。
この研究は、政府が進めているプロジェクト「女性の健康イニシアチブ(WHI)」の一環として、4億1500万ドルの予算をかけて実施された。閉経後の女性約2万人に脂肪の摂取量を減らすよう指導し、平均8年間にわたって乳がんや大腸がん、心臓病の発生率を追跡。食生活を変えなかった約1万人のグループと比較した。米医師会誌の最新号に掲載された報告によると、いずれの病気も両グループ間に発生率の差はみられなかったという。
乳がんなどの病気は、脂肪摂取量の多い国で発生率が高いことから、食生活との関連が疑われてきた。研究チームは今回の結果について「食生活を変えることで大きな効果が出ることを期待していたが、その通りにはならなかった」と述べている。10年間余りにわたり研究に参加したシアトル在住のジュディ・ラクールさん(66)も、「もっとはっきりした結果が出ると思っていたのに」と、失望を隠せない表情だ。
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