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2005/08/09(火)
ABCの名物キャスター、ジェニングスさん 死
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【USA】ABCの名物キャスター、ジェニングスさん 肺がんで死
(CNN) 米ABCテレビは7日、ABCニュースのキャスターを22年間つとめたピーター・ジェニングスさんが同日死去したと発表した。67歳だった。米国テレビ報道の「顔」のひとりだったジェニングスさんは今年4月5日、肺がんを患っていることを公表し、番組を事実上降板していた。
ジェニングスさんの代行として4月から司会を務めてきたチャールズ・ギブソンさんが7日夜の番組で、死去を発表。「ピーターは家族に囲まれて、苦しむことなく、安らかに亡くなりました。よい人生を送ったと承知していました」という遺族のコメントを読み上げた。
自分が肺がんで、これから化学療法を開始すると番組で発表した際、ジェニングスさんは約20年前までタバコを吸っていただけでなく、「9/11(の米同時多発テロ)の最中に意志がくじけて、吸ってしまった」と話していた。
4月29日にはABCニュースの公式サイトに手紙を掲載。大勢の人から励ましの言葉をもらい「得意満面」だと書いていた。また「状態が良くなるまでじっとして、流れに身を任せようとしている人は、ほかにもたくさんいると思う」と、同様に闘病生活を過ごしている人々へエールを送っていた。
7月29日の誕生日には、ABCニュースのサイトにジェニングスさんから最後となるメッセージが掲載された。ジェニングスさんは大勢からの誕生祝いに感謝すると共に、「みなさんの言葉は相変わらず、素晴らしい元気の源です」と挨拶していた。
カナダ・トロント出身で03年に米国市民となったジェニングスさんは高校中退後、銀行の窓口係などを経てテレビ報道に進出。1961年のベルリンの壁構築などを現地取材した後、1964年にABCニュースに入社した。翌年には26歳で「ピーター・ジェニングスとニュース」の司会に抜擢されるが、取材経験を積みたいと本人が申し出て、68年に米国テレビ初のベイルート支局長となる。1972年のミュンヘン五輪とイスラエル選手団殺害事件などの現地報道をはじめ、ローマ、ロンドン支局を経て、1983年に「ワールドニュース・トゥナイト」のメーン司会に着任。以来、米国のニュースの顔として、多大な影響力を発揮した。
米国テレビ番組に贈られるエミー賞(報道部門)を16回受賞するなど、様々な報道関係の栄誉を受けている。
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