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2005/08/14(日)
色。
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『品川心中』の資料集めのタメ、冷房のよく効いた図書館で半日過ごす。 この噺は『廓(くるわ)噺』と云って、遊び場=廓と遊女がでてくるジャンルの噺。 そんな廓や吉原(公娼街)、岡場所(非公認)の背景や成り立ち、仕組みを調べると、『廓噺』と云うものは実に憐れな女性を扱った噺ということが、よく解る。もちろん、わかってはいたのだが、それはあくまで落語を介しての認識であり、実際の歴史をまのあたりにするのとではワケが違う。 ただ、悪戯に悲壮感を表面にだして演る積もりもないし、登場人物もそれを望んではいないと思う。実際、当事者は第三者が慮るほどの悲壮感は無かったりするのが常だから。
背景を頭にいれると云うのは、噺の色付けと云ったところ。やはり、江戸の噺を演るならば江戸の色を使うのが一番だ。その中で現代性との色彩バランスをどうとるかが、結局演者のセンスの問われるところで、それを良いと思うか、悪いと思うかはお客さまのセンスと云うことだろう。
アレ?何時の間にか語っちゃってるよ…。
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